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山脇由貴子心理オフィス

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児童虐待「児相の介入強化を」厚労省 社会保障審議会提言へ

2018年12月06日

児童虐待の防止策を検討している厚労省の諮問機関、社会保障審議会の

ワーキンググループは、児相が強制的に子どもを保護する

「介入機能」の強化に向けて、都道府県に計画策定を求める

報告書案をまとめました。

 

報告書案の骨子の中には

・児相が躊躇なく介入出来るよう体制整備

・「介入」と「支援」で部署や職員を分ける

・児相の業務の第三者評価の仕組み創設

・児相全国共通ダイヤル「189」は虐待通告を中心に受ける

 

など、私が著者の中や雑誌への寄稿の中で提案している

内容が盛り込まれました。

今まで、児相が子どもを保護する事に躊躇して来たのは、

親との敵対を避けるためが大きな要因でした。

それは、児相が、子どもを強制的保護出来る権限を持ちながら、

親との信頼関係を作らなくてはならない、

という矛盾した役割を担っていたからです。

だからこそ、強制的に子どもを保護する部署と

親との信頼関係を築く部署は当然分けるべきだったのです。

そして、児相の判断に間違いがないかのチェック機能は

絶対に必要です。

また、児相が虐待の専門機関ではなく、子どもに関する

相談全てを受ける機関であることも、児相職員の負担を増やしている原因でした。

 

ただ、まだ足りない部分も課題もあります。

私が以前から指摘している課題であり改善点、

「児相の職員を児相勤務を希望している、虐待や児童福祉に関する

 専門知識がある人間を採用する」

という内容は盛り込まれていません。

つまり、今まで同様、虐待に関する知識もない、

素人である自治体職員が、児相に勤務する、という点が改善しないということです。

この点は、各自治体が児相職員の採用枠を作ればよい訳で、

出来ないことではないはずです。

そして、児相職員が専門家ではない事こそ、判断ミスを起こす

大きな原因となっているはずです。

 

また、骨子の中には

「児童福祉司の研修は介入機能に重点」

ともあります。私も児童福祉司の研修を充実させることは

必要だと考えていますが、当然のことながら、子どもを家庭に帰すための

支援も重要です。

子どもの命を救うために、子どもを保護することは大事ですが、

自立するまで施設で生活させることが子どもの幸せではありません。

 

そして、児相が子どもを強制的に保護するようになればなるほど、

「児童相談所に子どもを拉致された」

「誘拐された」

「監禁された」

といった、ネットの中での声も高まってゆくに違いありません。

そうした情報に、振り回され、児相を「ブラック」だと

本当に信じている親御さんもいるのです。

 

児相は子どもを守るために、強制的に子どもを保護する必要があります。

その為には、「拉致」「誘拐」などという情報が広まらないように

しなくてはならないと私は思います。

児相の機能と権限。その必要性をもっと広く、国民に

理解してもらう方法も検討すべきだと思います。

 

 

 

映画「母さんがどんなに僕を嫌いでも」

2018年11月30日

映画「母さんがどんなに僕を嫌いでも」

試写会にご招待頂き、鑑賞しました。

http://hahaboku-movie.jp/index.html

 

吉田羊さんの子どもを虐待するシーンは生々しく、

壮絶です。

観ているのが苦しい、辛い、という方もいると思います。

でも、児童相談所で働いていた経験上、

こういう母親はいる、と思いました。

自分自身の夫や人生への不満を全て子どもにぶつける。

そこには「あんたさえ生まなければ、私の人生は違ったはず」

という思いがあるのです。

子どものせいではないのに、自分の不幸を子どものせいにする。

だから子どもを愛せない。

 

これだけ虐待されて、どうしてでも子どもは母を求めるのか。

そういう疑問を抱く方もいるかもしれません。

でも、子どもというのは、どれだけひどく虐待されても、

母を求めるのです。

そこにも、リアリティを感じました。

諦めてしまえば、楽なのに。

もう、期待なんてしない方がいいのに。

 

私自身、児童相談所で働いている時に

たくさんの子どもに伝えて来ましたが、

それでも子どもは親を求めるのです。

 

この映画は親子の「愛」について考えさせられます。

自分自身を重ねて考える方も多いのではないでしょうか。

 

私としては、子どもをどうしても愛せない、

お母さんに観て欲しい映画です。

#こどものいのちはこどものもも×Readyfor 「こどもギフト」~社会的養護啓発プログラム~

2018年11月21日

児童虐待防止に取り組むタレントの犬山紙子さん、眞鍋かをりさん、福田萌さん

ファンタジスタさくらださん、坂本美雨さんによる

「#こどものいのちはこどものもの」とReady forがコラボし、

クラウドファンディングにより、社会的養護を必要とする

子ども達を支援する「こどもギフト」プログラムがスタートしました。

昨日、厚生労働省で記者会見を行い、私も同席、コメントさせて頂きました。

Ready forの「こどもギフト」特設ページにも

アンバサダーとして、コメントさせて頂いています。

 

https://readyfor.jp/kodomogift/index.html

東京新聞でも大きく扱って頂きました。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201811/CK2018112102000140.html

 

今回は第1弾として、児童養護施設の修繕費など6施設が

寄付を募っています。

 

実際、児童養護施設や自立援助ホームは資金が足りず、

老朽化した施設を借金で建て替えたりしています。

心理の専門家も予算が足りず、雇えなくて、子どもの心のケアが

出来ない施設もあります。

 

児童虐待を無くしたい。

被害にあった子どものために何かしたい。

でも何をしたらよいのか分からない。

そう思っている人はたくさんいます。

その人達にこのプロジェクトが知られ、

多くの寄付が集まることを望んでいます。

 

社会的養護が必要な子の多くは、親から愛されずに

育った子ども達です。

親に代わって愛を注ぐ。

それは職員や専門家がどれだけ頑張ってもとても難しいことです。

 

このプロジェクトを通して、子ども達が世の中の

多くの大人が自分を支えてくれ、味方してくれている、

と思えれば、子ども達の心の回復にもつながり、

将来への希望も持てるはずです。

 

広がってくれることに期待しています。

 

12年前の乳児死亡 傷害致死容疑で義理の父親を逮捕~児童相談センター通告受けるも認定せず~

2018年11月10日

12年前に東京都新宿区で生後11か月の桜井亜衣ちゃんが死亡した事件で、

警視庁が義理の父親を傷害致死容疑で逮捕しました。

 

その後の報道によると、2006年6月に

東京都児童相談センターは、母親から子どもの面倒を見られない、

との相談を受け、亜衣ちゃんを乳児院に一時保護し、

同年12月15日に一時帰宅させ、28日に正式に解除としました。

その直後、事件は起きました。

そして当時、病院から、「虐待の疑いがある」と

通告を受けたにも関わらず、亜衣ちゃんがなくなった為、

支援の必要がなくなった、という理由で虐待と認定しませんでした。

つまり、検証もされていない、ということです。

しかも、児童相談センターは、「対応は適切だった」

と発表しています。

 

なぜ、「適切だった」と言ってしまうのでしょうか。

救えたかもしれない命です。

 

リスク要因は確実にありました。

義理の父親である。

加えて、乳児であるにも関わらず、

半年間も親から離れての生活をしていた。

離れていた分、愛着の問題は発生します。

つまりは、子どもが親になつかない、ということです。

 

児童相談所は、親が自発的に

「子どもを預かって欲しい」

と相談してきて子どもを預った場合には、

親が「子どもを帰して欲しい」と言って来たら

子どもを家に帰すのが通常です。

それは、児童相談所が親との信頼関係を重視するからです。

 

ですが、虐待のリスクがあれば、親がどれだけ

子どもを帰して欲しいと言っても、帰さないことは出来ます。

その権限が児童相談所にはあるのですから。

 

児童相談センターは「対応は適切だった」と言っていますが、

適切であったのなら、なぜ事件は起きたのでしょうか。

調査の中で、虐待のリスクが見抜けなかったのは

明らかに調査、判断ミスです。

小池都知事のコメントの中に、

「きちんと手順を踏んだ」

ともありますが形だけ手順を踏めばよいという訳ではありません。

実際、警視庁は、日常的に虐待があったことを

疑っているのです。

 

病院からの通告はきちんと虐待と認定すべきでした。

そして、虐待死亡事例として、検証すべきでした。

虐待死亡事例なのですから。

児童相談所は何を見落とし、何を間違えたのか。

これからでも、やるべきです。

そして公表すべきです。

今後、職員が同じ間違いを起こさないよう、

全国にも検証結果を発表すべきです。

でなければ、虐待死はなくなりません。

 

今月は児童虐待防止月間。

児童相談所の努力が望まれます。

 

 

 

 

東京都「LINE」で児童虐待相談 全国初

2018年11月01日

東京都が児童虐待防止月間である11月、

LINEでの児童虐待相談の窓口を開設しました。

http://www.news24.jp/nnn/news162118522.html

これは、東京都からの申し入れではなく、

LINEからの提案で行われるものです。

 

通告はためらわれるし、電話すること自体、

ハードルが高い、という人は、たくさんいます。

だから、LINEなら相談出来る、という人は必ずいて、

件数は増えるのではないかと思われます。

 

重要なのは今回の結果をきちんと東京都が公表することです。

今回の2週間でどれだけの相談があったのか、その件数。

そして、その中で警察や児童相談所の関わりが必要な

深刻な虐待は何件あったのか。

今までの、児童相談所への通報と比較したデータも公表して欲しいです。

その結果、LINE相談窓口を設ける事で、

どんな成果が出せるのか。

LINE相談窓口で相談を受け、児童相談所につなぐ必要がない

相談がかなりの数あって、児童相談所の負担が減る結果につながるのか。

児童虐待の早期発見につながるのか。

 

ただ「やりました」だけでは意味がありません。

児童虐待防止に、どんな方法が効果があるのか、

検証し、結果を公表し、さらに新たな方法を検討することが重要です。

 

LINEでの相談窓口開設には必ず意味があるはずです。

だからこそ、公表して欲しいと思います。

 

そして役所は自前でどうにかしようとせず、

今後もこうした民間の技術を取り入れていって欲しいと思います。

 

港区一等地に児童相談所設置に賛否

2018年10月17日

港区が南青山に児童相談所の設置を決め、

地元住民からは、反対の声も多くあがっています。

この件、で昨日、フジテレビの

「直撃LIVE グッディ」に生出演しました。

番組の中で、住民説明会の中での住民と区職員との

やり取りの音声も聞きました。

 

地元住民が反対する理由の一つは総額100億円という資金。

なぜ100億もかけて、一等地に立てる必要があるのか、

もっと別の場所があるのではないか、などの意見が出ていました。

確かに、なぜ土地の価格が銀座に並ぶほど高額な、

南青山に児童相談所を設置するのか、その説明は不十分と私も思いました。

ただ、なぜ南青山ではいけないのか。

それに関する地元住民の意見の中には

「南青山にふさわしくない」

「外国人観光客になんのアピールもない」

などの他、

「なぜ100億もかけて触法少年のための施設を作るのか」

という意見、そして触法少年を保護する施設を作ることでの

治安の乱れを心配する住民の声もありました。

 

住民の声を聞くことで、児童相談所というのは

本当にイメージが悪いんだな、ということが

とてもよくわかりました。

 

住民の方々の不安も理解出来ない訳ではありません。

ですが、法に触れる行為をした子どもたちも、

親から虐待を受けていたり、心の傷が非行の原因になっていたりもするのです。

そして、虐待を受け、助けてあげなくてはいけない子どもが

たくさんいるのも事実です。

 

そして、児童相談所が子どもを預かる、一時保護所というのは

子どもを外には出すことはしません。

それは子どもの安全を守る為です。

そして、子どもが暴れたり、一時保護所から逃げたりしないよう、

管理は徹底されています。

騒音公害の懸念も出ていましたが、

防音対策も必ずします。

 

何より理解して欲しいのは、

児童相談所は子どもを救う場所であり、

子どもを幸せにしてあげる場所です。

児童相談所が設置されることにより、

悪いことが起こると思って欲しくないです。

港区の品位が下がる、という意見もありましたが、

そんな風に思って欲しくない、と思います。

 

ただ、港区側の説明不十分さも指摘出来ます。

配ったチラシは計500枚。

土地買収後にホームページを開き、

区民全体への説明会はつい先日。

 

これから、東京都の児童相談所は各区に移管されてゆきます。

各区で、同様のことが起こると思います。

どうしたら区民に納得してもらえるか。

その方法を各区で検討する必要もありますし、

児童相談所とはどういう所かを理解してもらう必要もあると思います。

 

 

児童相談所虐待サイン見逃す 女児重症

2018年10月09日

愛知県一宮市児童相談センターが虐待の疑いの通報が入ったにも関わらず、

対応せずに2か月後に3歳の女の子が腹部に重傷を負い

入院していたことが分かりました。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO36250120Z01C18A0CN0000/

 

当初の通報で、児童相談所が子どもを保護しなかったのは、

怪我の程度が軽微で、母親とも話が出来ていたから、との報道もあります。

 

前回のブログで、目黒の船戸結愛ちゃんの虐待死検証報告から、

さらに児童相談所の問題点について書きました。

 

やはり大きな問題は、児童相談所が子どもを強制的に保護出来る

権限を持ちながら、親との信頼関係を結べ、と言われる点です。

 

愛知の児童相談センターの担当職員も、親との関係を優先したのでしょう。

話が出来るから。

必要があれば指導出来る。

そう思って、それ以上深く踏み込まない児童福祉司はいます。

そして、その担当児童福祉司の判断が本当に正しいのかどうか、

そのチェック機能がないのも児童相談所の問題です。

判断は、児童福祉司個人の裁量に委ねられ、誰もチェックはしないのです。

船戸結愛ちゃんの事件でも、香川の伝え方に問題があったにせよ、

東京の品川児童相談所がチェック機能を働かせていれば、

事件は防げたかもしれないのです。

 

児童虐待件数は過去最高。

以前から書いている通り、児童虐待に関する知識がない

自治体職員が児童相談所で

「児童福祉司」として専門家として働くことは

もはや許されることではありません。

 

児童虐待を増やさない為には

児童相談所の構造上の問題を解決することが必要です。

個々の事件の検証も必要ですが、

児童相談所という組織を変える必要があるのです。

 

 

目黒虐待死事件 検証報告 専門委「あぜんとした」 児相問題点再検証

2018年10月05日

目黒で5歳の女の子、船戸 結愛ちゃんが両親の虐待によって

亡くなってしまった事件の検証報告が発表されました。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181003-00000532-san-soci

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6298938

 

ヤフーニュースには、専門委が「あぜんとした」

とあります。

私も驚きました。

 

香川は2度、結愛ちゃんを一時保護しておきながら

リスクアセスメントシートを作成していなかった。

また危険度を中程度から変更しなかった。

東京への転居を理由に、指導措置を解除していた。

東京への移管に際しても、虐待の証拠となる写真も送っておらず、

東京が危険性を認識出来なかった、などの問題点が指摘されています。

また、香川は、2度結愛ちゃんを一時保護しながら

「怪我の時期が特定できない」という理由で家裁に

施設入所の申し立てをしませんでした。

病院から、「施設入所が必要」との訴えがあったのにも関わらず、です。

 

香川の児相は反論しているそうです。

反論の余地があるとは思えないですが。

しかも人手不足を理由の一つにしているのも理解出来ません。

 

香川県の児童相談所に非があるのは明らかです。

責任は重いと言えるでしょう。

リスクアセスメントシートを作成しなかったのは、

手引き違反と指摘されており、お役所にありがちな「怠慢」だったかもしれません。

ですが、リスクアセスメントシートを、作成していたとしても、

香川の方針は変わらなかったように私は思います。

香川の児相は、そもそも、結愛ちゃんの家庭の

虐待を、深刻、と判断していなかったのではないでしょうか。

だから、家庭裁判所に結愛ちゃんの施設入所の申し立てをしなかった。

それはつまり、強制的な親子分離は必要ない、と判断した、ということです。

だからこそ、東京の品川児童相談所に虐待の深刻度が

伝わらず、香川の児相は事件後の取材に

「こんなことになるとは思わなかった」

と平然と答えたのではないでしょうか。

 

香川の責任は重いと言えますが、

それでも、東京の品川児相が、今までの経緯から

虐待の深刻度に気付くことは出来たはずだ、と私は思います。

転居も、虐待のレッテルから逃れるためであり、

転居を機に虐待が再発する可能性が高い、と

考えることは出来たはずです。

 

それでも、品川児相は、2度の家庭訪問で、

母親に拒否され、結愛ちゃんの姿を見ることなく、帰ってしまいました。

その点は品川児相の判断ミスです。

結果、事件は起きてしまったのです。

 

こうした香川と東京の児童相談所の対応に問題が

生じた原因には、児童相談所の構造上の問題があります。

 

児童相談所は子どもを親の許可なく強制的に保護する権限が

ある一方で、虐待する親と信頼関係を作れ、と言われます。

この矛盾する役割を児童相談所が担わなければならない為に、

子どもの安全が優先されない場合があるのも事実です。

 

香川の児相が結愛ちゃんを施設に入れようとしなかったのは

親が拒否したからに違いなく、

それは親との関係を優先したからに違いありません。

親が強硬に反対するから、子どもを施設に入れない。

どこの児童相談所でもありがちなことです。

 

国は、現認出来ない子どもは原則立ち入り、

という方針を出しましたが、そもそも児童相談所は

立ち入り権限を持っています。

目黒の事件でも、母親が玄関を開けてくれたのなら

その場で児童相談所職員は強制的に家に入ることは出来たのです。

それでも入らなかったはやはり親との関係を優先したからです。

 

原則立ち入りを実現する為には、子どもの

姿を現認出来ない場合は、その場で児童相談所の

職員が110番し、警察官に来てもらい、

警察官と一緒に子どもの姿を確認する、

などのルール作りが必要です。

今までも権限があったのに、立ち入りして来なかった児相が、

国が方針を出したから、とやるようになるとは思えます。

警察のと全件共有も役割分担が不明確で、十分とは言えなません。

警察も情報だけもらっても何をしたらよいか

分からなくて困るでしょう。

 

そして児童福祉司の増員も解決にはつながりません。

現在、多くの自治体において、児童福祉司は自治体の職員でしかないのです。

児童福祉司は資格名ではなく職名に過ぎません。

児童相談所は自治体職員が配属される職場の一つに過ぎないのです。

 

つまり、児童虐待に関する知識が全くない素人や、

児童相談所で働きたくないと思っている人間が

子どもの命に関わる重要な判断を行っている、ということです。

だから判断ミスが起こるのです。

 

私が勤めていた間も、その後も、児童相談所の職員は

増え続けました。それでも児童虐待は増え続けています。

児童虐待件数は過去最悪の3万件を超えました。

今までと同じようにただ人手を増やすだけでは、何も変わりません。

 

児童相談所を本当に子どもを救える組織にするには、

児童相談所の構造的な問題を解決することが必要です。

まずは、子どもの安全を絶対的に優先する虐待対策チームと

親との関係作りに徹する指導チームに分けることが必要です。

 

そして職員採用も、児童相談所職員採用にすべきであって、

その後の育成にも時間をかける必要があります。

児童相談所というのは極めて特殊な職場であって、

虐待に関する知識があったり、相談経験があるだけでは

十分ではありません。

家庭裁判所職員や、国税専門官のように、

採用後の育成に時間をかけるべきなのです。

 

そしてそもそも、児童相談所が児童虐待の専門機関ではない

ということも大きな問題です。

 

今後、虐待死をなくす為に、児童虐待を減らすためには、

今まで繰り返した来た対処療法ではなく、

児童相談所の構造的問題を根本的に解決する、

という覚悟が国には必要です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

週刊新潮「私が施されたセックス・カウンセリング」臨床心理学の権威 長谷川博一氏の裏の顔

2018年10月01日

先週発売の週刊新潮10月4日号に

カウンセラーとして著名な長谷川博一さんが

クライアントである女性と性的関係を持っていた、

という記事が載りました。

 

 

 

 

 

オンライン記事がないので、PDFですみません。

記事全文はこちらです。

 

長谷川博一氏 記事

ツイッターでは少し話題になっているようです。

 

記事内容は、カウンセラーであり、作家の柳美里さんや

女優の東 ちづるさんなどの著名人のカウンセリングを行い、

著書も多数ある、長谷川 博一さんが

クライアントの家を訪問したり、ホテルに一緒に泊まり、

セックスをしていた、というものです。

長谷川さんは今も、岐阜県にある

「こころぎふ臨床心理センター」

のセンター長を務め、カウンセリングを続けています。

 

事実であれば、カウンセラーとして

許されないのは当然のことです。

クライアントがカウンセラーに疑似恋愛感情を抱くのは

よくあることであり、陽性転移というものです。

だからこそ、カウンセラーは十分注意し、

本当の恋愛感情ではないことに気付かせることも重要なのです。

 

実は、記事の中に出て来る被害者の女性の1人は

私が相談をお受けした方です。

長谷川さんと性的関係を持った後に、

症状が悪化し、とても苦しくなったのだけれど、

長谷川さんは彼女からの連絡を一切拒絶、

電話は着信拒否、メールの返信も来なくなり、

余計に苦しくなってのご相談でした。

被害女性はずっと泣いていて、でもご相談当初は

まだ、長谷川さんから「君は特別だ」

「(性行為をしたのは)あなたの為」

など言われたのを信じていて、

どうにかして、また彼に会いたい、元の関係に戻りたい

とおっしゃっていました。

 

私は、被害女性の言っていることは嘘には思えなかったので、

記事にもありますが、

「他のクライアントにも同じことをしていると思う」

と伝えました。その後、やはり長谷川さんが

他の女性にも同じことをしていたのが分かり、記事になったのです。

 

長谷川さんの方は記者に対し、

自分自身が10代の頃に性被害があり、

フラッシュバックが起きて、訳が分からなくなった、

と言ったそうです。

解離(記憶が飛んだりすること)

が起きていたのかも、とも。

 

私がご相談を受けた女性には、長谷川さんは

謝罪もしています。

認めたようなものだと思います。

そして、信じがたいですが、フラッシュバックで

記憶が飛んでしまったのであれば、

日常生活でも記憶が飛ぶ、という症状は

起こっている可能性があり、

カウンセリングが出来るはずものありません。

 

長谷川さんの主張、フラッシュバックが起きた、

というのが本当であれば、長谷川さんはカウンセラーを辞め、

ご自身の治療に取り組むべきです。

そして、同様の被害に遭っている女性が他にいないか

とても心配です。

講談社 ベビモフ に犬山紙子さんとの対談が掲載されています。ご覧下さい。

2018年09月03日

目黒の5歳女児虐待死事件を受け、

講談社の子育てサイト「ベビモフ」に

犬山紙子さんとの対談が乗りました。

内容は児童虐待についてです。

https://babymofu.tokyo/_tags/%EF%BC%83わたしたちでもできること

全3回です。

ぜひ、ご覧ください!

生後8か月の女児、真冬のトイレに放置 両足に凍傷を負わせた疑い 24歳母親逮捕

2018年08月15日

また、虐待に関する事件が起きてしまいました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180814/k10011576511000.html

http://www.saitama-np.co.jp/news/2018/08/14/02_.html

 

埼玉の草加市で生後8か月の女の子を真冬のトイレに約20時間放置し、

凍傷を負わせた疑いで24歳の母親が逮捕されました。

 

女の子は服は着せられず、オムツだけで、

足元から首までをポリ袋に入れられ、首元を締め付けられていたそうです。

その為、左足の指を切断する、という重い凍傷を負ったそうです。

さらに全身に20か所以上の骨折の痕があったそうです。

体重は生後4か月程度。栄養不足で意識障害の症状も。

本当に痛ましい事件です。

 

母親は「汚れるのが嫌だった」と言っているそうです。

子どもが部屋を汚すのに耐えられない、というお母さん、

私もたくさん出逢って来ました。

児童相談所で働いている時、

子どもが部屋を汚すのが嫌だから、保育園帰って来た後は、

子ども用の布団の上から動いちゃいけない、と

命令していたお母さんもいました。

子どもは保護しました。

子どもが部屋を汚すことに耐えられないお母さんに

子育ては出来ません。

 

さらに、この事件の母親は「子どもが可愛いと思えなかった」

とも言っているそうです。

当然、子どもを保護すべきです。

 

この事件も、児童相談所は事件以前から

この家庭に関わっていたそうです。

若年でシングルマザー。乳児と幼児の子どもがいる。

関わるべき家庭です。

 

児童相談所が関わっていながら、なぜ事件は防げなかったのでしょうか。

母親は児童相談所を拒否していなかった、と報道にあります。

母親の、「子どもが可愛いと思えない」という気持を聞き出せなかったのでしょうか。

あるいは、聞いていたのに、大丈夫だと判断したのでしょうか。

いずれにせよ、問題です。

 

児童相談所長は「残念です」「遺憾です」などのコメントを

発表していますが、残念、で済ませられては困ります。

児童相談所が関わっていながら、母親は日常的に虐待を繰り返していたのですから。

それを発見出来なかったのは、児童相談所のミスとしか言えません。

 

児童相談所がどの様に関わっていて、どのような判断ミスをしたのか、

きちんと発表すべきです。

その失敗を、全国の児童相談所が学び、繰り返さないようにすべきです。

でなければ、同じような事件は起こってしまいます。

「個人情報」を使った児童相談所の閉鎖性。

この点をどうにかしなくてはならないと思うのです。

 

7月31日毎日新聞「論点」に記事が載りました。

2018年08月08日

7月31日、少し前になりますが、毎日新聞に記事が載りました。
記事にある通り、児童相談所は、親と敵対しても子どもを守る事に徹する、
保護部隊、つまり初動チームと、
親との信頼関係を作る、親支援部隊と分けなければ、
子どもを救えるようにならないと思います。
当然ながら、親と敵対することを嫌がらない、
人材を集めることも重要です。
保護の必要性を見極める力がある人材を集めることも重要です。
そして、近所で閉め出されている子や、虐待が疑われ、
すぐにでも安全を確認して欲しい子どもを見かけたら、
ぜひ100番して欲しいと思います。
児童相談所は、すぐには動きません。
虐待通報の189もすぐには動きません。
急ぐ場合は、警察に通報をお願いしたいです。

前にブログに書きましたが、
犬山紙子さんや真鍋かをりさん達の
「#こどものいのちはこどものもの」
の活動のお手伝いをしています。
どうやったら虐待死がなくなるのか、一緒に頑張ってゆきます。

バズフィードにインタビュー記事が載りました。

2018年07月01日

目黒の5歳の女の子の虐待死事件を受け、

バズフィードにインタビュー記事が載りました。

https://www.buzzfeed.com/jp/akikokobayashi/hitogotojyanai5?utm_term=.iaWwo73wb7#.lxq5Dn95Bn

 

ヤフーニュースにもなりました!

 

昨日は、上田晋也のサタデージャーナルが放映されました。

タレントの真鍋かをりさんとご一緒しました。

そして夜、「池上彰のニュースそうだったのか」でも

コメントが放映されました。

 

今回の事件を受け、多くの方が、

児童虐待を無くす取り組み

そして児童相談所を変えるための取り組みを続けてゆきたい、

と考えてくれています。

私も、一緒に頑張りたいと思います。

目黒5歳女児虐待死事件を受け、明後日6月30日土曜日TBSの「上田晋也のサタデージャーナル」に出演予定です。

2018年06月28日

目黒5歳女児虐待死事件、両親が起訴となりました。

当然のことと思います。

この事件を受け、明後日6月30日土曜日TBSの「上田晋也のサタデージャーナル」

に出演します。

 

この事件のニュースはもう観たくない、という方も

たくさんいらっしゃると思います。

観ると悲しくなってしまうからです。

ですが、どうしたらこんな事件が二度と起きないか

考えなくてはならない、という気持は

皆さんお持ちだと思います。

 

どうしたら虐待死を防げるのか。

番組で、上田晋也さんとしっかり話し合いたいと思っています。

5:30から、と早朝なのですが、

みなさんぜひご覧ください!

小池都知事、児童相談所 虐待対応協議の会議に出席~児童相談所強化方針の行方~

2018年06月15日

目黒の5歳の女の子の虐待死事件を受け、

小池都知事が東京都児童相談センターの虐待対応協議の会議に

出席したそうです。

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20180613-00000112-jnn-soci

 

この会議は「援助方針会議」という会議で、

児童相談所全体の会議です。

受けた相談について、今後の方針を決定する会議となります。

担当の児童福祉司が今までの調査や親、子との面接について説明し、

児童心理司も心理検査結果などを報告し、今後の方針、

例えば、子どもを施設に入れるのか、家に帰すのか、などを決定するのです。

 

児童相談所で働いている時は、私も毎週会議に出席していました。

著書『告発 児童相談所が子どもを殺す』の中にも書いていますが、

実は会議とは名ばかり、形骸化していて、

議論なんかまったくされませんでした。

担当福祉司の提案に意見をする人もほとんどなく、管理職もOKを出す。

そんな感じでした。

でも、小池都知事が参加したとなると全く違ったんでしょうね。

きっと管理職を筆頭に、職員は張り切ったことでしょう。

 

ニュースの中にあるように、小池都知事は職員から

「子どもは宝だ。」

という言葉を聞いたそうです。

思わず失笑。

言わないですよね。子どもは宝だ、なんて。

でも小池都知事に対しては言うんですね。

 

そして

「(児童相談所の仕事は)やりがいがある」

という言葉も、小池都知事は聞いたそうです。

児童相談所で働いている時、

そんなこと、言う人に会ったことありません。

 

小池都知事も、この事件があったのですから、

まさか真に受けたとは思いませんが。

 

そして、小池都知事は、自治体間の情報共有の在り方について

対策を強化するよう、国に要望したとか。

 

小池さん、今回の事件、まさか国、制度のせいにはしないですよね。

東京都独自で出来ることだってあるはずです。

 

小池都知事が提案している、

職員の増員

地域とのネットワーク強化

法的対応力

もう、やっていることであり、やり続けていることですから。

 

児童相談所の問題の根本は、そんな所にはないことに、

小池都知事はこのまま気づかないのでしょうか。

早く気づいて欲しです。

でないと子どもは救えません。