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山脇由貴子心理オフィス

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いじめ認知 過去最多~それでも知られていない子ども社会のいじめの実態~

2016年10月28日

小・中・高のいじめの認知件数が過去最多であった、と報道されていました。

子ども社会に「いじめはない」とするのではなく、積極的に発見し、
早期に組織的に解決に取り組むことが浸透されて来た結果。
とも報道されていました。

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO08884200X21C16A0CR8000/

いじめが早期に発見される事は良いことです。
でも、発見されているのはごく一部。
今回の調査結果も氷山の一角だと思います。
私は、児童相談所で働いていた時も、今も、
子ども達の話から、いじめが決して減っていないこと、
いじめの内容も質も、エスカレートし続けていることを聞いています。

子ども社会で起こっているいじめの実態を、大人はまだ把握し切れていません。
そして、携帯電話とインターネットを使ったいじめは、
調査結果をはるかに上回ります。

ネットの中で「あの子、援助交際してる」などの誹謗中傷を流される。
「先生といやらしいことしてた」など、先生を巻き込んだ誹謗中傷もあります。
「お母さんが担任の先生と不倫している」など、家族に関する誹謗中傷も。
いずれもいじめの被害者本人、家族の人格を貶めるような内容です。
そして、その内容を本人は否定することが出来ないのです。
必死になって否定すれば、「ほら、本当のことだからムキになってる」と笑われ、
いじめなんだから、耐えるしかない、と被害者が黙っていると、
「ほら、本当のことだから何にも言えない」とやっぱり笑われ。
次第に誹謗中傷は、本当のことのように扱われるようになります。
すると加害者達は言うのです。
「仕方ないじゃん、あの子、援助交際なんかしてるからいじめられちゃうんだよ」
加害者によって作られた作り話によっていじめが正当化されてしまうのです。

そして、やはりもはや主流となってしまったLINEを使ったいじめ。
グループLINEから外された。
それだけで号泣する子どもがいます。
そして、グループLINEから外され、でも、戻してくれた。
喜んでスマホの画面を見ると、自分の悪口だらけだった。
そんな話もたくさん聞きます。

転校してしまえば。
携帯を変えてしまえば。
救われるのだろうか。

子ども達は悩みます。
けれど結局は逃げられない。携帯を持っている限りは。
きっと自分は見つけ出され、同じ目に、いやもっとひどい目に遭わされるだろう。
「逃げやがって」
と。

大人にいじめられている事を相談出来ずに苦しんでいる子はたくさんいます。
お父さん、お母さんに、先生に相談出来ている子はごく一部です。
なぜなら、大人に告白すれば、自分はもっとひどい目に遭わされる、と思っているからです。
いじめからは逃れられないから。だからじっと耐えるしかない。嵐が過ぎ去るのを待つように。

私たち大人は、子どもが告白してくれるのを待つのではなく、
見つけてあげなくてはならないと思うのです。

今回の調査で、気になることはたくさんありました。
都道府県格差。
それは重要なことでしょうか。
いじめの多い都道府県は、まるで教育に問題があるかのように受け止められてしまいます。
子ども社会はどこにだっていじめは起こり得るのです。

そして、本当にいじめは解決出来ているのでしょうか。
全国で講演会などをするたびに、どうやったらいじめを解決できるのか、
悩んでいる先生にたくさん出会います。
子どもを救ってあげたいのだけれど、どうしてよいのかわからない。

だから私は、『教室の悪魔』と『震える学校』を書いたのです。
少しでも、先生達の考えるヒントとなれば、と思って。

今月も、長野などで、いじめに関する講演会をさせていただきます。
テーマは「大人のすべきこと」。
聞いて下さる皆さんと一緒に、子どもの為に何が出来るかを、考えたいと思っています。