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山脇由貴子心理オフィス

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ネット依存 ~今どきの子どものインターネット事情~

2016年02月19日

前回のブログではスマホ依存について書きました。
今回は子ども達とインターネットについて心理学的に分析します。

前回書いた通り、子どもたちの友人関係は希薄になりました。
親友にだけは本音が言えない。
ある女の子は言いました。
「だって、続いていく関係なんて、怖いじゃない」
名言です。
そうなんです。続いていく関係とは、失う不安と戦い続けるということなんです。
嫌われたくないから、この人を失いたくないから、だから本音が言えない。
どう思われるか分からないから。
恋愛では起こりがちな心理です。

でも本音が言えない関係なんて、
当たり障りのない会話をしながら笑顔で付き合う関係なんて、
そして四六時中携帯を手放せない関係なんて疲れます。
ある意味、緊張状態が続いた関係だからです。
人間は、思い切り呼吸したいように、本音を言いたいものです。

でも、親友にだけは本音が言えない。そして続いていく関係には本音が言えない。
誰なら本音が言えるでしょうか。
インターネットで出逢った人がぴったりなんです。
自分のことを知らない人だから、相手が誰かもわからないから、
だからこそ本音が言える。
匿名の電話相談のようなものです。
嫌われたって構わない。
どう思われるか気にしなくてもいい。
気が合わない、と思ったらすぐに相手を変えればよい。
だから子どもたちはインターネット世界で話し相手を探すのです。

今どき、婚活だってネットで相手を探すのはごく普通のことです。
だから子どもがネットで話し相手を探すのは悪いこと、とは言い切れません。
最初は子どもたちも「暇つぶし」程度の感覚で、話し相手を探します。
けれど、子どもたちは出逢ってしまうのです。
悩みを打ち明けているうちに、
「僕は誰よりも君を理解してあげられるのに」
「そばにいてあげられなくて残念だよ」
という優しい言葉をかけてくれる、下心に満ちた成人男性に。

小学校高学年以上の、思春期の女の子の中には、その優しい言葉に騙されてしまう子がいます。
なぜなら、彼女たちは、孤独を癒やしたくてネット世界で話し相手を探していたからです。
物理的に一緒にいるお友達はいます。
けれど、人間の孤独というのは、1人でいる時に感じる孤独よりも、
誰かと一緒にいる時に感じる孤独の方が、圧倒的に強いのです。
彼女たちは、お友達と一緒にいても孤独を感じていたのです。

だから優しい言葉に助けを求めてしまう。
最初は、「たかだかインターネットで知り合っただけだし」と暇つぶしのつもりだったけれど、
優しくされてしまうと「たまたまインターネットで出逢っただけで、私は運命の人に出逢ったんだ」
という錯覚が起こります。

だから、どこの誰かもわからない、下心に満ちた男性に会いに行き、
そして残念なことに、犯罪被害に遭ってしまう子がいるのです。

インターネットは、もはや大人にとっても子どもにとっても欠かせません。
便利であるのも間違いありません。
ですが、子どもを危険にさらしている一面もあることを、私たち大人は知っておかなくてはならないと思うのです。

そして、東京に住むある女の子は言いました。
「今の彼氏、北海道に住んでるんだよね」
「え?」
私は聞き返しました。
「どうやって、会ってるの?」
「ううん、会ったことないの」
会ったことないけど、彼氏。こんな事を言う子が増えています。
遠く離れた、ネットで知り合った『彼氏』と、ネットで連絡を取り続け、
そしてある日、親にも内緒で『彼氏』に会いに行ってしまう子も増えています。

そしてある女の子は言いました。
「うちのお父さん、LINEだといい人なんだよね。
 直接会って話すとキモいけど」
LINEの中のお父さんに、実態はあるのでしょうか。

ネットは便利。
でも、子どもを危険にさらしてしまう一面があるのと同時に、
私たちの「関係性」を変えてしまっている一面もあるように思います。
恋人同士。夫婦。親子。

子どもに携帯を持たせないのではなく、ネットの使用を制限するのではなく、
どうしたら解決できるか、これからも考えてゆきたいと思っています。