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山脇由貴子心理オフィス

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台東区15歳長女母親殺害事件を考える

2016年05月09日

台東区で、15歳の女の子がお母さんを殺してしまうという事件が起きてしまいました。

一部の報道によると、女の子が小学校2年生くらいから、
怒鳴り声と子どもの泣き声がし、近隣が台東区の子ども家庭支援センターに
通報していたとの事。
支援センターは暴力を受けた形跡がないので、
「虐待ではない」
と判断したそうです。

どうにか、ならなかったのでしょうか。
親が、「勉強しろ」と厳しく子どもを叱る。
これだけだと、確かに児童相談所も
「虐待」とは判断しない事が多いのは現実です。
あるいは、お母さんに何らかの「助言」をして終えるとか。

でも、何度も書いていますが、
心は見えないのに。
子どもがどれだけ追い詰められているか、
そこまでは考えてもらえない。
「心の健康な成長」は考えてもらえない。
とても切ない現実です。

そして「虐待ではない」のなら、何のサポートもしてもらえない
というのも違っていると私は思うのです。
虐待でなくても、外部の専門家が関わってあげた方が
良い親子はたくさんいます。

この事件の女の子は、「殺すしかない」と思ったのだとしたら
「誰も助けてくれない」
と思ったのでしょう。
相談出来る大人が、頼れる大人が誰もいなかったのでしょう。
多くの子ども達と同じように。

厳しいしつけを受け続け、自分を否定され続けた子が
どんな風に成長してゆくのか。
そして、親子の力関係が逆転した時、何が起こるのか。
それは、子どもに関する相談機関は絶対に考えなくては
ならない事です。

ちょっと違う話ですが、成人を含め、子どもが親を殺した、
という事件を目にするたびに考えることがあります。

「このままだと子どもに殺される」
そういう、お母さんやお父さんからの相談も
相談機関には入ってきます。

あるお母さんは言いました。
「どこに行っても、『本人を連れて来てくれないと何もできない』
 と言われ続けました」

そうなんです。相談機関だけでなく、精神科も、本人を連れて来ないと
何もできない、と言います。
でも、本人は困っていないのです。
精神科に連れて行こうとなんてすれば、
それこそ殺されかねない。
児童相談所も同じです。子どもにとってみれば、
「問題がある子」が行く所なのです。
だから相談に行こうなんて、子どもに切り出せない。
一番困っているのはお母さんで、でも子どもを連れて来れないから、
お母さんが相談しているのに。

子どもの事で、困り果てて色んな所に相談したのに、
誰も助けてくれなかった。
そう思っている、お母さん、お父さんもきっとたくさん
いるのだと思います。
子ども達と同じように。

児童相談所は、本当の意味で「相談出来る」、
家族を救える場所に、児童相談所にならなくてはいけない、と思います。

今は何より、台東区の事件の女の子の今後が心配です。
加害者だけれど、被害者だから。
心のケア、誰かしてあげて欲しい。