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山脇由貴子心理オフィス

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目黒5歳女児虐待死 大学ノートに反省文 今朝のフジテレビのとくダネ!に生出演し、解説させて頂きました。

2018年06月07日

目黒区で、5歳の女の子が虐待死した事件で母親も逮捕されました。

そして、女の子が大学ノートに書いた「反省文」が公表されました。

 

https://www.jiji.com/jc/article?k=2018060600607&g=soc

 

テレビでご覧になり、衝撃を受けた方もたくさんいると思います。

その内容はあまりにせつなく、涙するアナウンサーの方もいらっしゃいました。

 

番組の中でもお話しましたが、私は両親によって書かされた文章だと思います。

私も、児童相談所で働いていた時、

反省文を書かされた子ども、書かせる親にたくさん会って来ました。

 

親が子どもに強要するのです。

「なんで叩かれたか分かるか」

「どうすればよかったのか分かるか」

と問い詰め、子どもが答えられないと

「言うことを聞かなかったからじゃないのか」

「言われたことをちゃんとやらなかったからじゃないのか」

と子どもに誘導するのです。

子どもは親の言葉から、正解を必死に探して、

「ちゃんとしなかったから私が悪い」

と言うのです。そして両親がちゃんと残るように、と書かせるのです。

この女の子もきっと

「遊んでいたからいけないんじゃないか」

と言われたのでしょう。

だから、もう遊ばない、と書いたのだと思います。

 

反省文を書かされることで、子どもは

「自分が悪かった」

という気持を強めます。

だから

「言うことをきかなきゃ」

「お父さん、お母さんの言う通りにしなきゃ」

という気持を強めます。

そして同じことをしてしまった時には、

前の反省文を持ち出されて

「どうしてお前は同じことをするんだ」

と責められ、子どもは、また自分を責めるのです。

 

そして親の側にも繰り返しているうちに錯覚するようになります。

この子が悪いから、だから親として正しているだけだ。

これはしつけなんだ、と。

 

実際、児童相談所で働いていた時には、

子どもに書かせた反省文を持参する親御さんもいました。

子どもが反省している証拠として。

自分たちがやっていることは虐待ではなく、しつけである証拠として。

 

香川県の児童相談所は、2度目の一時保護の後、

女の子を家に帰すべきではありませんでした。

虐待を繰り返す父親であること、守れない母親であることを

判断出来る材料はたくさんありました。

そして東京の品川児童相談所は、子どもの姿を確認すべきでした。

親が拒否するのには子どもを「見られたくない」理由があるのだ、

と気づくべきでした。

 

今回、反省文が公表されたのは、密室で行われる虐待の

立証が難しい、という警視庁の判断です。

そして私は、虐待されている子どもの苦しみが

多くの人に伝わったことにも大きな意味があると思いました。

私は実際に、虐待を受けたたくさんの子どもから

その苦しさを聞いてきています。

ですが、聞いたことがない人、想像できない人は

たくさんいます。

だから、この女の子の反省文によって、

虐待されている子どもを救わなくては、

という気持を強めてくれる人はきっと増えたと思うのです。

 

虐待されている子どもを救うためには、

番組の中で伊藤アナウンサーも触れ、私もコメントしましたが

本当に救わなくてはいけない、緊急性のある子どもを

見極める力を、児童相談所の職員が持つことです。

単に人手を増やすのではなく、職員の専門性を育てること。

それこそが、必要なことだと思うのです。