office yamawaki

山脇由貴子心理オフィス

〒104-0061 中央区銀座8-17-5 アイオス銀座

営業時間:12:00~19:00(最終予約) (土日も予約可)

電話番号:03-3248-8813

ホームプロフィールブログ

ブログ

辛い子育てをしないために ~子どもが学校に行きたがらない~

2016年03月01日

子どもが小学校に入学したけれど、学校に行きたがらない。
小学校生活をスムーズにスタート出来ないと、お母さんたちは不安になります。
最近あまり聞きませんが、「小1プロブレム」という言葉も話題になりました。

その日、児童相談所にやって来たお母さんも悩んでいました。
「娘が学校に行きたがらないんです。入学式の後、数日は行けたんですけど・・・」
娘さんが小学校に入学して、まもなく3週間。ゴールデンウィーク直前の事でした。
「幼稚園の時は嫌がることなんてなかったんです。毎日楽しく通っていて。
 小学校も、行けた日は『楽しかった』って言っていたんですけど・・・」
お母さんの心配は当然です。子どもが学校に行きたがらなくなると、
多くのお母さんは、「このままずっと不登校になってしまうのでは」という不安を抱きます。

「私が校門まで一緒に行ったことも何度もあるんです。
 家を出る時はご機嫌だったのに、学校に着いて、私が帰ろうとすると
 私にしがみついて大泣きするんです。
 そういう娘の姿を周りの子がどう思うかも心配で、
 もうやめたんですけど・・・」

娘さんにもお会いして、お話ししました。
最初はちょっと照れていましたが、元気で明るいお嬢さんでした。
娘さんの心理テストも一通りしましたが、特に心配な所はありませんでした。

「少し、時間をかけて待ってあげて良いと思いますよ」
私がそう言うと、お母さんはため息をつきながら言いました。
「主人も『しばらく様子を見ろ』って言うんです。
 私が心配し過ぎなんだって。
 でも、このままずっと学校に行かれなかったらどうしようって
 思ってしまうんです。
 周りの子たちは元気に学校に通っているのに・・・
 娘の方は、家の中では元気に遊んでいて・・・
 それを見ているとイライラしてしまう時もあって・・・」
私は言いました。
「そうですよね。学校休んで、なに遊んでるのって
 思っちゃいますよね」
お母さんは何度もうなずいた。
「でもね、お母さん」
私はお母さんに伝えました。
「幼稚園と学校って、子どもにとってものすごく大きな差があるんです。
 時間の長さも違うし、幼稚園の頃は常に大人が周りにいたのに、
 学校では大人がいない時間もあります。
 遊べる時間も短いし。
 自分のことは自分でやらなきゃいけないし。」

「心理テストの結果で特に心配な所はありませんでしたけど、
 娘さんは、お母さんと離れると不安になってしまうんだと思います。
 周りは知らない子もたくさんいるし」
「そうなんでしょうか・・・」
お母さんはまだ不安そうです。
「新しい場所で、知らない子に囲まれて過ごすんです。
 不安もいっぱいあって当然です。
 今はまだ娘さんにとって学校に行くということは
 『お母さんに置いて行かれた』
 と感じてしまうんだと思います。
 小学校の入学の時期は決められているけれど、
 子どものスタート出来るタイミングはそれぞれ違うんです」
「そういうものなんでしょうか・・・」
「はい」
私は続けました。
「娘さんは今、心の中で準備をしています。
 そして、子どもというのは毎日家の中にい続けると
 ちゃんと退屈を持て余すようになります。
 だから学校に行きたくなるはずです」

学校に行かれない間は、児童相談所に通ってもらうことにし、
お母さんはしばらく様子をみることに納得して下さいました。

ですが、私が娘さんと児童相談所でお会いしたのは
3回だけ。
6月に入る頃には、娘さんは自分から
「学校行ってみようかな」と言うようになったのです。

すぐに毎日行けるようになったわけではありませんが、
お母さんの気持ちも落ち着き、時々不安になった時に
電話を頂くだけになりました。

前回のブログの「言葉の出始め」と同じで、
お母さんが子どもの発達を「待つ」のは意外に大変なことです。
でも、やっぱり子どもによって発達のペースは違うもの。
待ってあげることは大事ですね。