office yamawaki

山脇由貴子心理オフィス

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2017年2月

WEBRONZAに記事が載りました。

2017年02月22日

昨日からですが、朝日新聞のWEB媒体「WEBRONZA」に私の記事が載っています。
今回は、

現状の児童相談所が虐待の防止・抑止に役立っているのか
児童相談所の構造的な問題
児童相談所を増やすことが虐待の防止・抑止につながるのか
児童虐待をなくす為に国のすべきこと

などを書いております。
http://webronza.asahi.com/national/articles/2017021600002.html
会員登録しないと全文が読めないのですが・・・
ご興味を持って頂けたら、ちょっとだけ覗いてみて下さい。
児童相談所はもっと変わらなくてはならない。
それは何故なのか、何を変えなくてはならないのかを
書いております。

お母さんのお悩み~「母親が働くって虐待ですか?」

2017年02月10日

しばらく原稿などに追われていて、ブログが更新できませんでした・・・
先日、都内で研修講師をした際、聞いて下さった方が、
本もブログも全て読んで下さっていて、ブログが更新されていなくて
寂しい、と言って下さいました。
励みになります。ありがとうございます。

今日は、児童相談所で出逢ったお母さんのお話ではなく、
私のオフィスに相談にいらしたお母さんのお話です。

「母親が働くって、虐待ですか?」
私のオフィスにやって来たお母さんは、思いつめた表情で、
そうおっしゃいました。

お母さんのご家族は、旦那さんと小学校3年生の男の子の3人。
ご両親ともにフルタイムで働いていらっしゃるそうです。
お母さんは仕事をとても楽しんでおり、旦那さんも応援してくれていて、
家事は極力分担しながらやっているそうです。
お子さんはもちろん可愛い。
そんな中、突然、児童相談所の人が家にやって来たんだそうです。

「後から思い出したんですけど、子どもが一度、
 『今日、学校で知らない人とお話したよ』
 って言っていた事があったんです。
 『知らない人?』
 って聞いたら、
 『うん、お家の事とかいろいろ聞かれたよ』
 って。たぶん、それが児童相談所の人だったんですね。
 今、考えると。
 おかしいなって、学校に聞かなきゃって思っていたんですけど、
 忙しくて、なかなか電話出来なくて・・・」
お母さんはとても後悔されている様子でした。

「児童相談所の人が来たのはちょうど夕飯時で。
 だから今は話せないって言ったら、後日児童相談所に呼ばれて・・・」

お母さんは仕方がないので、仕事を休んで児童相談所に行ったんだそうです。
「そうしたら、『もっとお子さんに手をかけてあげて下さい』って。
 私のしている事はネグレクト、つまり虐待に当たる可能性があるって。」
お母さんは涙ぐんでいました。
「確かに、仕事が忙しくて、夕飯は出来合いの物を買って来たり、
 お弁当も作れなくてコンビニのサンドイッチとかの時もあります。
 夜遅くなって、主人もどうしても帰れない時は、
 一人で夕飯を食べさせなきゃいけない事も・・・
 学校からも、忘れ物をなくすように何度も連絡はもらいました。
 でも、毎晩、子どもの学校の準備を手伝えない事もあります。
 宿題は子ども自身に任せているので、終えられない時もあるようです。
 でも、それは子ども自身が学ぶことかと思って口出しはしていないんです。」

学校からの電話が度重なることで、お母さんは責められている気がして、
電話にも出ないようになってしまったんだそうです。
実際、仕事中に何度も、多い時は1日に5回くらいかかってくるんだそうです。

おそらく致命的だったのは、お子さんが学校で熱を出した時。
「学校から留守電が入っていて。子どもが熱を出したので、
 迎えに来て下さい、って。
 でもその日は重要な会議があって、どうしても会社を抜けられなくて。
 出来るだけ、早めに帰るので、子どもは1人で家に帰して下さいって
 お願いしたんです。」

学校が、児童相談所に連絡した。そういう事なんだと思います。
「確かに、朝ごはんを食べさせられない時もあります。
 子どもがなかなか食べようとしなくて、でも私も仕事の時間で、
 って時は・・・パン1つは口に入れさせますけど、
 学校に着いてすぐ子どもが『お腹空いた』って言ったらしくて。
 そしてその日はプールの日で・・・」
お母さんは言葉を詰まらせます。

「プールに入れられない、って連絡があったんですね?」
お母さんはうなずきました。

子どもの学校での様子だけを聞くと、学校が心配して児童相談所に連絡を入れる
ことは考えられることです。
でも、お母さんは児童相談所でとても傷つけられた、と言うのです。
「お子さんにもっと愛情を注いであげて下さい、とか
 お子さんといる時間を楽しんで下さい、とか、
 一方的に言われたんです。しかも、若い男の人に。
 私の子育ての何が分かるんだって言いたかったけど・・・」
反発する母親。そう思われたくなくて、黙るしかなかったそうです。

仕事と子育ての両立。働くお母さんに共通する悩みです。
でも私は、多くのお母さん達と出逢って来て、子育てに一番大切なのは、
お母さん自身が幸せであることだ、と感じて来ました。
子どもの為に、仕事を辞め、後になって
「この子の犠牲になった」
「この子のせいで私は不幸になった」
そう思ってしまう方がよほど子どもにとっても悲しいことです。

児童相談所にはまた呼ばれているとお母さんは言いました。
「でも、私、何も言えなくなってしまうと思うんです。」

私は、お母さんの今までの子育ての様子を聞き、
お母さんもお父さんも十分にお子さんに愛情を注いでいる、と確信したので、
児童相談所は一緒に行かせて頂きました。

お母さんの子育てについて丁寧に説明させて頂き、
穏やかにお話し合いが出来ました。
もちろん、お母さんもこれから気をつけなきゃいけない所は気をつける。
まだ小学校3年生ですしね。
虐待ではない、ということは認めて頂きました。

働くお母さん達、お子さんに十分手をかけてあげられない事もあると思います。
でも、重要なのは家族が幸せな事。
その為に必要なのはお母さんが幸せな事ですよ。