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山脇由貴子心理オフィス

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2017年10月

帰宅恐怖症候群と「離婚約」~夫婦のすれ違い~

2017年10月27日

先日、今、話題になっている夫婦のすれ違いについて書きました。
そして今、男性の「帰宅恐怖症候群」が増えている事が
NHKで取り上げられていました。
さらに、お笑いのインスタントジョンソンのじゃいさんが
奥さんと4年後に離婚する約束をし、
「離婚約」という本を書き、こちらも話題になっているそうです。

どちらも、究極の夫婦のすれ違い、という感じですね。

帰宅恐怖症候群とは、奥さんが怖くて、
家に帰りたくなくて、仕事が終わった後、
街をブラブラしたり、公園で時間を潰す、
という男性達です。
家に帰ると、些細な事で、奥さんに怒られてばかりなんだそうです。
例えば、旦那さんがソファに座った後、ソファカバーがずれたままにしておくとか。
中には精神科に通う人もいるようです。

児童相談所で働いている時には、
とてもよく出会いました。
家に帰りたくない、というお父さん。
やはり、家に帰ると、奥さんが怒鳴ってばかりいる、
責められてばかりだから、家に帰りたくない、と。
中には、絶対に奥さんには見せられない、
と言いながら、離婚届をお守りとして
鞄の中にずっと入れて持ち歩いているお父さんもいました。

奥さんと離婚する約束をした
じゃいさんは、突然奥さんから
4年後に離婚して欲しい、と言われたそうです。
じゃいさんの方は、奥さんが大好きなんだそうです。
ショックだったでしょうね。
そして今も辛いでしょうね。

どうして世の旦那さんは奥さんに嫌われてしまうのでしょう。
怒られてばかりなのでしょう。

多くのメディアや専門家は
男性が育児の大変さを理解していない、とか。
家事を分担すべきだ、とか。
夫婦のコミュニケーションを増やさなくては、とか、
アドバイスをしています。

でも私は、児童相談所でたくさんの家族を見て来て、
確信していることがあります。

それは、家族の幸せは、お母さんの幸せにかかっている、という事です。
お母さんが幸せならば、子どもも幸せ。お父さんも幸せ。
だから家族全体が幸せ。

なので夫婦間の問題を解決するためには、
義務として、家事を分担するとか、
義務として子育てを手伝う事では解決されないんです。

旦那さんが奥さんの事を精一杯幸せにするために頑張る事。
もちろん、家は居心地が良い場所であるべきなので、
必死に努力して下さい、という事ではありません。

でも、奥さんが毎日楽しく、機嫌よく過ごしていれば、
自然に家庭の中は明るくなるし、
旦那さんにも優しくしてくれるはずなんです。
ごく当たり前の理想論、って言われそうですが。

そして、家に帰るのが怖い、というお父さん達には、
絶対に気づいて欲しい事があります。
お父さんは、外で時間を潰して、家に帰らずにいれば、
奥さんに怒られずに済むかもしれません。
でも、お父さんが家に帰らないその間、
子どもはお父さんと同じように怒られているはずです。

お母さんの怒りの原因は、お父さんだけにある訳じゃないんです。
本当は。
自分の毎日が、幸せじゃない。満たされない。
その事に怒っているんです。
だからその怒りは、お父さんがいなければ、子どもに向いてしまうんです。

だからこそ、子どもの為にも、自分の為にも、
そして家族の為に、お父さんには頑張って欲しいですね。

全国初、児童虐待で検事研修~性的虐待と司法面接~

2017年10月03日

増加する児童虐待への対応強化の為、最高裁と法務省が、
初めて、検事を対象とする研修を開いた事が報道されました。
「増加する難事件「児童虐待」 密室で証拠少なく…検事の捜査能力向上狙い、法務省と最高検が検事研修」
http://www.sankei.com/affairs/news/170925/afr1709250025-n1.html

その後、産経新聞で、「司法面接」について、記事が載りました。
「無罪相次ぐ児童虐待 切り札は「司法面接」 子供の心を開く“魔法のアプローチ”とは」
http://www.sankei.com/premium/news/171001/prm1710010018-n1.html

司法面接とは、英語のフォレンジック・インタビューを訳した言葉です。
被害者である子どもの負担を減らす為、辛い体験について聞くのは
1回だけにするのが目的です。

私も、児童相談所で働いていた時は、たくさんの性的虐待を受けた
女の子達に会って来ました。
加害者は、お母さんの内縁の夫や恋人、義理の父親、
実の父親もいました。

当然、被害について聞かなくてはなりませんでした。
東京の児童相談所の中では、かなり前から、
この司法面接の研修が行われており、
主に児童心理司、つまり心理職がこの聞き取りをしていました。

私が担当していた子の中には、警察と検察での
事情聴取を受けた子もいました。
今から10年ほど前なので、当時は本当にひどかったです。

警察で何度も事情聴取され。そして現場検証。
さらに検察庁に何度も呼ばれ、事情聴取。
何度も同じことを聞かれているうちに、子どもの記憶は
当然混乱し、前回の聴取と違うことを言ってしまう事は
何度もありました。
その時の担当検事は、「前回と言っていることが違う!」
と子どもに向かって怒ってしまう人でした。

私は全ての聴取に立ち合いましたが、大人でも耐えられないな、と思いました。
この制度を本当になんとかしなければ。
ずっと思って来た事だったので、
検事さん達が、専門知識を得て、子どもの聞き取りを
1回だけで済ませられるようになったら、本当に良い事だと思います。

ですが、特に性的虐待は立件されるのは本当に氷山の一角です。
被害にあった子ども達は、被害届を出したがらないのです。

その理由は、まず、逆恨みが怖いから。
そして、悲しい事ですが、お母さんが望まないから。
娘への性的虐待が発覚しても、離婚しない、別れない。
そんなお母さんは実際にいるのです。
そして、性的虐待の被害を告白した子どもの多くは、
後悔し続けるのです。

私のせいで家族を滅茶苦茶にしてしまった。
家族を壊してしまった。
言わなければ良かった。
私さえ、我慢していれば。

そう思ってしまう事への心のケアこそ、
最も重要と言えます。

司法面接制度が整うと並行して、
子どもの心のケアの制度も整う事が必要だと思います。