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山脇由貴子心理オフィス

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2018年2月

体罰容認、大人の過半数 子育て中7割の親「経験あり」

2018年02月16日

公益社団法人「セーブ・ザ・チルドレン」の調査で、

大人の6割近くが、子どもへの体罰を容認していることが分かりました。

https://www.asahi.com/articles/ASL2H55CNL2HUTFK00L.html

そうなんですよね。

1発でも叩けばそれは虐待、と児童相談所が言い続けても、

やっぱり子どもへの体罰はなくならないんです。

この調査の結果の通り、大人達がいけない事、

と思っていないからなんんです。

しょっちゅう叩く訳じゃないから、とか

虐待というほどではないから、とか、

しつけの一貫だから、とか、

そう思っているんですよね。

そして私が児童相談所で出逢ったお父さん、お母さんもそうでしたが、

今の30代以降の大人は、子ども時代に親に叩かれた、

という経験を持つ人が大半、と言っても良いのではないでしょうか。

叩かれてはいなくても、暴言を吐かれた、とか。

 

児童相談所で出逢ったお父さん、お母さんの中には、

堂々と

「俺も、殴られて育ったんだから、間違っていない」

という人もいましたし、

「叩く他に、叱る方法が分からないんです」

と悩むお母さんもいました。

 

子どもはどうしたって、親の行動を学習してしまいます。

そして大人になった時に、同じことしてしまう可能性はあるのです。

 

でも、叩かれた子どもはとても傷つきます。

心に傷が残ります。

「僕が悪い子だから叩かれたんだ」とか

「お母さんは私のこと、嫌いなんだ」

と思ってしまいます。

 

「少し痛い目に遭わせないと分からない」

と言う親御さんもいらっしゃいますが、

痛い目にあったから、子どもは悪いことをしなくなるのではないのです。

叩かれたことで学ぶのは傷みだけです。

 

厚労省は「愛の鞭ゼロ作戦」を呼び掛けていますが、

その中身がイライラしたら深呼吸をする、とかいう内容で。

深呼吸してもイライラっておさまりませんよね。

でも私も、児童相談所で、よくお母さんと一緒に考えました。

 

子どもを叩きそうになってしまったら、かっとなったら

シャワーを浴びましょう

とにかく子どもと別の部屋に行きましょう

お気に入りの服に着替えてみましょう

など、事前に決めておくのです。

そして、毎回出来なくてもいいから、

10回に1回でも出来たら、お母さんを誉めて、

もっと増やしていきましょうね、と励ましていました。

 

子どもを叩いてしまうお父さん、お母さんにとって

必要なのは、叩いてしまうその原因は何なのか、

子どもへの怒りの原因は何なのか、

どうやったら減らして行けるのかを

一緒に考えて、そしてお父さん、お母さんを

誉めたり、励ましたりしてあげることなのだと

私は思っています。

 

今ある公的相談機関には、そこまで丁寧なことは

出来ないと思います。

でも、必要な事ですよね。児童虐待をなくすためには。

銀座 泰明小学校 アルマーニを標準服に

2018年02月09日

皆さん、ご存知だと思いますが、

中央区銀座の泰明小学校が、来年度の新1年制の標準服が

アルマーニにするそうです。

https://mainichi.jp/graphs/20180208/hpj/00m/040/004000g/1

マスコミもちょっと騒ぎ過ぎかな、という感じはします。

賛否両論はあって当然だと思いますが。

 

問題なのは、標準服がアルマーニである事よりも、

学校、あるいは校長が勝手に決めた、という事ですよね。

学校のいじめについて、よくご相談や講演のご依頼がありますが、

いじめに対する学校の対応に保護者が不満を抱いています。

保護者が不満を抱くのは、

対応について、学校だけで考えて、

その結果を保護者に伝えるだけだからです。

全国的に、学校の取るいじめをなくす取り組み、

そしていじめ被害者への対応

いじめ加害者へのペナルティ、

いずれも保護者が「納得している」

という話を聞いたことがありません。

 

きちんと保護者と一緒に話し合って決めた事ではないからです。

 

この件も同じですよね。

学校側が決めたことを、保護者に伝えて説明するだけ。

校長は、ビジュアルアイデンティティとか、

服育とか、聞きなれない言葉で説明していましたが。

ちゃんと一緒に考えて決めればよかったのに。

そう思います。

75%の里親委託率の達成 都道府県に求めず 厚労省専門委が要領案

2018年02月02日

厚労省は、昨年7月31日、虐待を受けた子どもの乳幼児は

原則施設入所停止、里親委託率を75%とする方針を出しました。

https://www.mainichi.jp/articles/20170801/k00/00m/040/119000c

 

ですが、専門員会の検討によって出された要領案は、

75%という数値目標の達成は求めない、という内容となりました。

以下の記事は、現実の施設入所と里親委託率が表にされており、

とても分かりやすいです。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201802/CK2018020102000132.html

厚労省が数値目標を出した時にも、非現実的、とブログに書きました。

施設入所率が80%を超えるのが現状なのに、

それをいきなり、里親委託と逆転させるなんて。

無茶としか思えません。現場を知っている人間としては。

当然、現場からの反発があっての結果です。

前に、ブログにも書きましたが、

児童相談所が預かる、虐待を受けて育った子どもは、

色々な課題を抱えているからです。

大人への不信が強くて、暴れたりする子もいます。

発達が遅れ気味の子もいます。

里親さんに委託しても、里親さんとの関係が出来ず、

あるいは里親さんが疲弊してしまい

「やっぱり、育てられません」

と言ってくることもあるのです。

でも、それは里親さんが悪いのはでなく、

それほど、育てるのが大変な子ども達だ、という事なのです。

だから児童相談所も里親委託に慎重になります。

その状況で、75%の委託率なんて、達成出来るはずのない目標。

そしてやっぱり達成を求めず、という結論。

これで、この数値目標は完全に形骸化しました。

 

現場を知らない人が方針を出すから、

実現不可能な方針が出される。

結果、現場は何も変わらない。

いつまで、繰り返されるのでしょう。

必要なのは、大変な子どもを育てられるように

里親さんを支えるシステムを作ること。

そして里親さんを育てるシステムを作ること。

それが十分に出来ないまま、委託率を上げるなんて

出来るはずがないのに。

本当に、虐待を受けた子どもの75%を里親委託したら、

子どもと里親さんを傷つけてしまうだけです。

 

この国は、本当に子どもの幸せを考えているのでしょうか。