映画「母さんがどんなに僕を嫌いでも」
映画「母さんがどんなに僕を嫌いでも」
試写会にご招待頂き、鑑賞しました。
http://hahaboku-movie.jp/index.html
吉田羊さんの子どもを虐待するシーンは生々しく、
壮絶です。
観ているのが苦しい、辛い、という方もいると思います。
でも、児童相談所で働いていた経験上、
こういう母親はいる、と思いました。
自分自身の夫や人生への不満を全て子どもにぶつける。
そこには「あんたさえ生まなければ、私の人生は違ったはず」
という思いがあるのです。
子どものせいではないのに、自分の不幸を子どものせいにする。
だから子どもを愛せない。
これだけ虐待されて、どうしてでも子どもは母を求めるのか。
そういう疑問を抱く方もいるかもしれません。
でも、子どもというのは、どれだけひどく虐待されても、
母を求めるのです。
そこにも、リアリティを感じました。
諦めてしまえば、楽なのに。
もう、期待なんてしない方がいいのに。
私自身、児童相談所で働いている時に
たくさんの子どもに伝えて来ましたが、
それでも子どもは親を求めるのです。
この映画は親子の「愛」について考えさせられます。
自分自身を重ねて考える方も多いのではないでしょうか。
私としては、子どもをどうしても愛せない、
お母さんに観て欲しい映画です。