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山脇由貴子心理オフィス

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NHKクローズアップ現代「知られざる”虐待入院”」塩崎厚生労働大臣がコメント

2017年07月28日

7月20日と、少し前の事になりますが、
NHKのクローズアップ現代で、「虐待入院」が取り扱われました。
「虐待入院」とはつまり、虐待を受けて入院した子どもで、
もう退院出来るのに、家に帰せない等、退院先が決まらずに
入院を継続している状態の事です。
つまりは、社会的入院です。
通常、虐待を受けた子どもで、入院が必要な子どもは、
児童相談所が病院に「一時保護」をお願いする事になります。
ですので、退院先は、児童相談所が決める事になる訳です。
つまり、退院先が決まらないのは児童相談所の問題。

実は、この番組のディレクターと記者の方は
私の所にも取材にいらっしゃり、色々お話しました。

この問題については、厚生労働省が全国調査を
始めるとの事。
そして、この番組の翌日、塩崎厚生労働大臣が
「なぜ児童相談所がほうっておくのか分からない」
とコメントしたと報じられていました。
児童相談所は、虐待対応で忙しいと言われているが、
子どもの成長に関わる問題なのに、と。

このような全国調査は初めての事なので
数字が公表されたことはすごく良いことだと思います。

ですが、NHKの方にもお話したのですが、
確かに、病院に迷惑をかけている事は問題です。
とはいえ、児童相談所で、この「虐待入院」に問題意識を
持っているとは言えないのです。

その理由の第一は、児童相談所が関わる虐待のお子さんの中で、
入院している子どもというのは圧倒的少数である事。

そして、児童相談所としては、まず危険が迫っている子どもの
保護が最優先されます。
病院に迷惑をかけているとは言え、入院している子は
安全が保障されています。だから最優先とはならない訳です。

そして、家に帰せない子どもの退院先としては
まず一時保護所となります。
ですが、一時保護所は恒常的に満員で、
空きを待つ待機リストに名前を載せることしか
担当者には出来ません。
すると、担当者としては待つしかなく、
担当者本人としても
「仕方がないよ。保護所が空かないんだもん」
と思う訳です。
自分が悪い訳じゃない、と。

じゃ、とにかく一時保護所を増やせばいいのでは?
これは、散々繰り返されて来た議論。
でも、増えないんです。ずっと増えてないのだから。
国が予算を出してくれないんです。

でも、私が塩崎厚生労働大臣の
コメントを見て、一番思った事は、
一時保護所にいる子どもは?ってことです。
もちろん、退院出来る健康な子どもが
学校に行かれず、生活を制限されるのは
成長にとって良くない事です。

でも、全国の一時保護所には、
もう一時保護の必要はなく、
家に帰れる子どもや、
施設に行くべき子どもがたくさんいるはずです。
その子達だって、学校に通えず、行動を制限されています。
成長にとって良くないのは間違いありません。

一時保護が長期化するのは、児童相談所の都合でしかなく、
施設に空きがないとか、児童福祉司の調査が終わっていないとか、
関係者会議が出来ていないとか、そんな理由です。
それで子どもが犠牲になるって、おかしな話です。

でも、こちらの問題は、時々報道されても、
大臣がコメントするには至っていません。

児童福祉法改正で、一時保護を2か月超えた子どもについて
家庭裁判所の判断が入る事になりました。
これで、一時保護の長期化が改善される事には
期待は持てます。

ですがそもそも、一時保護が必要でないのに、
一時保護を継続している子どもが一体何人いるのか、
その理由は何なのか。
その調査が成されて、数字と理由が公表されることが
必要なのだと思うのです。

児童相談所は絶対そんなデータ、出しませんけど。