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山脇由貴子心理オフィス

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新潟男児殺害事件を考える~性的虐待について~

2016年05月02日

4月25日の報道なので、少し前の事になりますが、
新潟で生まれたばかりの男の子をお母さんとお母さんの義父が
殺してしまった、というニュースが流れていました。

赤ちゃんんお母さんは、お母さんの義父の再婚相手の子どもで、
2人の間に血縁関係はなかったけれど、養子縁組をしていた、
という報道もありました。
赤ちゃんは、お母さんと義父の間の子ども。
2人は十数年前からの性的関係を認めている、とありました。

つまりは性的虐待ということです。
赤ちゃんのお母さんは性的虐待の被害者という事になります。

どうしてこのニュースはあまり大々的に報道されないのだろう、
と考えた時に、性的虐待という要因が大きいように思いました。

性的虐待は、本当に表に出て来にくいです。

外から見ていて分かるものではない。
それは大きな要因の一つです。
けれどそれ以上に、被害者が、誰にも助けを求めないのです。

絶対に知られてはいけないことだと、被害者本人は思っています。
そして、誰かに告白したら、家族を滅茶苦茶にしてしまう、と思っています。
自分さえ我慢すれば、と思っています。
そして自分は汚れている、と思っている子もいます。
だから誰にも言えずに長期間、抱え込んでしまう。

虐待については、110番や119番と同じように、
電話での虐待通報は189と三桁化されました。
でも、ずっと思ってきたのですが、
日本は、子ども本人たちが、自分が助けを求めたら、
自分はどうなるのか、どういう風に守ってもらえるのかを
よく知りません。
自分がどうなるか、不安で相談出来ない子もいます。
そして、相模原ので起こった、保護を求めても
児童相談所が保護してくれなかった、という報道を、子どもは目にします。

どうしたら子どもが安心して、助けを求められる相談ルートが出来るのか。
どうしたらそれを多くの子ども達に知ってもらえるのか。
それを考え続けています。

東京都足立区 同級生を殴ってしまった男の子~暴力が抑えられない~

2016年04月20日

東京の足立区で、「からかわれたから」という理由で
小4の男の子が同級生を殴ってしまい、殴られた子が意識不明の重体となってしまった
という事件が起きてしまいました。

まずはとにかく、殴られてしまった子の無事を祈る限りです。

殴ってしまった子は児童相談所に送致された、と報道されていました。

重要なのは、その子に同じことを繰り返させないことです。
枠のある環境の中に入れてあげることは、環境整備としては大切ですが、
いつかは必ず、枠から出してあげなくてはなりません。
そして、罰は、一時的な効果しか生まない。

私も、暴力がどうしても抑えられない子にたくさん出会って来ました。
「人を殴るのはいけないこと」
それは多くの子が分かっていました。

重要なのは、なぜ、暴力が抑えられないのか、その原因を探すことです。
以前、ブログで知的に少し低くて、言われている事が十分理解出来なくて、
そして自分の言いたいこともうまく言えなくて、お友達に手が出てしまう
女の子の話を書きました。

その他にも発達に偏りのある子や、落ち着きがなく、衝動性が高い子、
お父さんからお母さんへのDV(夫婦間暴力)を見続けた子もいました。
背景には家庭でひどい暴力、つまり虐待を受けていて、
その怒りや悲しみの発散として、暴力を振るう子もいました。

暴力は許されない。暴力は犯罪。
それを教えるのも確かに大人の責任です。
そして、子どもをあらゆる犯罪の加害者にしないのも大人の責任です。

子どもの暴力の原因を、本人も気づいていない心の中の原因を分析し、
そしてどうしたら2度と暴力を振るわないでいられるようになるか、
そして、どのような環境が適しているか。

そこまで、きちんと考えるのが、児童相談所の役割だと私は思います。

奈良 2歳児収納ケース殺害事件を考える~虐待としつけの境界~

2016年04月14日

奈良県で、2歳児が収納ケースに閉じ込められ、亡くなってしまったという事件が起きてしまいました。

父親はは「しつけ」と思っていた、いつもやっていた、と述べている、と報道されています。
真偽は分かりません。お父さんの心情も、知っていたお母さんの心情も分かりません。

でも、「虐待」とされる行為を、本心で「しつけ」だと思っている親御さんがいるのは事実です。
そして、「自分の子なんだから、自分がどうにかしなければ」と本気で思っている親御さんがいるのも事実です。

このご両親は、発達相談の予約を入れていた、ということも報道されています。

前回のブログで書きましたが、子どもの発達の問題に気づかず、
悩み、苦しみ、
「児童相談所に来て、発達障害だと分かって安心した」
「知的障害だと分かって良かった」
と言うお父さん、お母さんにもたくさん出会って来ました。
障害が分かって「良かった」と思うのは、それまで、
「自分のしつけの問題だ」
と思って自分を責めていたからです。

でも、逆もあります。
「しつけ」だと思っている方法が間違っていて、
子どもの問題をエスカレートさせてしまっている場合もあるのです。

「自分のやっていることは、あくまでしつけの一環だった」
そう思っている、お父さん、お母さんの中には、
「自分も同じようにしつけられて来たから」
「別の方法が分からないから」
という方もたくさんいます。

「痛い目にあわないと分からない」
本心でそう思っているお父さん、お母さんはいて、
子どもを叩いたり、押し入れに閉じ込めたり、
お風呂場に閉じ込めたりします。

お父さん、お母さんは「自分がこの子をどうにかしなければ」
と本気で思っているのだけれど、
子どもの心には傷が残ります。

大人になってからも、自分の母親と電話ですら話すのが怖い。
暗闇が怖い。
真っ暗だと眠れない。
そんな悩みを抱え続けている大人もたくさんみています。

どこからが虐待で、どこまでがしつけなのか。
その議論は、
「どこまでがいじめで、どこからが犯罪なのか」
という議論にとても似ています。
その議論を続けていても、こうした子どもの死亡事件はなくならない。
そう、感じ続けています。

少なくとも、子どもの行動の問題の原因は
発達の問題にあるのか、しつけの方法の間違いにあるのか。
その原因の分析は、児童相談所に出来ること。
私はそう信じて、児童相談所の心理の仕事を続けて来ました。

児童相談所が、「行きたくない場所」ではなく、
「行ったら気持ちが軽くなった」と思える場所になるにはどうしたら良いのか。
そして、親御さんにとっても、子どもにとっても
もっと相談に行きやすい場所になる為にはどうしたら良いのか。
それも、考え続けています。

今日発売の女性セブンにコメントが載っています。

2016年04月08日

女性セブン

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辛い子育てをしないために~子どもの障害を受け入れる~

2016年04月05日

いつも思うのですが、お父さん、お母さんにとって、子どもの障害を受け入れる、
というのは大変辛いことです。

私が働いていた児童相談所では、子どもの知的障害についての
判断をするのも重要な仕事でした。

その日、中学生の娘さんを連れてやって来たお母さんの悩みは
知的障害ではなく、娘さんの非行についてでした。
「学校にも行かないし、夜中は遊び歩いて朝帰ってくるんです。
 注意すると、逆切れして、また出て行ってしまうし」
あまりに言うことをきかないので、お母さんが手をあげてしまうこともあるとか。
でも、娘も反撃するので、取っ組み合いのけんかになることもあるそうです。

私は娘さんと2人で話をしました。
娘さんは、ふくれっつらで、私の方を見ようとせず、横を向いて座っていました。
それでも、お母さんと一緒に、ここ、児童相談所に来てくれている。
だから期待は持てる。そう、思いました。
言葉数は少なかったけれど、娘さんは私の質問に答えてくれました。
どうやら、自分のやっていることが「よくないこと」だということは分かっているようでした。
初回としては十分です。

私は、お母さんと娘さんにいつも通り一通りの知能検査を含めた心理検査を勧めました。
そして、一通りの検査が終わった段階で、私は思わず肩を落としました。
分かってしまった。やっぱり、そうだったのか。

検査の結果をお伝えするために、お母さんだけに来て頂きました。そしてお伝えしました。
「娘さんには、知的障害があると思われます」
辛い宣告だけれど。これは、私の義務だから。

お母さんは、動揺することもなく、表情も変えず、
でも、こぼれ続ける涙を手で拭っていました。
「おそらく、学校の授業は聞いていてもほとんど分からなかったんだと思います。
 だから、行かれなくなってしまったんだと」
そして娘さんは居場所を得たような気がした。一緒に過ごせる、夜遊び出来る仲間を見つけて。
親しい訳ではないけれど、ただ、一緒にいればいいから。

「やっぱり、そうだったんですね」
お母さんはあふれる涙を手で拭い続けながら言いました。
「分かって、良かったです。だって、塾に行って、どんなに勉強しても、ちっとも出来ないんです。
 何時間も勉強しているのに、やっぱり『分からない』って。」
お母さんには、ちゃんと分かっていた。娘さんが努力していることも。
そしてその涙ぐましい努力をお母さんも悲しんでいた。

「学校のお友達とも、うまく付き合えなくなっていたんだと思います」
私がそう言うと、お母さんはうなずいた。
「小学校の頃から、すぐにお友達とトラブルを起こして・・・
 言葉より先に手が出てしまって・・・」
「自分の気持ちがうまく伝えられなかったんだと思いますよ」
私がそう言うと、お母さんはちょっとだけ、笑顔を浮かべた。
「私と、似てるんですね」
そう。だから喧嘩になってしまう。お母さんは分かってくれました。

娘さんの知的障害の判定は一通り終わりましたが、その後もお母さんと娘さんは
自発的に2人で通って来て下さいました。
娘さんの夜遊びはそう簡単にはなくならず、お母さんがカッとなってしまうことも続いたからです。

2人で来ているのに、待合室では一番離れた席に座り、2人でふてくされた表情を浮かべていました。
一度は、お母さんが
「夜遊びをやめないなら、もうこの子は面倒見れません。連れて帰れません」
と言い、娘さんは
「夜遊びも止めないし、絶対家に帰る」
と言い、お互いが、
「そう、言っといて」
と私に言うのです。
仲良くしたい、仲良くしたい。
2人ともそう言っている気がしました。だから、ここ、児童相談所に通って来ているのだと。

その後、お母さんの気持ちも伝わったのでしょう。
そして娘さんも楽になりたかったのでしょう。
娘さんは特別支援学校高等部に進学しました。

入学直後は、娘さんが自分の障害を受け入れられず、
「私はここにいる子達とは違う!」
と言って学校に行かなくなったり。
これも当然です。彼女の障害は軽く、重い障害を抱えている子とは違うと思って当然です。
お母さん、お父さんが子どもの障害を受け入れるのがとても大変なのと同じくらい、
子ども自身だって、自分が「障害者である」という現実を受け入れるのは大変なことです。

私は何度も学校に呼ばれ、先生達と話し合い、お母さん、娘さんとも話し合いました。
でも、次第にお母さんは児童相談所には来なくなりました。
悪い意味ではなく。
電車を乗り継いで来なくてはならない児童相談所よりも、
家に近い、通いやすい場所にある、特別支援学校の先生達、という相談相手を見つけたからです。

児童相談所は、お子さんの知的障害の判断をし、お父さん、お母さんに伝えなくてはなりません。
でも、お父さん、お母さん、そしてご本人が障害を受け入れるお手伝いもする場所であるべきだと
私は思うのです。

そして、困っている、家族、お子さんにとって
「ここに来れば、きっと助けてもらえる」
そう思える場所であるべきだと。

相模原市児童相談所中2男児自殺事件を考える その2~虐待している子をなぜ親は手放さないか~

2016年03月24日

昨日も、相模原市の児童相談所での中2の男の子の自殺については書きましたが、
考える所がたくさんある事件なので、今日も少し書いてみたいと思いました。

今回、子どもが保護を願い出たのに、「親が同意しなかった」という理由で
児童相談所は保護をしなかったことは問題視されていて、
私も大きな問題だと思っています。
でも、これも、相模原市の児童相談所の問題ではなく、
多くの児童相談所で同様の事が起こっていると思います。

親の同意が得られないので児童相談所が保護しなかった理由は前回書きました。
でも、なぜ、虐待している親が、子どもを手放すことに抵抗するのか。
そんな疑問を抱く方もいらっしゃるのではないかと思います。

多くの、虐待する親は、子どもを児童相談所に預けることに抵抗します。
それは、一つには自分の暴力が露呈されるのを恐れてかもしれません。
ですが、「しつけ」の範囲と思って暴力を振るっている親御さんの多くは、
自分たちの力で、子どもを良くしなくてはならないと本気で思っています。
そして、自分たちしか子どもを良く出来ないと。
他人になんか、任せられない。自分の子なんだから、と。
他人に、児童相談所に任せたら、きっと子どもはもっと悪くなる。
そう思っている親御さんも少なくありません。

大人が、考え方を変えるにはとても時間がかかります。
その間、子どもは被害に遭い続けてしまうのです。
だからこそ、保護を優先しなくてはならないのです。

そしてもう一つ。児童相談所は、児童相談所に通っている中で、
親子関係は良くなっていた、と認識していた。
けれど、親御さんはむしろ悪くなっていたと感じていた。
子どもは児童相談所に通うことで心を閉ざしていった、と
報道されていました。

実は、これも起こり得ることです。
児童相談所の職員は、親御さんへの指導をする一方で、
子どもに対しては、
「暴力を振るわれるのは、あなたが悪いせいではない」
「大人が子どもに暴力を振るうのは許されることではない」
と伝えることが多いはずです。
もちろん、相模原市児童相談所の職員がこの通りに言ったかはわかりません。
ですが、私は子ども達に伝えて来ました。

そう言われた子どもはどんな気持ちになるでしょう。
「自分は悪くなかったんだ」
と救われた気持ちになるのです。
だから、親から怒られた時、暴力を振るわれた時、
今までよりちょっと強い気持ちになるのです。
「悪いのは親の方だ」

親御さんは、今までもよりも反発するようになったと感じるでしょう。

だから、児童相談所の職員は、いえ、子どもに関わる職業の人達すべては、
自分の言葉が、子どもにどんな風に響き、子どもはどんな気持ちになり、
親子関係はどうなってゆくかをきちんと考えながら、子どもに言葉を伝えなくてはならないと思うのです。
自分の言葉に責任を持って。

だから私は伝えて来ました。
「暴力を振るわれるのは、あなたが悪い訳じゃない」
と言った後には、必ず、伝えました。
「だから本当に辛くなったら、逃げていいんだよ」
その言葉は、絶対に実行する、という決意を持って。

「あなたが悪いんじゃない」と言われ、救われた気持ちになった子が、
助けを求めても、助けてもらえなかったとしたら。
子どもは、どんな気持ちになるでしょうか。
切なすぎます。

繰り返しになりますが、これは相模原市児童相談所だけの問題ではありません。

だからこそ、私は、児童相談所の職員の方たち、そして子どもに関わる現場の方たちにお願いしたいのです。
自分の言葉がどんな風に、子どもに響き、どんな風に子どもの心を動かすのか。
それを考えながら、子どもに接して欲しい。

そして、もう一度考えて欲しいのです。
児童相談所の絶大なる権限はすべて、子どもの安全のためにある、ということを。

相模原市児童相談所 中2男児自殺事件を考える。

2016年03月23日

相模原市児童相談所で、虐待を受けていて、何度も児童相談所に保護を求めた中2の男の子が
保護してもらえず、自殺して、亡くなってしまった、という事件が起こりました。

絶対に、起こってはいけない事件が起こってしまった、と思いました。

各ニュースは相模原市児童相談所の対応の問題を指摘しており、
それが間違っているとは思いませんが、
相模原市児童相談所だけの問題ではなく、
全国の児童相談所の問題として考えなくてはいけない。
現場にいた私は思っています。

なぜ、彼を保護してあげなかったのか。
一つ考えられるのは、児童相談所が虐待を認識してから、
両親、お子さんは児童相談所に通っていた。
「ちゃんと通ってくれているのだから」
「だから大丈夫だろう」
児童相談所の職員は、そう思ってしまいがちです。
通ってくれていることが、虐待の抑止につながり、
親子関係の改善につながっている。そう思ってしまう人は少なくないと思います。

そして児童相談所に両親、子どもが通わなくなってしまい、
児童相談所は、学校でお子さんと面接をした。
「家の居心地は悪いけれど、学校は楽しく通っている」
彼の言葉を「学校に楽しく通っているのだから大丈夫だろう」
そう思ったのではないかと思います。私の推測に過ぎませんが。

虐待を受けている子の中に、「学校は楽しい」と言う子は少なくありません。
なぜなら、学校の方が、家よりも居心地が良いから。

「傷やあざはないから」
これも、児童相談所の職員が、保護の判断基準とする一つの材料です。
身体に傷、あざはない。
でも、心は見えないから。
心がどれだけ傷ついているのか。それを見極めるのが、
児童相談所の心理の仕事だと私はずっと思って来ました。

そして、一時保護に両親が同意してくれなかったから保護しなかった。
児童相談所には、両親が同意しなくても、児童相談所が職権で保護できる権限があります。
でも、子どもを保護しかたらと言って、児童相談所とご両親の関係は
終わる訳ではありません。
子どもについて、家族について、話し合いを繰り返さなければなりません。
だから、全面的な敵対は避けたい。
その気持ちも分からなくはないけれど・・・

厚木では、児童相談所に相談していたのに、お母さんが子どもを殺してしまった
という事件がありました。

児童相談所は、子どもにとっても、お母さんにとっても、最後のセイフティネットでなければ
ならないと思うのです。
子どもも、お母さんも、お父さんも「ここに来て、救われた」そう、思ってくれる場所。

でも、「緊急性はない」と児童相談所は判断した。
相談した側は、どう思うでしょうか。
「相談したけれど、助けを求めたけれど、なにもしてくれなかった」
「だったら、自分で解決するしかない」
そう、追い込まれてしまう。

相模原市児童相談所を批判したい訳ではありません。
でも、児童相談所は、どうしたら、本当の意味で、子どもを救えるのか。
目に見えない、心の緊急性をどうしたら見極められるのか。

「児童相談所の判断に間違いなかった」と言い切るのではなく。
間違えたんです。だから子どもは死んでしまったんです。
相模原市の児童相談所の事件だけでなく、あらゆる虐待死は。
だから、これから間違えないように、どうしたら良いのか。

児童相談所がどう変わってゆくべきなのか、考え続けたいと思っています。

『最強の食事』でダイエット~ダイエット中に食べて良いスイーツ~

2016年03月17日

児童相談所で出逢ったお母さん達について書き続けていましたが、
今日は久しぶりにダイエットネタです。
以前に、『最強の食事』でダイエットをしていることはご紹介しました。
今日はその、シリコンバレー式『最強の食事』に基づいて、
食べても良いスイーツのご紹介です。

最強の食事

最強の食事では、炭水化物は摂り過ぎは良くないけれど、
白米、特に冷めたご飯は良いとされています。
なので、和菓子、特にお団子は○なのです。
みたらし団子はお醤油を使っているので小麦は入っていますが、
少量なのでOKです。と、解釈しています。
砂糖は摂り過ぎなければ良いので。

とにかく最強の敵は小麦なので、残念ですが、
ケーキ、クッキー、ビスケット、パンケーキはダメなのです。
グルテンは中毒性が高いので、もっともっと食べたくなってしまうのです。

意外に○だったのがグミ。
物によっては植物性油脂が入っているので、これはダメです。
植物性の油は酸化してしまっているので・・・
数は少ないですが、油を使っていないグミがあり、
グミに含まれるゼラチンは脳のパフォーマンスを上げてくれるそうです。
コラーゲン、ビタミンCが入っているもののあるので、助かりますね。

後、これはつい最近見つけたのですが、
ココナッツオイル入りのチョコレート。
銀座のMATSUYAの地下で売っています。
カカオバターは○ですし、ココナッツオイルもぜひ摂りたい食材。
しかもMATSUYAで見つけたチョコレートは
砂糖を使っておらず、カカオバターとココナッツオイル、ココナッツシュガー
で作られており、すべて有機栽培。
ありがたいですね。

ちなみに、お米が○なので、おせんべいも、油を使っていなければ
食べてOKなお菓子です。

『最強の食事』でダイエットを始めてほぼ4か月。
太らない体になってきています。

ココナッツオイル入りチョコは、後日写真もご紹介しますね!

プレジデントファミリーに載りました。

2016年03月10日

プロフィールプレジデントファミリー記事プレジデントファミリー表紙

3月5日発売のプレジデントファミリーの特集記事にコメントが載りました。
良い記事に仕上がっているので、ぜひご覧ください。

子育て雑誌っておもしろいですね。
今回は子どもの学力を上げる教育方法が色々載っています。
学習方法だけでなく、生活習慣、加えて「育脳弁当」も。

以前頂いたのは「学費高騰」。
今は、公立大学も私立大学と同じくらいお金がかかるらしんです。

子育てって本当に大変ですよね。

辛い子育てをしないために ~子育ての仕方が分からない~

2016年03月04日

広島県の呉で、また児童虐待による死亡事件がありました。
虐待はそう簡単にはなくならない。
現場で感じ続けたことです。
でも、育てられないなら、育てたくないなら、
預けて欲しい。ずっと、思い続けています。

さて、今日書くお母さんのことで、
最初に児童相談所に電話があったのは保育園の園長先生からでした。
「とにかく、子育てが出来ていないんです。
 朝ごはんも食べさせていないことが多いし。
 洋服もタオルもいつも汚れていて。
 プールの日に身体がすごく汚れたまま来ることもあって・・・」
保育園からは、何度もお母さんに注意をしているそうです。
でも、一向に変わらないので、プールのある日は、保育園でシャワーを
浴びさせてあげたり、タオルも保育園のタオルを使わせてあげたりしているそうです。
お子さんはまだ1歳半。心配です。

お母さんには、園長先生から児童相談所に連絡を入れることは
伝えて下さっているということだったので、私はお迎えの時間に
保育園に出向いて、お母さんにお会いしました。
保育園では話しにくいこともあるだろうと思い、
改めて児童相談所に来て頂くことをお約束しました。

児童相談所に来て下さったお母さんに、私は伝えました。
「保育園の先生たちは、とても心配されていて・・・
 お母さんも困っているんじゃないかって。
 何か、お力になれることがあれば、と思っているんです」
お母さんは黙ったままでした。
拒絶されてる?そう思った時でした。
お母さんが口を開きました。
「分からないんです」
お母さんは続けました。
「分からないんです。子どもの育て方も。
 私自身、親から何も教わって来なかったので、掃除の仕方や
 洗濯の仕方も分からなくて。洗濯したのに、タオルが汚いって言われてしまったり。
 ご飯も、食材は買ってあるんですけど、何を食べさせればいいのかも、
 作り方も分からなくて」
聞けば、ご主人もお母さんと同じような境遇で育って来たとか。
そしてお母さんは、19歳でお子さんを出産。
まだ、お母さん自身が、大人になり切れていないんです。

お母さんには、また児童相談所に来て頂き、お話を聞くことにしました。
でも、もう一つ。やらなくてはならないことがあります。
今、一番お母さんに必要なのは、お母さんへのサポートです。

私は、このご家族に関わる人達に集まって頂き、みなさんと話し合いました。
保育園の先生、保険相談所の保健師さん、福祉事務所の方。
みなさん、お母さんが子どもを可愛く思えないとか、
子育てをしたくないわけではない、ということにほっとして下さりました。
そして、喜んでお母さんのお手伝いをしたい、と。

保育園の先生は、引き続き、気になることをお母さんに伝えながら、
どうしたら良いかを具体的にお母さんに教えて下さることに。
保健師さんは、定期的にお家を訪問し、お母さんの困っていることを聞いて下さることに。
福祉事務所はお家にヘルパーを派遣。
ヘルパーさんは、掃除や料理を、お母さんと一緒にして下さることに。
お母さんサポートチームが出来ました。

お母さんは、家に人が出入りすることも嫌がらずに受け入れてくれ、
関わってくれる人たちの話を、素直に、静かに聞いてくれているとのことでした。

3か月経ったころ、児童相談所に来てくれたお母さんは言いました。
「少しだけ、掃除の仕方とか、分かって来ました。
 洗濯ものの片付けかたとかも。
 主人も、掃除を一緒にしてくれるようになって」

保育園からは、心配なことがあると連絡を頂きましたが、
みなさんが根気よく、お母さんを支えてくれ、
そしてお母さんの成長を感じてくれていました。

6か月が経ちました。お子さんは2歳になりました。
私は、お家を訪問させて頂きました。
お父さんとお母さん、そろって迎えて下さいました。

お家は、きれいに片付いていました。
古いアパートでしたが、清潔さも感じました。
「お母さん、よく頑張りましたね」
私がそう言うと、
「みなさんのおかげです」
お母さんはそう言った後、
「やっぱり、家がきれいだと気持ちがいいんですね。
 最近、料理も楽しくなってきて・・・」
素晴らしい。
お母さん、本当によく頑張りました。お父さんも。

子育ての仕方が分からない。自分の子育てに自信がない。
そんな悩みを抱えたお母さんはたくさんいます。
どうか一人で抱え込まないで、誰かに相談して下さいね。
力になってくれる人は必ずいるはずです。

辛い子育てをしないために ~子どもが学校に行きたがらない~

2016年03月01日

子どもが小学校に入学したけれど、学校に行きたがらない。
小学校生活をスムーズにスタート出来ないと、お母さんたちは不安になります。
最近あまり聞きませんが、「小1プロブレム」という言葉も話題になりました。

その日、児童相談所にやって来たお母さんも悩んでいました。
「娘が学校に行きたがらないんです。入学式の後、数日は行けたんですけど・・・」
娘さんが小学校に入学して、まもなく3週間。ゴールデンウィーク直前の事でした。
「幼稚園の時は嫌がることなんてなかったんです。毎日楽しく通っていて。
 小学校も、行けた日は『楽しかった』って言っていたんですけど・・・」
お母さんの心配は当然です。子どもが学校に行きたがらなくなると、
多くのお母さんは、「このままずっと不登校になってしまうのでは」という不安を抱きます。

「私が校門まで一緒に行ったことも何度もあるんです。
 家を出る時はご機嫌だったのに、学校に着いて、私が帰ろうとすると
 私にしがみついて大泣きするんです。
 そういう娘の姿を周りの子がどう思うかも心配で、
 もうやめたんですけど・・・」

娘さんにもお会いして、お話ししました。
最初はちょっと照れていましたが、元気で明るいお嬢さんでした。
娘さんの心理テストも一通りしましたが、特に心配な所はありませんでした。

「少し、時間をかけて待ってあげて良いと思いますよ」
私がそう言うと、お母さんはため息をつきながら言いました。
「主人も『しばらく様子を見ろ』って言うんです。
 私が心配し過ぎなんだって。
 でも、このままずっと学校に行かれなかったらどうしようって
 思ってしまうんです。
 周りの子たちは元気に学校に通っているのに・・・
 娘の方は、家の中では元気に遊んでいて・・・
 それを見ているとイライラしてしまう時もあって・・・」
私は言いました。
「そうですよね。学校休んで、なに遊んでるのって
 思っちゃいますよね」
お母さんは何度もうなずいた。
「でもね、お母さん」
私はお母さんに伝えました。
「幼稚園と学校って、子どもにとってものすごく大きな差があるんです。
 時間の長さも違うし、幼稚園の頃は常に大人が周りにいたのに、
 学校では大人がいない時間もあります。
 遊べる時間も短いし。
 自分のことは自分でやらなきゃいけないし。」

「心理テストの結果で特に心配な所はありませんでしたけど、
 娘さんは、お母さんと離れると不安になってしまうんだと思います。
 周りは知らない子もたくさんいるし」
「そうなんでしょうか・・・」
お母さんはまだ不安そうです。
「新しい場所で、知らない子に囲まれて過ごすんです。
 不安もいっぱいあって当然です。
 今はまだ娘さんにとって学校に行くということは
 『お母さんに置いて行かれた』
 と感じてしまうんだと思います。
 小学校の入学の時期は決められているけれど、
 子どものスタート出来るタイミングはそれぞれ違うんです」
「そういうものなんでしょうか・・・」
「はい」
私は続けました。
「娘さんは今、心の中で準備をしています。
 そして、子どもというのは毎日家の中にい続けると
 ちゃんと退屈を持て余すようになります。
 だから学校に行きたくなるはずです」

学校に行かれない間は、児童相談所に通ってもらうことにし、
お母さんはしばらく様子をみることに納得して下さいました。

ですが、私が娘さんと児童相談所でお会いしたのは
3回だけ。
6月に入る頃には、娘さんは自分から
「学校行ってみようかな」と言うようになったのです。

すぐに毎日行けるようになったわけではありませんが、
お母さんの気持ちも落ち着き、時々不安になった時に
電話を頂くだけになりました。

前回のブログの「言葉の出始め」と同じで、
お母さんが子どもの発達を「待つ」のは意外に大変なことです。
でも、やっぱり子どもによって発達のペースは違うもの。
待ってあげることは大事ですね。

 

子育ての悩み ~「うちの子、まだ言葉が出ないんです」~

2016年02月26日

子どもがいつ話し始めるか。
これって、お母さんにとって、とても重要な問題ですよね。

その日、児童相談所にやって来たお母さんは悩んでいました。
「うちの子、1歳半になるのに、まだ言葉が出ないんです」
お母さんは続けます。
「ネットで調べたり、育児書を読んだりすると、
 なんか、全部書いてあることが少しずつ違ったりして・・・
 どれを信じてよいのか分からなくなっちゃって」
そうなんです。情報があり過ぎるんです。
そしてネットは特に間違っている情報も入っているし。
お母さんたちは混乱してしまいます。
私は尋ねました。
「声は、出ているんですよね?」
「うーとか、あーとかは言います。でも意味ある言葉はまだ・・・」
お母さんは言いました。
「たぶん、ご存じだと思いますけど、子どもの発達って個人差が大きいんです。」
お母さんはすぐに答えました。
「知っています。でも、どこまでが個人差なのか、分からなくて。
 もしかしたら発達障害なんじゃないかって・・・」

うちの子、発達障害かも。
そういう不安を抱えるお母さんもたくさんいます。
ネットで調べてADHD(注意欠陥多動性障害)のチェックリストを
やってみたら、全部当てはまった、って不安になるお母さんも。
発達障害かどうかなんて、チェックリストだけでは絶対に分かりません。
例えば、じっとしていられない。
子どもなら、普通のことです。

「お子さんはまだ1歳半ですから。
 ありきたりだけど、もうしばらく様子をみて頂いて大丈夫だと思いますよ」
「でも・・・」
そうですよね。「様子をみましょう」なんて言われても安心出来ないですよね。
分かります。

「お子さんに、話しかけてはいますよね?」
お母さんは答えます。
「話しかけた方がいいって色んな所に書いてあるので、
 話しかけるようにはしてますけど・・・。
 そんなに、話すこともないので・・・」
私は言いました。
「お子さんが遊んでいたら『楽しいねー』って言ってあげるとか。
 笑っていたら『楽しいねー』って言ってあげるとか。
 後は、お母さんが思ったこと、全部言葉にしていいんですよ。
 『いい天気だね』とか。『今日は寒いね』とか。」
「それもやろうとはしてるんですけど、『どうせ意味分からないしな』って
 思っちゃうこともあって・・・」
そう思ってしまうお母さんも少なくありません。
「あとは、大人同士が楽しそうに話していることも大事なんです。
 子どもって、大人の真似がしたいから。
 おもちゃよりも新聞とか、料理道具とかに興味を持つのも、
 大人の真似をしたいからですから。」
お母さんはちょっと困った表情を浮かべました。
「でも、主人は毎日遅いですし、休みの日は疲れてずっと寝ていて・・・
 近くに親戚もいませんし。
 保育園も行ってないので、ママ友もいないし・・・」

お母さんの孤独。それがここまでお母さんを思い悩ませている原因。
そうなんです。
児童相談所に相談に来るお母さんは、深刻な悩みを抱えているお母さんもいますが、
「相談出来る人が身近にいない」からやって来るお母さんも少なくありません。

「地域に、『子育て広場』のようなものもありますから、
 そういう所に行ってみても良いと思いますよ。
 児童館でも赤ちゃんのグループをやっている所もありますし。
 あとは、1歳半検診で保健相談所に行った時に、
 月に1回とかで、発達を見てもらうとか。
 もちろん、児童相談所に定期的に来て頂いて発達の経過をみることも出来ますし」

お母さんに話し相手を作る。それが重要です。
お母さんはきっと、お子さんに話し相手にもなって欲しくて、
だから言葉が出るのを待ち望んでもいるのです。

私はちょっと考えてから提案しました。
「あとは・・・よろしければ、私からお父さんにご連絡しましょうか?
 もう少し、家にいる時間を長くしてもらって、お母さんと話す時間を増やしてもらえるように」
お母さんはしばらく考えてから言いました。
「私から、話してみます。疲れているからって、私が遠慮して
 話しかけなかったり、休みの日も起こさなかったりしていたので」
お母さん、偉い!
大切なことはちゃんと夫婦で話し合う。
それが出来なくて、困っているお母さんはとてもたくさんいます。
「あとは、2人でテレビ観て過ごしちゃったりする日もあるので、
 それはやめます」
素晴らしい!
そこに気づけたのは素晴らしいことです。

定期的なカウンセリングではなく、お子さんの発達の経過を見ながら
お母さんとお話する時間を作ることとして、
翌月に予約を入れて頂きました。

3回目にお母さんがいらした時のことです。
お母さんは言いました。
「しゃべりました!しゃべったんです!」
初回にいらした直後、お母さんはちゃんとお父さんと話し合い、
お父さんも出来るだけ早く帰ってくるようにしてくれていました。
夫婦の会話も意図的に増やすようにして下さっていました。
「すぐにお電話しようかな、と思ったんですけど、
 直接伝えたくて!」
お母さんはとても嬉しそうでした。
「それに、この子が話すようになったら、主人も嬉しくって、
 前より早く帰ってくるようになって・・・」
笑いながらお母さんは言いました。

やっぱり、子どもの成長って、親御さんにこれ以上の宝物はないですよね。

家庭内暴力 ~実は大切なのは対応の仕方を知ること~

2016年02月23日

少し前になりますが、掲示板に家庭内暴力についてのご相談がありました。
ブログの方で丁寧に書こうと思っていて、少し遅くなってしまいました。すみません。

お子さんの家庭内暴力で悩んでいる親御さんはたくさんいます。
暴力が日々エスカレートする。
けれど、どこに相談に行っても、「ご本人を連れて来て下さい」と言われてしまい、
「相談に行こう」などお子さんに言えば、暴れるのは間違いないので、
結局相談場所がない、と諦めるしかない。
家庭内暴力に悩む親御さんに共通する悩みです。

実はあらゆる相談機関、そして精神科もそうですが、
問題を起こしている、あるいは何らかの病気を抱えているかもしれない
本人が行かなくても、一番困っている人が相談に行く場所であるべきなのです。
だから家庭内暴力も、困っている家族が相談に行くことが大切なのです。
一番重要なのは、ご家族が家庭内暴力にどのように対応するかを知ることなのです。

以前働いていた児童相談所に、中学生の息子さんの家庭内暴力に悩んでいるお母さんが相談にいらっしゃいました。
「とにかく、毎日のように暴れるんです。
 物は壊すし、壁に穴を開けるし、今はドアも壊れていて・・・」
お母さんは、児童相談所に来る前に、いくつかの相談機関に相談し、
加えて病院の精神科にも相談に行っていました。
「どこに行っても、『本人を連れて来ない・・・』と言われてしまって」
家で暴れている子を相談に連れて来れるわけがありません。
「学校の先生に相談しようかとも思ったんですけど、
 学校では全く問題を起こしていなくて、むしろおとなしい子なので・・・」
実は、家庭内暴力のお子さんの大半が学校では良い子なのです。
これはDV(夫婦間暴力)、つまり奥さんを殴る男性にも共通しています。

私は、お母さんに提案しました。
「しばらく、お母さんだけでも通ってみてはどうでしょうか。
 そしてもし可能なら、お父さんも」
幸いなことに、お父さんは自営業で、時間は比較的自由になる方だったので、
次にはお父さんも一緒に来て下さいました。

お子さんの暴力に、どのように対応するか。
私は1つ1つご両親と話し合いました。
「お子さんがお母さんに暴力を振るったら、お母さんは家の外に逃げて下さい。
 お父さんがいらっしゃる時は、お父さんが盾になってあげて下さい」
お父さんに暴力を振るわないわけではないけれど、それでも女性より男性の方が力はあります。

「私の作った料理を食べないんです。『こんな飯食えるか!』って言って
 食卓をひっくり返し、コンビニで買い物して来いって、行かされるんです」
「食卓をひっくり返すのは止めらないと思いますが、
 コンビニに買い物に行くのは頑張ってやめましょう」
私が言うと、
「行かないと暴れるんです。あとは、『金よこせ』って」
お母さんは言いました。
「お金は絶対に渡さないでください。それから、外には出て下さい。お父さんが帰ってくるまで、どこかで待っているようにしましょう」
「出来るかしら・・・」
お母さんは不安そうでした。当然です。言うことを聞けば暴れないでいてくれるなら、
言うことを聞いてしまった方が楽。そう考えてしまいます。
「頑張って下さい。お母さんが言いなりにならなくなると、
 一時的に暴力はエスカレートすると思います。
 でも、その時こそ、ご夫婦で頑張って下さい」
私がそう言うと、お父さんが言いました。
「本当におさまるんでしょうか。息子の暴力は・・・」
私は言いました。
「必ずおさまります。息子さんの暴力を長引かせないためにも、今、頑張って下さい」
暴れるのが怖くて、子どもの言いなりになり続けて、
結果、20歳を過ぎても暴力がおさまらない。
そんな家族もたくさん見て来ました。
でも、児童相談所も18歳までのお子さんの相談しか受けられません。
まして20歳を超えたお子さんの相談を受けてくれる所は公的機関ではほぼありません。
いくつになっても、親からすれば子どもは子どもなのに・・・

お母さんを励まし続けるためにも、お母さんには週1回通って頂くことにしました。
お父さんは来れる時だけ来て頂いて。

もうずいぶん前のことなのですが、このご両親は本当に頑張りました。
お父さんも2週に1回のペースで来て下さり。
予想通り、一時お子さんの暴力はエスカレートし、
お父さんが盾になるのが間に合わず、お母さんが殴られたり。
ご両親が寝ている時にの寝室に洗剤やらシャンプーやらまき散らしたり。

お父さんの協力があって本当に助かりました。
くじけそうになるお母さんを私とお父さんで励まし続け。

暴力を振るっても、言うことを聞いてくれない。
子どもというのは、ちゃんと学習します。
半年ほど経ったころ、お子さんの暴力は確実に減って来ました。
お母さんにも迷いが無くなりました。

結果、1年ほど通って頂きましたが、後半1年はほぼ月1回のカウンセリングとなっていました。
前にも書きましたが、お別れは寂しいですが、
私のことが必要ではなくなるのは家族にとって良いことです。

お子さんがどんな問題を起こしていても、ご両親が頑張れば、
必ず解決出来る。
お父さんお母さんが信じることが大切なんですね。

ネット依存 ~今どきの子どものインターネット事情~

2016年02月19日

前回のブログではスマホ依存について書きました。
今回は子ども達とインターネットについて心理学的に分析します。

前回書いた通り、子どもたちの友人関係は希薄になりました。
親友にだけは本音が言えない。
ある女の子は言いました。
「だって、続いていく関係なんて、怖いじゃない」
名言です。
そうなんです。続いていく関係とは、失う不安と戦い続けるということなんです。
嫌われたくないから、この人を失いたくないから、だから本音が言えない。
どう思われるか分からないから。
恋愛では起こりがちな心理です。

でも本音が言えない関係なんて、
当たり障りのない会話をしながら笑顔で付き合う関係なんて、
そして四六時中携帯を手放せない関係なんて疲れます。
ある意味、緊張状態が続いた関係だからです。
人間は、思い切り呼吸したいように、本音を言いたいものです。

でも、親友にだけは本音が言えない。そして続いていく関係には本音が言えない。
誰なら本音が言えるでしょうか。
インターネットで出逢った人がぴったりなんです。
自分のことを知らない人だから、相手が誰かもわからないから、
だからこそ本音が言える。
匿名の電話相談のようなものです。
嫌われたって構わない。
どう思われるか気にしなくてもいい。
気が合わない、と思ったらすぐに相手を変えればよい。
だから子どもたちはインターネット世界で話し相手を探すのです。

今どき、婚活だってネットで相手を探すのはごく普通のことです。
だから子どもがネットで話し相手を探すのは悪いこと、とは言い切れません。
最初は子どもたちも「暇つぶし」程度の感覚で、話し相手を探します。
けれど、子どもたちは出逢ってしまうのです。
悩みを打ち明けているうちに、
「僕は誰よりも君を理解してあげられるのに」
「そばにいてあげられなくて残念だよ」
という優しい言葉をかけてくれる、下心に満ちた成人男性に。

小学校高学年以上の、思春期の女の子の中には、その優しい言葉に騙されてしまう子がいます。
なぜなら、彼女たちは、孤独を癒やしたくてネット世界で話し相手を探していたからです。
物理的に一緒にいるお友達はいます。
けれど、人間の孤独というのは、1人でいる時に感じる孤独よりも、
誰かと一緒にいる時に感じる孤独の方が、圧倒的に強いのです。
彼女たちは、お友達と一緒にいても孤独を感じていたのです。

だから優しい言葉に助けを求めてしまう。
最初は、「たかだかインターネットで知り合っただけだし」と暇つぶしのつもりだったけれど、
優しくされてしまうと「たまたまインターネットで出逢っただけで、私は運命の人に出逢ったんだ」
という錯覚が起こります。

だから、どこの誰かもわからない、下心に満ちた男性に会いに行き、
そして残念なことに、犯罪被害に遭ってしまう子がいるのです。

インターネットは、もはや大人にとっても子どもにとっても欠かせません。
便利であるのも間違いありません。
ですが、子どもを危険にさらしている一面もあることを、私たち大人は知っておかなくてはならないと思うのです。

そして、東京に住むある女の子は言いました。
「今の彼氏、北海道に住んでるんだよね」
「え?」
私は聞き返しました。
「どうやって、会ってるの?」
「ううん、会ったことないの」
会ったことないけど、彼氏。こんな事を言う子が増えています。
遠く離れた、ネットで知り合った『彼氏』と、ネットで連絡を取り続け、
そしてある日、親にも内緒で『彼氏』に会いに行ってしまう子も増えています。

そしてある女の子は言いました。
「うちのお父さん、LINEだといい人なんだよね。
 直接会って話すとキモいけど」
LINEの中のお父さんに、実態はあるのでしょうか。

ネットは便利。
でも、子どもを危険にさらしてしまう一面があるのと同時に、
私たちの「関係性」を変えてしまっている一面もあるように思います。
恋人同士。夫婦。親子。

子どもに携帯を持たせないのではなく、ネットの使用を制限するのではなく、
どうしたら解決できるか、これからも考えてゆきたいと思っています。

携帯依存・スマホ依存 ~今どきの子どもたちの友だち事情~

2016年02月16日

「子どもがスマホをずっといじっている」
これも、ゲーム同様、お母さんたちの共通の悩みです。

スマホを何歳から持たせるか。これもお母さんたちは悩んでいます。
「スマホを持たせてほしい」
と子どもが言い、お母さんがダメと言い、喧嘩になる。
そういう親子にもたくさん会って来ました。

確かに今どき、中学生くらいになると、スマホを持っていないと
いじめの対象になりかねません・・・
でも、スマホを買ってあげると、
「食事中もずっとスマホをいじっていて・・・」
「スマホを持ってお風呂に入ると、3時間以上入っていて、
 家族が困るんです」
お母さんたちの悩みは尽きません。

では、なぜ子どもたちは、ここまでスマホを手放せないのでしょう。
今どきの子どもたちの友だち事情は、確実に変化して来ています。
ある中学生の女の子は言いました。
「親友にだけは本音が言えないの」
?それって親友なの?思う方も多いでしょう。
なぜ、親友にだけは本音が言えないか。
それは、「KYと思われたくない」「嫌われたくない」「仲間外れになりたくない」。
本音を言うって意外と勇気のいるものです。
相手がどう思うか分からないからです。

子どもたちはいつだって、孤立すること、いじめられることを恐れています。
友だちとは有効な関係を維持していたい。孤立しないために。
だから、当たり障りのない話しながら、笑顔で付き合う。
それが今どきの子たちの友だち事情なのです。
つまり、間違いなく、子どもたちの友人関係は希薄になっているのです。

では、その希薄な関係がどうしてスマホ依存につながるのでしょう。
子どもたちが携帯を手放せないのは、
「電話が来たら必ず出なきゃいけないから」
「グループLINEが始まったら、必ず参加しなきゃいけないから」。
そうしなければ、
「明日から仲間はずれになっちゃう」
子どもたちは恐れているのです。どこかで希薄な友人関係に気づいているのです。

実際、一晩、グループLINEに参加しなかっただけで、
「LINE外し」にあってしまった、と号泣する子にもたくさん会って来ました。
たった一晩だけのことです。
でも、一晩参加しなかっただけで、翌日、友だちとの会話についてゆけなくなってしまうのです。
たとえLINE外しされなくても、仲間外れにされているように、子どもは感じます。

反して、グループLINEで誰かがクラスの子の悪口を言い始めると、
なんとなく、自分も言わなきゃいけないような感じがして、
でないと仲間外れになるような感じがして、いじめに参加してしまう子は少なくありません。
子どもたちは知っているから。いつだって自分がいじめのターゲットなり得ることを。

実はこれ、大人同士の友だち事情にも共通しています。
ママ友の関係はまさに、子どもたちの友だち事情と同じなのです。
グループLINEには必ず参加しなきゃいけない。
誰かの悪口が始まったら自分も言わなきゃいけない。
ランチに誘われたら絶対行かなきゃいけない。
でないと、孤立しちゃう。
ママ友付き合いはストレス。そんなお母さんも少なくありません。
以前にもブログに書きましたが、女同士はいくつになっても難しいのです。

お母さんも子どもも、いつでもスマホで携帯で友だちとつながっていないと、
関係が切れてしまう。そんな不安を抱え続けています。
そしてお父さんはお父さんで、仕事の連絡が24時間入るようになってしまったので
やっぱりスマホを携帯を手放せません。

結果、家族全員が食事中もスマホをずっと見つめている。
そんなご家族も増えて来ています。
なんだか、寂しい気がします。

いつでもスマホでつながっていなくてはならなくて、そして本音が言えない関係。
それって疲れる感じがしませんか?
その疲れを子どもも大人も、どうやって解消しているのでしょう。
それは次回のお話にします。次回は「子どもとインターネット」です。