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山脇由貴子心理オフィス

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ブログ

ネット依存 ~今どきの子どものインターネット事情~

2016年02月19日

前回のブログではスマホ依存について書きました。
今回は子ども達とインターネットについて心理学的に分析します。

前回書いた通り、子どもたちの友人関係は希薄になりました。
親友にだけは本音が言えない。
ある女の子は言いました。
「だって、続いていく関係なんて、怖いじゃない」
名言です。
そうなんです。続いていく関係とは、失う不安と戦い続けるということなんです。
嫌われたくないから、この人を失いたくないから、だから本音が言えない。
どう思われるか分からないから。
恋愛では起こりがちな心理です。

でも本音が言えない関係なんて、
当たり障りのない会話をしながら笑顔で付き合う関係なんて、
そして四六時中携帯を手放せない関係なんて疲れます。
ある意味、緊張状態が続いた関係だからです。
人間は、思い切り呼吸したいように、本音を言いたいものです。

でも、親友にだけは本音が言えない。そして続いていく関係には本音が言えない。
誰なら本音が言えるでしょうか。
インターネットで出逢った人がぴったりなんです。
自分のことを知らない人だから、相手が誰かもわからないから、
だからこそ本音が言える。
匿名の電話相談のようなものです。
嫌われたって構わない。
どう思われるか気にしなくてもいい。
気が合わない、と思ったらすぐに相手を変えればよい。
だから子どもたちはインターネット世界で話し相手を探すのです。

今どき、婚活だってネットで相手を探すのはごく普通のことです。
だから子どもがネットで話し相手を探すのは悪いこと、とは言い切れません。
最初は子どもたちも「暇つぶし」程度の感覚で、話し相手を探します。
けれど、子どもたちは出逢ってしまうのです。
悩みを打ち明けているうちに、
「僕は誰よりも君を理解してあげられるのに」
「そばにいてあげられなくて残念だよ」
という優しい言葉をかけてくれる、下心に満ちた成人男性に。

小学校高学年以上の、思春期の女の子の中には、その優しい言葉に騙されてしまう子がいます。
なぜなら、彼女たちは、孤独を癒やしたくてネット世界で話し相手を探していたからです。
物理的に一緒にいるお友達はいます。
けれど、人間の孤独というのは、1人でいる時に感じる孤独よりも、
誰かと一緒にいる時に感じる孤独の方が、圧倒的に強いのです。
彼女たちは、お友達と一緒にいても孤独を感じていたのです。

だから優しい言葉に助けを求めてしまう。
最初は、「たかだかインターネットで知り合っただけだし」と暇つぶしのつもりだったけれど、
優しくされてしまうと「たまたまインターネットで出逢っただけで、私は運命の人に出逢ったんだ」
という錯覚が起こります。

だから、どこの誰かもわからない、下心に満ちた男性に会いに行き、
そして残念なことに、犯罪被害に遭ってしまう子がいるのです。

インターネットは、もはや大人にとっても子どもにとっても欠かせません。
便利であるのも間違いありません。
ですが、子どもを危険にさらしている一面もあることを、私たち大人は知っておかなくてはならないと思うのです。

そして、東京に住むある女の子は言いました。
「今の彼氏、北海道に住んでるんだよね」
「え?」
私は聞き返しました。
「どうやって、会ってるの?」
「ううん、会ったことないの」
会ったことないけど、彼氏。こんな事を言う子が増えています。
遠く離れた、ネットで知り合った『彼氏』と、ネットで連絡を取り続け、
そしてある日、親にも内緒で『彼氏』に会いに行ってしまう子も増えています。

そしてある女の子は言いました。
「うちのお父さん、LINEだといい人なんだよね。
 直接会って話すとキモいけど」
LINEの中のお父さんに、実態はあるのでしょうか。

ネットは便利。
でも、子どもを危険にさらしてしまう一面があるのと同時に、
私たちの「関係性」を変えてしまっている一面もあるように思います。
恋人同士。夫婦。親子。

子どもに携帯を持たせないのではなく、ネットの使用を制限するのではなく、
どうしたら解決できるか、これからも考えてゆきたいと思っています。

携帯依存・スマホ依存 ~今どきの子どもたちの友だち事情~

2016年02月16日

「子どもがスマホをずっといじっている」
これも、ゲーム同様、お母さんたちの共通の悩みです。

スマホを何歳から持たせるか。これもお母さんたちは悩んでいます。
「スマホを持たせてほしい」
と子どもが言い、お母さんがダメと言い、喧嘩になる。
そういう親子にもたくさん会って来ました。

確かに今どき、中学生くらいになると、スマホを持っていないと
いじめの対象になりかねません・・・
でも、スマホを買ってあげると、
「食事中もずっとスマホをいじっていて・・・」
「スマホを持ってお風呂に入ると、3時間以上入っていて、
 家族が困るんです」
お母さんたちの悩みは尽きません。

では、なぜ子どもたちは、ここまでスマホを手放せないのでしょう。
今どきの子どもたちの友だち事情は、確実に変化して来ています。
ある中学生の女の子は言いました。
「親友にだけは本音が言えないの」
?それって親友なの?思う方も多いでしょう。
なぜ、親友にだけは本音が言えないか。
それは、「KYと思われたくない」「嫌われたくない」「仲間外れになりたくない」。
本音を言うって意外と勇気のいるものです。
相手がどう思うか分からないからです。

子どもたちはいつだって、孤立すること、いじめられることを恐れています。
友だちとは有効な関係を維持していたい。孤立しないために。
だから、当たり障りのない話しながら、笑顔で付き合う。
それが今どきの子たちの友だち事情なのです。
つまり、間違いなく、子どもたちの友人関係は希薄になっているのです。

では、その希薄な関係がどうしてスマホ依存につながるのでしょう。
子どもたちが携帯を手放せないのは、
「電話が来たら必ず出なきゃいけないから」
「グループLINEが始まったら、必ず参加しなきゃいけないから」。
そうしなければ、
「明日から仲間はずれになっちゃう」
子どもたちは恐れているのです。どこかで希薄な友人関係に気づいているのです。

実際、一晩、グループLINEに参加しなかっただけで、
「LINE外し」にあってしまった、と号泣する子にもたくさん会って来ました。
たった一晩だけのことです。
でも、一晩参加しなかっただけで、翌日、友だちとの会話についてゆけなくなってしまうのです。
たとえLINE外しされなくても、仲間外れにされているように、子どもは感じます。

反して、グループLINEで誰かがクラスの子の悪口を言い始めると、
なんとなく、自分も言わなきゃいけないような感じがして、
でないと仲間外れになるような感じがして、いじめに参加してしまう子は少なくありません。
子どもたちは知っているから。いつだって自分がいじめのターゲットなり得ることを。

実はこれ、大人同士の友だち事情にも共通しています。
ママ友の関係はまさに、子どもたちの友だち事情と同じなのです。
グループLINEには必ず参加しなきゃいけない。
誰かの悪口が始まったら自分も言わなきゃいけない。
ランチに誘われたら絶対行かなきゃいけない。
でないと、孤立しちゃう。
ママ友付き合いはストレス。そんなお母さんも少なくありません。
以前にもブログに書きましたが、女同士はいくつになっても難しいのです。

お母さんも子どもも、いつでもスマホで携帯で友だちとつながっていないと、
関係が切れてしまう。そんな不安を抱え続けています。
そしてお父さんはお父さんで、仕事の連絡が24時間入るようになってしまったので
やっぱりスマホを携帯を手放せません。

結果、家族全員が食事中もスマホをずっと見つめている。
そんなご家族も増えて来ています。
なんだか、寂しい気がします。

いつでもスマホでつながっていなくてはならなくて、そして本音が言えない関係。
それって疲れる感じがしませんか?
その疲れを子どもも大人も、どうやって解消しているのでしょう。
それは次回のお話にします。次回は「子どもとインターネット」です。

誉めると叱る その2~誉める所を見つける方法~

2016年02月12日

先日、「誉めると叱る」について書きました。
今日はその第2弾「どうやって誉める所をみつけるか」についてです。

児童相談所に相談ににいらしたお母さんは悩んでいました。
小学校4年生の息子さんが毎日学校で暴れてしまうんだそうです。
「毎日、学校から電話がかかって来て・・・
 迎えに行かなくてはいけない日も多くて。
 お友達にけがをさせてしまって謝りに行かなくちゃいけない日も多くて。
 仕事にも支障が出始めているんです。」
お母さんはフルタイムで働いていました。
だから、早退があまりに多いと上司から指摘されたのに加え、
仕事もこなせなくてたまっていくばかりなのだそうです。

私は息子さんとお話しました。
息子さんは、自分が暴れてしまうことも、しっかり自覚していました。
「暴れちゃうと、怒られちゃうよね」
私が言うと、彼はうなずきました。
「先生にも怒られるし、お母さんにも怒られる」
私は尋ねました。
「どんな事した時に、誉めてもらえる?」
彼は答えました。
「誉められたこと、ない」
ないはずはないのです。きっと誉められているのです。
でも、彼の心の中は怒られた記憶でいっぱいになっているのです。

息子さんの知能検査と心理テストをし、どうやら彼には
衝動性の問題がありそうだ、という事が分かりました。
かっとなると抑えられないのです。

「暴れないように、毎日頑張ってるよね?」
私がテストを終えた時に、彼につたえると、彼は涙ぐみながらうなずきました。
「頑張ってるんだけど、出来ないんだ」
先生にも、お母さんにも怒られる上に、自分の事を責めている。
危険な状態と言えます。
自分がダメな子だと思ってしまうと自暴自棄になったり、
心の中の悲しみが暴れる、という形で爆発してしまうからです。

お母さんのカウンセリングを始めました。
今はお子さんのことが最優先です。
お仕事に関しては、上司の方に事情をすべて話してはどうでしょう、
とお母さんに提案しました。
お母さんはためらっていましたが、思い切って上司に話してみた所
「お子さんのことなら、仕方がない」
と理解してくれ、早く帰れるようにして下さったそうです。

さて、前日のブログにも書きましたが、大事なのは息子さんを叱るだけでなく、誉めること。
叱る量と誉める量は同じでなくてはなりません。
「お家でお手伝いとかはしないですか?」
私が尋ねるとお母さんは言いました。
「お手伝いさせると失敗するので、させてないんです。
 食器もしょっちゅう割っちゃうし。」
「では、息子さんにも出来る、簡単なお手伝いを一つ決めましょう」
食器ではなく、お箸を並べる。これなら食器を割る心配はありません。
決定。
「簡単なことだけど、誉めるか、『ありがとう』って言いましょうね」
お母さんに提案しました。
そして私は尋ねました。
「本当に、毎日暴れちゃうんですか?暴れない日はないですか?」
「ありません」
お母さんは即答した。もしかしたら、見落としているのかもしれない。
暴れる日があまりに多くて。

「カレンダーにシールを貼りましょうか」
私が言うとお母さんの顔に?マークが浮かんだ。
「1日の振り返りを息子さんと一緒にするんです。
 暴れて、お友達にけがをさせちゃった日は赤いシール、
 暴れたけどお友達にけがはさせなかった日は銀色シール、
 暴れなかった日は金色シールとか」

子どもの問題を解決するプロセスで、シールを貼るのは
私がよく提案する方法です。
「でも暴れない日なんかないんです」
お母さんは繰り返した。
「しばらくは、お友達にけがをさせなかった日は誉めて下さい。
 息子さんはとても頑張っています。
 それなのに、叱られるばかりではかわいそうだから、
 暴れちゃったけど、お友達にはけがをさせなかった、
 偉いね、と誉めてあげて下さい」
「分かりました・・・」
お母さんは不安そうでしたが、約束してくれました。
私はもう一つお願いしました。
「効果がないな、と思っても続けて下さいね」
子どもの問題を解決する為には、途中であきらめないこと。
やり方を変えないこと。とても重要です。

最初の1か月は赤いシールだけでした。
お母さんにはカウンセリングに通ってもらい、
カレンダーを確認しながら、私はお母さんを励まし続けました。
2か月目を少し過ぎた頃。銀色シールが一つ貼れました。
「暴れたのには間違いないんですけど、なんだか私嬉しくって」
いっぱいいっぱい、誉めてあげたそうです。
お父さんにも誉めてもらったそうです。

それから、息子さんにも一緒に来てもらう日も作り、
私もカレンダーを一緒に確認し、赤いシールだけの時は励まし、
銀色シールはとにかく私も一緒に誉めました。
銀色シールは月3日くらいに増え始めました。
そして4か月が過ぎた頃。ついに金色シールが貼れたのです!
たった1枚だけれど。

「ご褒美に、家族で食事に行きました。あの子、とっても嬉しそうで」

素晴らしい。暴れることがゼロになることはないかもしれません。
でも、月に20日間暴れていた子が、暴れる回数が19日間になった時、
私たち大人は、気づけているでしょうか。
子ども本人は必死に努力したその日の事を。

どんな問題を起こしている子でも、探せば誉める所は必ずあるはず。
どうぞお母さん達、子どもの良い所を探して、たくさん誉めてあげて下さい。

子どもにゲームをやめさせる方法~ゲーム依存と「ダメ」という言葉の効果~

2016年02月09日

「うちの子、ゲームばっかりしていて、『やめなさい』って言ってもやめないんです」

多くのお母さんに共通する悩みです。
私も以前、児童相談所でたくさんのお母さんからこの悩みを聞いてきました。

そうなんです。
どれだけ「やめなさい」と言っても「ダメ」と言っても、
子どもはなかなかゲームをやめないんです。

だからお母さん達はとっても困っているのです。

児童相談所で出逢ったあるお母さんは、中学生の息子さんの事で悩んでいました。
「何度言ってもゲームを止めないし、夜中までゲームしていて
 遅刻したり学校を休んだりするようになったので、私、電源抜いたんです。そしたら・・・」
息子さんは暴れたんだそうです。すごい勢いで。
でも、彼は、今までお母さんに激しく反発することもなく、
学校でも問題はない、むしろおとなしい男の子でした。

実は私は、カウンセリングでも講演会でも、心理学的に、
禁止の言葉は子育てと教育において、効果は薄い、とお話ししています。
車道に飛び出した子に「ダメ!」と言ったら立ち止まります。
心理学の実験でも、高い所から重たいものが落ちてくる
その真下にいる人に「危ない!」と言ったら立ち止まります。
ではなんて言えばいいのでしょう。
車道に飛び出してしまった子には「こっちおいで!」
上から重いものが落ちてくる人には「走れ!」「逃げろ!」
前にもブログには書きましたが、人というのは、具体的行動を教えないと
行動を修正出来ないんですね。

ではゲームをやめない子にはどうしたら良いか。私はお母さん達に提案しています。
「もっと、楽しいことを与えれば、自然にやめると思います。
 それも、出来ればお父さんやお母さん、家族で一緒に出来ることにして下さい」

「難しいです。一緒に出来ることなんてなかなか・・・」
「お母さん、大事なのは、何をやるかじゃなくて、誰とやるかです。
 好きな人とやれば何でも楽しいはずです。
 だから、お子さんとの間に、そういう関係をもう一度作りましょう。」
それでもお母さんがなかなか一緒に出来る事が思いつかない時は、
私はお子さんと一緒にゲームをすることを提案します。

私自身、ありました。児童相談所に通って来てくれる子と、一緒にゲームをした経験が。
中学生の男の子でしたが、持ってきてくれたのは「バイオハザード」という
ものすごく怖いゲーム。とてもじゃないけど、怖がりの私には出来ない、と
最初は思いましたが、せっかく一緒にやろうと持って来てくれたので、
挑戦してみたのです。

さっそくお子さんと一緒にゲームをし始めたお父さんは言ってくれました。
「なんか、部屋に引きこもってゲームばっかりしてた息子が、
 部屋から出て来てゲームの点数の話を始めたり。
 内容はゲームの事なんですけど、会話が増えたっていうか・・・」
素晴らしい。

そしてゲーム初体験ながらも、中学生の息子さんと「ワンピース」という
ゲームを始めたお母さんもいました。
戦うのではなく、2人で協力して、敵を倒すゲーム。
お母さんは「へたくそ!」とか息子に言われながらも、
教えてもらい、頑張って続けました。
ある日、2人で一緒に出来る所が一通り終わり、息子さんはせっせと
無料ダウンロードをしましたが、無料ダウンロード出来たのは
すべて1人でしか出来ないものでした。
その時、息子さんは言ったそうです。
「もう1人でしか出来ない所しかないから、このゲーム売ろうかな」
素晴らしい。お母さんも言ってくれました。
「なんか、嬉しかったです」

そうなんです。私も、とっても怖いゲームが楽しかったのは、
中学生の男の子と「怖いね」「怖いね」とキャーキャー言いながら一緒に騒ぎ、
どちらかがトイレに行こうとすると「ちょっと1人にしないでよ!怖いから」
と騒ぎ。それが楽しかったのです。

子どもがゲームをやめないことでお悩みのお母さんたち。
お父さんやお母さんが子どもに歩み寄ってみて、一緒にゲームをしてみて、
お子さんが「1人でやるより一緒にやった方が楽しいや」と思ってくれたら、
これは大きな前進です。
「ダメ」「やめさない」と言うよりも効果はあるはず。
ぜひ、試してみてはどうでしょうか?

でも、つくづく思うのですが、1日に出来る回数が制限されているゲームとか、
開発できないものでしょうか。
3回やったら、もう開けない。「続きは明日!」
とソフト自体に制限がかかっている。
そんなゲームがあれば、お父さんお母さんは喜ぶと思うのです。
そして、子どもだって、明日のゲームを今より楽しみに出来ると思うのです。
甘いかな・・・

誉めると叱る~「うちの子、誉める所がないんです」~

2016年02月05日

子育てにおいて、子どもを誉めるのは絶対必要。
それは多くのお母さんが分かっていることです。
けれど、前回のブログにも書きましたが、子どもが問題を起こしていると、
子どもを誉めるのはとっても大変なこと。
そして今まで出逢った来たお母さんたちの多くは、
「うちの子、誉めるところがないんです」
とおっしゃいました。

本当は、そんな事ないんです。誉めるところは絶対にあるはず。
なので、今日は、子どもを誉める方法についてです。

実は、子育てだけではなく、上司と部下の関係であっても
夫婦であっても恋人同士であっても、「誉める」ってとっても重要なんです。
人間の行動を修正するのには、誉めると叱るは同じ量でなければいけないんです。
でも、お母さんって、家族の生活をスムーズに進めるために、ついつい叱ってばっかりになりがちです。
お母さんにとっては、「叱る」のが仕事の一つでもありますから。

例えば前回書いた盗みとか。
問題を起こしている子どもをどうやって誉めるか。

お母さん達に、まずリストを作ってもらいました。
まずは、今の子どもの「無くしたい行動10項目」。
そして「増やしたい行動10項目」。
この、増やしたい行動が重要です。今、出来ていることの中から探すのです。
そして、「無くしたい行動10項目」の中のトップを「叱る行動」にします。
「増やしたい行動10項目」のうちのトップを「誉める行動」にします。
しばらくの間は、2番目以降の行動は叱らない。ただし、誉めるのはありです。
今、出来ている行動を誉める訳ですから、
例えば、朝、「おはよう」ときちんと言えたら誉める。
食事中、すぐに立ち歩いて、遊んでしまって食事がなかなか終わらない子は
3分じっと座って食事が出来たら誉める。

無くしたい行動がどれだけたくさんあっても、叱るのはしばらくは一つの行動に絞ります。
暴力なら暴力だけ。
「死ね」などの暴言なら暴言だけ。
歯磨きをしない、なら歯磨きのことだけを叱りましょう。

子どもにとって一番怖いのは関心を向けられないこと。
一日中叱られてばかりの子は、お母さんが次第に子どもの行動に慣れてきて、
あまり叱らなくなると、もっと悪いことをするようになります。
例え、叱られるのであっても、関心を向けてもらえなくなるよりましだからです。
だから、叱られてばっかりの子はどんどん悪い事を繰り返し、エスカレートさせてしまうのです。
だからこそ、「誉める」が重要なんです。
でも、誉めてばかりいると、子どもって調子に乗っちゃうんです。
なので、「誉める」と「叱る」は同じ量であるのが重要なんです。

子どもというのは、重点的に1つの行動を叱り、他の行動で誉められていると、
叱られている行動を減らし、誉められた行動を増やしてゆきます。
なので、叱っていた、「無くしたい行動10項目」のトップの行動を子どもがしなくなったら
トップを消し、2番目の行動を叱ることにします。
誉めていた行動も十分に増えたら、2番目の増やしたい行動を誉めることにします。

これは、きちんとノートか何かに記録をつけてゆくと、
子どもの成長が後から確認出来ます。
変化が分かります。
生活の中だと、子どもの成長って見落としがちですよね。
でも、きちんとリストを作って順番に叱って、誉めて、を続けてゆくと
後から「あ、こんな事、出来なかったんだ」とお母さんが確認出来る訳です。

上司と部下でも、夫婦でも、恋人でも同じです。
人は、誉められると「もっとやってあげよう」と思うようになります。
叱られたり、責められたりばかりだと、
「口を開けば文句じゃないか」と思うようになり、
関係は険悪になってゆきます。

だから出来るだけ、「誉める」ことで、自分も心地よくなれるのです。

お母さんたち、ぜひ、実践してみて下さい。

次回は、子どもにゲームを止めさせる方法について書きたいと思います。

児童相談所で出逢った女性たちのお悩み解決~子どものお金の持ち出し~

2016年02月02日

先日のブログで、万引きを繰り返してしまう子どものお話を書きました。

今回も、お子さんの盗みで悩み、とても長い時間をかけて解決されたお母さんのお話です。

お子さんは中学1年生の男の子。
お子さんは万引きではなく、家から家族のお金を持ち出すことを繰り返し、
お母さんは悩んでいました。
「私の財布や夫の財布だけじゃなくて、お兄ちゃんやお姉ちゃんの財布からもお金を盗るんです。
 仕方なく、全部の部屋に鍵をつけましたけど、ちょっとトイレに行くとか
 お風呂に入る時まで鍵をかける訳じゃないので・・・
 ちょっとした隙に盗ってしまうんです」
私がお母さんの話を聞いて、一番気になったのは、
息子さんがお兄さんの眼鏡を盗って自分の引き出しの奥に隠していた、ということでした。

自分に必要のないものを盗る。
これは盗みの中でも、重たい部類に入ります。

2回目は、息子さんがどんな育ち方をしてきたか、
そしてお兄さんとお姉さんの育ちについて詳しくお聞きしました。
「お兄ちゃんとお姉ちゃんは全然手がかからなくて。
 悪い事はしたことがないんです」
お母さんは言いました。私は尋ねました。
「お兄ちゃん、お姉ちゃんの成績はどうですか?」
「2人とも、とても優秀です。何も言わなくても勉強する子たちで。
 こう言ってはいけないんですけれど、
 あの子がだけが問題児、というか・・・」

息子さんの心理テストを一通り終えた所で、
私はお母さんに
「申し訳ないけれど、出来れば、お父さん、お兄さん、お姉さんにも
 来てもらえないでしょうか?」
とお願いしました。
ご家族は私のお願いを受け入れて下さり、みなさん来て下さいました。
お父さんもお兄さんもお姉さんも、びっくりするくらい穏やかで、
お金を盗られたり、物を盗られたりで困っているはずなのに、
怒っている様子は全く見られませんでした。
そしてお母さんが、お兄さんとお姉さんをとても頼りに
していることが分かりました。

ご家族全員のお話を聞き、見えてきました。
私はお母さんにお伝えしました。
「おそらく、原因はお兄さん、お姉さんへの嫉妬だと思います。」
お母さんは言います。
「でも、みんなあの子には優しくしてるんです」
「それはとてもよく分かりました。でも、その優しさが、
 『自分だけが問題児』というコンプレックスを強めているのだと思います」
私はお母さんに提案しました。
「あまり、お兄さんお姉さんには負担をかけないようにしましょう。
 出来る限り、お金を盗れない環境を家の中に作るようにして下さい。
 そして、お父さんお母さんが出来るだけ彼と一緒にいる時間を増やして下さい。
 お兄さん、お姉さんとは違う、彼の良い所を見つけて、誉めてあげて下さい」
「分かりました」
お母さんはそう言って帰られました。

けれど、なかなか実行は出来ませんでした。
私の言っていることは、もちろん理解してはいるのだけれど、
気持ちが追い付かない。
子どもが問題を起こしていると、なかなか誉めることが出来ない。
これはあらゆるお母さんに共通します。
この「誉めると叱る」は重要なテーマなので後日詳しくブログで紹介したいと思います。

「とにかく、家族の誰かが、あの子と一緒にいるようにしてます」
そういう意味ではないのだけれど・・・
「それではお子さんは見張られているように感じてしまうかも・・・」

話は毎回、堂々めぐりになっていました。
おそらく、私の言っていることが、お母さんの中でしっくり来ていないのだろう。
私は私で反省しつつ・・・
でもお母さんは通い続けてくれました。すごいことです。
そしてお子さんも通い続けてくれました。これもすごいことです。

通い続けてくれる限り、絶対に解決できる。
私は信じていました。
そしてお母さんを励まし続けました。

気づけば、3年が経とうとしていました。
やって来たお母さんが言ってくれたのです。
「山脇さんの言っていた意味がようやく分かりました!」
家の中に金庫を置き、家族の財布を入れるようにした。
でも、それは「あなたの為だから」と息子さんにちゃんと説明した。
週末、お母さんかお父さんのどちらかが、息子さんと出かける。
家族が常に誰か一緒にいることはやめた。
「あの子にもいい所、いっぱいあることにも気づきました。
 優しい子なんです。
 私の具合が悪いと必ずお手伝いしてくれるし。
 お兄ちゃんとお姉ちゃんは塾やバイトで忙しいから、って」

素晴らしい。
何より、お母さんの根気が素晴らしい。

そうなんです。子どもの問題を解決するのには時間がかかるものです。
大事なのはあきらめないこと。
そして、私のアドバイスを理解し、受け入れてもらうのにも時間が必要だと
私自身がとても勉強になりました。

近日、「誉めると叱る」について、詳しくご紹介します!

今まで出会った女性たちのお悩み解決~夫婦喧嘩~

2016年01月25日

今まで働いてきた児童相談所では、お母さんたちのお悩みを聞くのと並行して、
お子さんたちの悩みを聞くのも私の仕事でした。

お母さんは悩んでいました。
高校生の娘さんが、夜中まで家に帰って来ないのだそうです。
塾の日もあるけれど、塾は夜9時には終わるのに、11時12時になってようやく帰ってくる。
「どこに行ってたのか、絶対言わないんです」
塾の帰りにちょっとお友達とおしゃべり。
そのくらいは構わない、とお母さんは思っているそうです。
「でも、女の子なんだから、夜遅くなると心配で・・・」
当然のことです。私は、どうにかして娘さんを連れて来て欲しいとお願いしました。
「連れて来れるかしら・・・」
お母さんは自信がなさそうでした。
実際、何度か連れて来れずにキャンセルが続きましたが、
どうにかお母さんは娘さんを連れて来てくれました。
「もう、仕方ないので、帰りに洋服を買ってあげることにして」
とにかく、娘さんが来てくれてよかったです。

私は娘さんと2人で話をしました。
一通り、私の仕事や児童相談所について説明をし、
心理の仕事についても説明し、学校や塾の様子などをお聞きしました。
学校も塾も楽しく通っているようでした。
そこは安心。で、思い切って聞いてみました。
「どうして、夜中まで家に帰らないの?」
彼女はちょっとふくれっ面になりましたが、
しばらく待っていると、答えてくれました。
「だって、お父さんとお母さん、喧嘩ばっかりしてるから」
あらあら。
「それは帰りたくなくなっちゃうね」
うん、と彼女は小さくうなずきました。
「話してくれて、ありがとうね」
私はそう伝え、お母さんに彼女の気持ちを伝える許可をもらいました。

「確かに、夫婦喧嘩は多いですけど」
お母さんもそのことは認めてくれました。
「でも、仕方ないんです。うちの主人、娘に私の悪口ばっかり言うんです。
 『お母さんうるさいね』とか『ケチだよね』とか」
あらあら。それは困りもの。
「お父さんに来て頂けないかしら」
夫婦カウンセリング。おそらくそれが一番必要。
そう思って、私はまずお母さんからお父さんにお願いしてもらう事にしました。

子どもって、ご両親の仲が悪いことをすごく嫌うんです。
だから、せめてお子さんの前では、夫婦喧嘩はしないでください、と
みなさんにお願いしているのですが、なかなか実行は難しく・・・

お母さんはさっそくお父さんに一緒にカウンセリングに行って欲しいと
お願いしてくれましたが、
「『忙しい』って断られました。」
これもとってもよくあること。
実際、日本のサラリーマンは忙し過ぎるんです。
諦めてはいけません。お母さんからの説得も続けてもらいつつ、
私からもお父さんに連絡を入れ続けました。

2人からの根強い説得で、どうにかお父さんは来てくれました。
「時間がないので手短に」
出勤前に寄ったというお父さんは最初に言いました。

夫婦喧嘩は確かに多い、ということはお父さんも認めました。
お母さんの事を悪く言うことも。
ですが、お父さんは言いました。
「こいつだって、俺の悪口ばっかりですよ。
 『お父さんみたいな人と結婚しちゃだめよ』とか。
 『お給料が少なくて苦労ばっかり』とか」
あらあら。
時々あるんんです。ご夫婦がお子さんにお互いの悪口を言っちゃう。

私はお父さんに夫婦喧嘩を子どもがすごく嫌がるという事を説明しました。
「このままだと、娘さんはもっと家に帰らなくなります。
 可愛らしいお嬢さんですから、犯罪被害に遭うことも考えられます。
 そして女の子の方が、非行はエスカレートしやすいんです」
「そうなんですか?」
「はい。女の子は一度崩れ始めると、あっという間です。
 中学生、高校生と分かっていても、風俗にスカウトする業者もいます」

さすがにお父さんも危機感を持ってくれたようです。
そう。まず危機感を持ってもらう事。
そして、お子さんの問題の原因はご両親にある、と理解してもらう。
これが、夫婦カウンセリングではとても重要です。

「とにかく、お互いの悪口を娘さんに言わないようにして下さい。
それが出来れば夫婦喧嘩は間違いなく減りますから。」

お父さんもお母さんも
「出来る限りやってみます」
と言って下さいました。

1か月後、お母さんと娘さんで来て頂きました。
「その後、どう?お父さんとお母さんには『喧嘩しないでください』
 って伝えたんだけど」
娘さんはちょっと考えて、答えてくれました。
「完全になくなったわけじゃないけど、前よりはましっていうか」
それは良かった。
やっぱり、子どもの為なら、親は頑張れるんですね。

お母さんも言いました。
「前よりは、ちょっと帰る時間が早くなりました。」
それは良かった。
「それに、言われた通り、私と主人が喧嘩しちゃった翌日は
 必ず、帰りが遅くなるんです。
 『私たちのせいだったね』って主人とも話して」
それは素晴らしい。

そうなんです。親が変われば子どもは確実に変わるんです。
だから、やっぱり子どもの問題は大人の責任。
そして、子どもを変えるのは親にしか出来ないこと。

そう信じて、お父さん、お母さん、頑張りましょう!

「いじめについて」の講演会

2016年01月25日

山梨講演会

山梨での「いじめ」についての講演会の写真を送って頂きました。
かっこよく撮って頂きました。

「いじめ」に関する講演会の依頼は、ずっと続いています。
先生方、お困りなんですよね。
少しでも、力になれるよう頑張りたいと思っています。

お母さんのお悩み「うちの子って普通じゃない?」

2016年01月22日

「うちの子って普通じゃないのかも・・・」
そんな悩みを抱えるお母さんに、たくさん出会って来ました。

お母さんがそう思ってしまう理由の一つは
「他の子と比べて落ち着きがない気がする」
「インターネットで調べてみたら、多動のチェックリストにすべて当てはまった」
そして、保育園の先生、学校の先生に
「お子さん、落ち着きがありませんね。
 専門家に見てもらったらいかがでしょう?」
と言われたこと。

「うちの子、発達障害なのかも」
そう悩んで、相談いらしたお母さんの一人は
保育園の先生に指摘されていらっしゃいました。
「落ち着きがなくて、集団行動が出来ないって言われたんです」
だから、一通りテストをして診断して欲しい、とおっしゃいました。
私の所に来た時は、小児科、精神科、心療内科をすでに受診しており、
すべての診断が違った、という事でした。
すべての診断が違ったことで、お母さんは混乱していました。

「来て下さって良かったです。」
診断が違えば、お母さんはどうして良いか分からなくなります。
そして重要なのは、診断ではなくて、お子さんがどうして落ち着きがないのか、
その原因を探ることです。もちろん、その原因が発達障害である場合もあります。

お子さんはまだ6歳。来年小学校に上がる年齢でした。
私はお子さんの生まれてからの発達の経緯を一通りお聞きし、
お子さんの知能検査と心理検査をしました。

気になる所はありませんでした。
知能的にも普通だし、落ち着きのなさは目立ちませんでした。
ただ、一つ、ちょっと心が荒れている点は気になりました。

初回だったので、お母さんにお伝えしました。
「今日の結果では気になる所はありませんが、
1回だけじゃ分からないと思うので、経過をみませんか?」
お母さんは言いました。
「でも、保育園では落ち着きがないって・・・」
「お母さんさえ良ければ、私も保育園での
 お子さんの様子、見に行きます」
お母さん経由で保育園にお願いし、さっそくお子さんの様子を見に行きました。

気になる所はありませんでした。
確かに時々集団から外れてしまうことはあるけれど、
園の子ども達全体がおとなしいので、目立ってしまっている感じでした。
心配している保育園の先生たちには、
私も一緒に経過を見ることにしました、とお伝えしました。

「経過をみましょう」
そう言われると、多くのお母さんは不安になります。
放っておかれた感じがするのでしょう。
だから私はお母さんに言いました。
「定期的に通ってきて頂いて、私も一緒に経過をみます」

何度か、お子さんとお母さんと一緒に通って頂き、
お子さんには絵を描いてもらったり、一緒に遊んだりしましたが、
やはり気になる所はありませんでした。
私はお母さんに伝えました。
「小学校ではちゃんとやって行ける力のあるお子さんだと思います」
それでもお母さんは不安そうなので、
小学校入学後もしばらく通って頂くことにしました。

小学校入学直後のお子さん達はたいていみんな落ち着かないもの。
保育園や幼稚園とのギャップの大きさに戸惑ったり、
知らない子どもの集団に入って興奮したり。
やはり、「落ち着きがない」と言われ続けたお母さんのお子さんは
特に目立たない存在になりました。

「少し、ほっとしました」
私はお母さんに説明しました。
「子どもの行動が落ち着かない時は、発達障害の可能性もあるけれど、
 心が落ち着かない時も行動は落ち着かなくなります。
 例えば、お母さんが不安になって、神経質になり過ぎたり」
そして私は言いました。
「インターネットの情報も大事だけれど、一番大切なのは
 お母さんの目に、子どもがどう映っているかです。
 昨日と比べて、先月と比べて、成長しているかどうか。 
 それが一番大切なことです。
 それから、お母さん自身が『私の子なんだから大丈夫』
 と思うことです」
お母さんは自身なげに言いました。
「私に、出来るかどうか・・・」

大丈夫。これだけお子さんの為に頑張って通えるのだから。
「不安になったらまたいらして下さい。一緒に、考えましょう」
その面接が最後になりました。

ちょっと心配だったので、数か月後にお母さんに電話をした所、
「学校では問題なく、やれているみたいです」
私も安心しました。
きっと、お母さんの不安が解消されたことが大きかったのでしょう。
だから小さな不安でも、専門家の力を借りて、
解消することも重要なのだと思うのです。

不幸な結婚、辛い子育てをしないために ~子どもを可愛がれないお母さん~

2016年01月20日

埼玉の虐待の事件は痛ましい事件でした。

この子育てに関するブログは、「子どもを可愛がれない」
そんなお母さんたちの悩みの解消に少しでも役立てたら・・・
そんな思いで書いています。

さて、先日のブログの続きです。

私はお母さんのカウンセリングを続けながら、お父さんに電話をし続けました。
「パートも学童も必要ない」「子どもが寂しい思いをする」、と
最初はすぐに切られてしまばかりでしたが、
「お子さんにとって、とても大切なことなんです」
と繰り返しているうちに、お父さんも少しずつ、話を聞いてくれるようになりました。
やっぱり、お子さんへの思いはあるお父さんなんです。
確かに、お子さんは寂しい思いをするかもしれないけれど、
きっと学童でお友達を作るでしょう。
そして、お母さんは今、お子さんに対してイライラしてしまう時があり、
お母さんにとってもお子さんにとっても離れる時間を作る必要がある、
という事を理解して下さり、
お母さんのカウンセリングとパート、お子さんの学童についても
渋々ですが、了解して下さりました。

「でも、妻はどうして子どもにイライラするんですか?」
お父さんの質問に、
「それはとても大事なお話なので、直接会ってご説明したいんです」
大事な話は電話ではしない。誤解を生んでしまうのが心配だからです。
すぐには無理だけど、夜なら近いうちに来て下さる、と
お父さんは約束してくれました。
やっぱり奥さんのことだって心配なんです。

お子さんの小学校入学直前に、お母さんはお弁当屋さんのパートが決まりました。
家からも遠くないし、週に3日と、負担にならない範囲で、
仕事も3時まで、と条件ぴったりの所でした。

お子さんは学校にもすぐになじみ、学童でもお友達が出来ました。
お母さんは、パートのない日にカウンセリングに通い続けてくれましたが、
みるみる明るくなりました。
パート先は、同年代や年上の女性ばかりで
やはりみなさんお子さんがいて、
和気あいあいとした雰囲気の中の仕事をお母さんは楽しく思えていました。
お昼ごはんを、誰かとおしゃべりしながら食べるのも久しぶりでした。
お子さんにイライラすることが減ったことも、お母さんの気持ちを明るくしていました。

そんなお母さんの変化はきっとお父さんの心を動かしたのだと思います。
私はお母さんの変化の報告をするために、時々お父さんに電話を続けていましたが、
初めて、お父さんから電話を頂き、ついにお父さんが来てくれることになったのです。

私は、お父さんに丁寧に説明しました。
お母さんはとても寂しかったこと。
本当は、お子さんにイライラしていた訳ではなく、
お父さんに対して
「もっと私を見て。一緒にいて。話をして」
と訴えたかったこと。

するとお父さんが自分自身のことを話して下さりました。
お父さんも同じだったんです。
ご両親が多忙で、子どもの頃、寂しい思いをしていたこと。
明るい、楽しい家庭を築くのが夢だったこと。
「でも、愛情を注ぐとか、優しくするとか、やり方が分からないんです」
お母さんが感情的になってしまった時も、どうして良いか分からない。
思わず言い返してしまいそうになるので、
一緒にいないようにするのが精いっぱいだった、と。
お父さんなりの怒りの沈め方だったんですね。
お母さんを思っての事だったんです。

私はお願いしました。
「せめて週に1回、家族で食事をして下さいませんか?
 土日もどちらか1日、家族で過ごす時間を作って頂けませんか?
 お母さんは以前に比べると、とても明るくなりました」
お父さんはすぐには無理かもしれないけれど、少しずつやってみる、と
おっしゃって下さいました。

さて、2週間後のお母さんんおカウンセリング。
お母さんは報告してくれました。
「先週、久しぶりに主人が早く帰って来て、夕食を一緒に食べたんです」
素晴らしい。
「子どもも、学校の事とか、学童の事をいろいろ話してくれるので
 食卓も明るくなって・・・」
さらに素晴らしい。お父さん立派です。

お母さんの、お父さんについての報告は増えていきました。
「この間の日曜は、家族で外食したんです」
「この間の土曜日は、子どもの宿題を見てくれて」
お母さんはお子さんと2人きりの時もイライラすることがかなり減っていました。

もう大丈夫ですね。

そしてお別れの日。
その日は平日なのにご夫婦そろってやって来て下さいました。
お父さんは少し照れているようでしたが
お二人の雰囲気はとても穏やかで、
帰りにはお二人で食事をするんだ、とおっしゃっていました。

やっぱり、家族が幸せになる為には、夫婦が仲良いこと。
これが一番大事ですね。
そして夫婦が2人で話し合いが出来ない時は
誰かの力を借りることも、必要なんだと思うのです。

夫婦のこと、子育てのことでお困りの方、
ぜひお問合せ下さいね。
私が一緒に頑張ります。

不幸な結婚 辛い子育てをしないために ~今まで出会った女性たちの悩みの克服~

2016年01月15日

先日は、つい子どもに手を挙げてしまうお母さんについて書きました。

今日は、やはり必要以上に子どもを叱ってしまう
別のお母さんのお話です。

お子さんは6歳の男の子。
可愛くないわけではないのだけれど、
些細なことで、必要以上に叱ってしまう。
お母さんは悩んでいました。
今はまだ、手を挙げることはないけれど、
このままだといつか叩いてしまうかも・・・と。

叱ってしまうきっかけは本当に些細なこと。
食事中に席を立ってしまうとか。
朝、なかなか起きないとか。
ぐずぐずして歯磨きをしないとか。

どれも、子育ての中でよくあることです。
なんで、そんなに頭に来ちゃうんでしょうね?
お母さんと一緒に考えました。
すると、お母さんは言いました。

「主人に、似てるんです」

聞けば、ご主人は仕事が多忙で毎晩仕事や接待で帰りは夜中。
休みの日は夕方まで寝ていて、夜は友だちと飲みに行ったり、
ゴルフに行ったりでほとんど家にいないんだそうです。

「子育てを手伝って欲しい、っていうのもありますけど、
 それよりも、もっと一緒にいて欲しいっていうか・・・」

お母さんは、愛を求めていました。
お母さん自身、ご両親が多忙で一緒にいられる時間がなく、
寂しい思いをしてきたので、
幸せな家庭を築くのが夢でした。
でも、それはごく普通の、家族で食事をし、
笑いが絶えないような家庭を持ちたい。
そんな誰もが抱く夢でした。

ところが、結婚しても旦那さんはほとんど家にいない。
子どもが生まれてからもそれは変わらなくて。

「子育ても分からないことだらけで辛くて。
 だから話を聞いて欲しくて、夜中まで待って
 話を聞いてもらおうとしても聞いてもらえなくて」

お母さんの中で、不満が募ってゆきました。
だから仕事から帰って来たご主人に、つい文句を言ってしまう。
そうするとご主人は、夜中でも家を飛び出し、
飲みに行ってしまって朝まで帰って来ないんだそうです。

「辛かったですね」

私がそう言うとお母さんは涙を流しました。

そして、ご主人に対しては、もう諦めの感情を抱き始めた頃、
お母さんは息子さんを見ていて、思ったんだそうです。

「主人に、似ている」

ご飯の食べ方とか。仕草とか。
お母さんの言うことに返事をしないこととか。

「そうしたら、猛烈に腹が立って・・・」

お母さんの怒りは、息子さんに対してではなく、
ご主人に対する怒りだったんです。
お母さんのカウンセリングを続けることになりました。

私はお母さんの了解を得て、ご主人に連絡を取ることにしました。
息子さんはまもなく小学校入学。
子どもと長い時間一緒にいることに限界を感じていたお母さんは
学童に申し込んでいて、入れることになっていました。
そういう状況なら、と私はお母さんにパートを始めることを勧めました。

悩んでいるお母さんに、私は仕事を始めることを勧めることがあります。
「悩みを抱えている時に仕事なんて・・・」
と思われる方もいらっしゃると思います。
でも、「お母さん」でいるのが辛い時こそ、
「お母さん」でいなくて良い時間を作ることが大切なのです。
「お母さん」の役割から解放される時間が。

お母さんは、カウンセリングに通っていることも、
学童のこともご主人に話せておらず、
パートも絶対に反対されるだろうと言いました。
なので、カウンセリングのことも学童のことも、パートのことも
私からご主人に説明することにしました。

さっそくお父さんに連絡を取り始めましたが、
忙しいお父さんはなかなか電話に出てくれず、
出てくれても
「忙しい」
の一言で切られてしまったり・・・

カウンセリングを続けているお母さんは
「もう、きっと無理です」
と諦めそうになっていました。

「私も頑張りますから、お母さんも諦めないで!」

私はお母さんを励まし続けました。

さて、話はまだまだ続きますが、とても長くなってしまうので
解決までの続きは次回に。

「子どもを叩いてしまう」お母さん ~虐待について~

2016年01月11日

板橋で、子どもを天井に叩きつけたという
悲惨な虐待事件がありました。
ひどい事件ですね。

私は、「かっとなると子どもを叩いてしまう」
というお母さんにはたくさん出会って来ました。

いけない事だとは分かっている。
子どもが憎いわけではないし、
可愛いと思っている。
でも、かっとなるとつい、叩いてしまう。

そんなお母さん、とても多いですよね。

一人のお母さんは、10代で出産し、
3歳の男の子のお母さんでした。
お母さん自身、まだ幼いこともあって、
子どもがいう事をきかないと、つい叩いてしまう、
と悩んでいました。

怒りのコントロールって難しいものです。
アンガーマネジメントの講座は最近増えていますが・・・

私はお母さんに
「かっとなった時にどうするか、決めておきましょう」
と提案しました。

かっとなったらシャワーを浴びる。とか。
お子さんの年齢が高ければ、
お母さんがしばらく外を散歩する、
なども提案しますが、彼女のお子さんはまだ3歳。
お母さんが外に出る訳にはいきません。

少し距離を置く方法として、
別の部屋に行く、とか。
天気が良ければベランダに行く、とか。
好きな音楽を聴く。
これもいいですね。

その時々で、出来ることをやってみましょう、
という事にして、お母さんには週1回通ってもらうことにしました。

「どれも出来ないんです」
お母さんの悩みは続きました。
一度、別の部屋に行ったら息子さんが火のついたように泣き、
よけいにイライラしてしまったそうです。
シャワーを浴びようとしたら、
子どもが服のままお風呂場に入って来てしまった。

そう。距離を置くって難しいのです。
子どもは小さければお母さんの姿が見えなくなるだけで不安になります。
だから泣いてしまうし、後追いもするのです。

シャワーは難しそうなので、
別の部屋に行って、声だけかけてあげましょう。

これも提案しましたが、
子どもの泣き声でお母さんの声はなかなか届かない。
そして余計にイライラする。

お母さんは悩んでいました。
叩いてしまうと後悔し、反省し、
そして叩いてしまう自分を責めてしまう。

ご主人はいらっしゃいましたが
とにかく仕事が忙しく、帰るのは夜中。
土日も仕事。
子育てを手伝ってくれる時間はないのです。

今は幼稚園に通っているので、
保育園は一番最初に提案しましたが、空きがなく・・・

誰かに電話をする。
これも提案しましたが、
お母さんには心を許せる友だちは思い当たらず・・・
このままでは、お母さんはますます落ち込んでしまいます。

やっぱり、一番実行出来そうなのは、別の部屋に行くこと。
寝室に行って着替えてみる、とか。
音楽をかけてみる、とか。
何か一つ別のことをしてみましょう。

その間、おそらく子どもは泣くけれど。
子どもにとって、一番怖いのは放っておかれること。
放っておかれるくらいなら、怒られる方がいい。
子どもはそう考えます。
だから、ドア越しに、声だけはかけてあげましょう。
それだけはお母さんにお願いしました。

4か月が経とうとしていました。
お母さんはこのまま自分はずっと
良くならないのではないか。
そんな不安を抱いていました。

そんな事は絶対ありません。
こうして、子どものために相談に通い続けている。
そんな努力が出来るのだから。
私はお母さんを励まし続けました。

そんなある日。
お母さんから電話がかかって来て、
今日約束していないけれど、
どうしても行きたい、と言うのです。

急いでやって来た様子のお母さんは
いつもより興奮しているようでした。

「初めて、出来たんです」
お母さんは言いました。
「かっとなって、叩きそうになったから、
 寝室に入って、音楽をかけて、着替えて。
 ずっと泣いてたけど、
 『待ってね』
 って言い続けて・・・。
 私もずっと泣いてましたけど・・・。
 しばらくしたら、子どもが少し静かになったので、
 部屋から出たら・・・しくしく泣いていて。
 私、急にかわいそうな事したって気持ちになって」
その後、お母さんは自然に子どもを抱きしめて
「ごめんね」
と言えたんだそうです。

素晴らしい!私は絶賛しました。

でも、次に来た時、お母さんは
「また出来なくて・・・」
と落ち込んでいました。

いいんです。最初は10回に1回でも、20回に1回でも。
大事なのは、1回でも出来たこと。
お母さんが変わるのだって時間はかかります。
すぐに変われるわけはありません。
そしてお母さんだって励まして欲しいし、
誉めてももらいたいはず。
1人で頑張り続けることは出来ません。

「1回は出来たんだから、少しずつ増やしてゆけますよ」
大事なのは自分をあきらめないこと。
時間をかけてやってゆきましょう。

悩みのない子育てなんて、あるはずがありません。
だから、お母さん達、子育てを一人で抱え込まないでくださいね。

今まで出会った女性たちの悩みの克服 不幸な結婚 辛い子育てをしない為に

2016年01月07日

今まで、児童相談所で出逢った女性たちは、
みなさん、結婚に失敗した、子育てが辛い、と
悩んでいる女性ばかりでした。

これからは、みなさん自身が不幸な結婚、
辛い子育てをしないために、
どうやって一緒に悩みを克服したかを
ご紹介したいと思います。

*個人情報には十分配慮してあります。

ある女性は、大恋愛の末、高校卒業直後に結婚、男の子を出産しました。
ところが、大恋愛をした旦那さんはお金遣いが荒く、
借金を繰り返し、その為、1年で離婚。
彼女は若くしてシングルマザーとなりました。

必死に働かなくてはならなかったけれど、
子どもは可愛くて、子どもが小さいうちは、
子育てを楽しんでいました。

ところが、子どもが小学校に上がった頃から、
万引きをするようになったのです。
学校でも、友だちに乱暴するなど
トラブルが絶えず、お母さんは頻繁に呼び出されました。
万引きしたお店に謝罪に行き、
学校で子どもがけがをさせてしまった子の保護者に謝罪に行き、
仕事にも支障が出始め、
そんな毎日に疲れて、彼女は相談にやって来ました。

お母さんは言いました。
「不思議でならないんです。家では、お手伝いもするし、
 とっても良い子で、いう事をきかないなんて全くないんです。
 私と仲もとっても良くて」
確かに、お母さんと子どもはとても仲が良く、
子どもはお母さんが大好きで、お母さんも子どもが大好きで、
それは本当のことでした。

では、なぜこの子は盗みを繰り返し、問題を起こし続けているのだろう?
その疑問を謎を解かなくてはならない。
それが私の課題となりました。

お子さんの心理テストを一通りし、
原因が見え始めた所で
お母さん自身がどのように育って来たかを丁寧にお聞きし、
お母さんの了解を得て、お母さん自身の心理テストも
させて頂きました。

お母さんは、とても苦労されて来た方でした。
ご実家が経済的に厳しかった為、
高校時代は必死にバイトし、バイト代の全額を
生活費としてご両親に渡していました。

その頃から、お母さんは「人のため」
に生きることが習慣になりました。
自分のことを大切にするのがとても苦手になりました。

なので、仕事であっても人の分まで働いてしまう。
困っている人がいると放っておけない。
自分を犠牲にしてでも助けてあげたくなる。

だから家に帰るとくたくたで、
そんなお母さんを癒やしてくれるのが
子どもだったのです。

子どもは、無意識に気づいていたのです。
「僕が、お母さんを癒やしてあげなきゃ」

だから、お母さんは「外で頑張る」。
子どもは「家で頑張る」。

人というのは、一か所で無理に頑張ると、
他の場所で頑張ることが出来ません。
お子さんはお家で頑張っている無理が
学校で爆発してしまっていたのです。

そして、盗みの問題については
お子さんはお母さんが自分を愛してくれているのは
わかっていたけれど、
「他の人ばっかりじゃなくて、もっと僕を見て」
と訴えていたのです。

その説明をすると、お母さんはずいぶん泣いて、
そして言いました。
「かわいそうな事をしてしまった」
私は言いました。
「かわいそうなんじゃないですよ。
 お子さんは優しすぎるんですね。
 そしてお母さんは頑張りすぎたんですね」

原因が分かって、楽になった、とお母さんは言いました。
そう、人って、苦しみの原因が分かるだけで
楽になるのです。

仕事をすぐに減らすことは出来ない、という
お母さんのために、
お子さんの心の中の愛情の器を満たす
お手伝いをするために、
お子さんだけにしばらく週1回、
児童相談所に通ってもらいました。

「時間はかかるかもしれないけれど
 一緒に頑張りましょうね」
私がそう言った時のお母さんの笑顔は忘れられません。

時間はかかりました。
でも、私とお母さんの目標は
「少しでも減ればいい」
という目標でしたから、
お母さんも頑張り続けてくれました。

そして、お別れ出来る日がやって来ました。
お別れは、いつだって寂しいけれど、
私と縁が切れるのは良いことですから。
笑顔でお別れしました。

今どうしてるかな。
時々、考えます。

「クレーム対応についてのワークショップ」と「女性同士、ワインを飲みながら語る会」を開催します!

2016年01月04日

「クレーム対応」については、何度かブログに書かせていただいていますが、
やはり、かなりお困りの方が多いようなので、
ワークショップを開催することに致しました。

モンスターペアレントについてお困りの先生方はもちろんのこと、
企業にお勤めの方で、取引先からの行き過ぎた要求などに
お困りの方もぜひご参加下さい。

私が講演会でお話ししている、クレームへの具体的な対応を
お話しするだけでなく、実際に困っている事をお聞かせ頂ければ、
その解決についてのご提案も致します。

ワークショップ内ではお名前も、
職業も明かして頂かなくて大丈夫です。私のお部屋で開きたいので、
4名様限定となります。

1月20日(水)19時~20時半
参加費は3000円です。
ハーブティーなどの飲み物もご用意しています。

さて、もう一つのイベントは
「女性同士でワインを飲みながら語る会」
です。

職場でのパワハラやモラハラ、いやがらせ、
なんか、自分ばっかり仕事を押し付けられちゃうとか、
このままずっと一人?結婚出来る?
今の恋を続けていていいの?
キャリアアップのためには何か資格をとった方がいい?

日々の中で、なかなか周りに言えない愚痴や
なかなか答えの見つからない悩み、
ちょっとした不安、
そんなことを、ワインを飲みながら
語る会にしたいと思っています。

もちろん、解決のための具体的アドバイスも
出来る限りさせて頂きます。

こちらもお名前も職業も明かさなくて大丈夫です。

女性限定で、こちらも4名様限定になります。
ワインは、フランス産、白のスパークリングワイン
イタリアの白ワイン、山梨の赤ワインなどご用意します。

こちらは、1月29日(金)19時~20時半
参加費はワイン代を含めて5000円です。

お友達とお誘い合わせての参加も歓迎します。

ぜひお問合せ下さい!

フェイスブック用室内

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元旦の始発電車に乗ってみました。なぜ日本は安全か子どもの知能検査から考えました。

2016年01月01日

一度やってみたいと思っていたことの一つ、
元旦の始発電車に乗ってみました。

混んではいなかったけれどまあまあ人は乗っていて・・・

でも1人、男性が靴まで脱いで、座席に横たわって
熟睡していました。

その男性の目の前に、外国人の男性たちがいて
「アメリカであんな事をしたら、IDカードも財布も全部盗まれるのに」
と話していて。
確かに。日本は安全なんだな、と実感。
そして寝ている男性のポケットから
スイカが落ちたのを、
その外国人男性は親切に、
寝ている男性の上に戻してあげていました。

なぜ日本ってこんなに安全なんだろう。

心理学では、「割れた窓ガラスの理論」という
有名な理論があります。
割れた窓ガラスを放置しておくと
割れた窓ガラスは増えていき、
その街の治安が悪くなる、という理論です。
簡単に言うと。

その事を考えていて、ふと思い出しました。

一つの子ども用知能検査の問題に
「お店の中にお財布が落ちてたらどうする?」
という質問があります。

大半の子は「正解」と分かっているので
「交番に届ける」
と答えます。

時々、「そのままにしておく」
と答える子がいますが、
こういう子は、困った時に
自分ではどうしたらよいか決められない子。

そして時々「もらう」と答える子もいます。

そうだよね、と思うのです。
子どもだったら、もらっちゃいたいよね、って。

だからある子に聞いてみました。
「なんで交番に届けるの?」
その子は答えました。
「当たり前じゃん。防犯カメラがあるから」

なるほど。
「悪いこと」だからじゃなくて
「悪いことをすると必ず見つかって捕まるから」
なのか。

子どもすらもそう考えるのだから、
大人はもっとそう思っているのかも。
日本の警察は優秀だから。

子どもはやっぱり素直ですね。
学ぶことが多い。
大人も、そう教えているのかもしれません。
「悪い事したら、おまわりさんにつかまっちゃうよ」

どうしたら、子どもの「規範意識」を育てられるか。
これから、もっともっと、大人の課題になってゆくのだと思います。