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山脇由貴子心理オフィス

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生後2か月の弟の頭、9歳兄が叩いて死亡 児相に通告

2018年05月01日

東京都内で、9歳の兄が生後2か月の弟の頭などを叩き、

弟が死亡してしまった、というニュースが報道されました。

https://www.asahi.com/articles/ASL4W6FHLL4WUTIL04T.html

兄は児相に通告、児童相談所で一時保護されました。

 

悲しいニュースです。

もちろん、お兄ちゃんは弟を殺すつもりなんかなく、

力の加減が出来なかったのだと思います。

お兄ちゃんは、一時保護中に、今後の処遇が決定されますが、

児童自立支援施設しかないと思います。

元の生活に戻るのは環境的にも難しいでしょうし、

親御さんの心情的にもすぐに受け入れるのは

難しいのではないでしょうか。

 

都内には、小学校4年生が入れる児童自立支援施設が

1か所だけありますので、そこに入る事になるのだろうと思います。

 

まずは、お兄ちゃんが事件を起こしてしまった原因の分析が必要です。

一部の報道では発達障害があったとされています。

怒りのコントロール、衝動のコントロールを学ばせることも必要です。

そして、家族がどうやって事件を乗り越えてゆくのか。

被害者家族であり、加害者家族。

そのケアも児童相談所の役割です。

とても難しいことだと思います。

だからこそ、丁寧に関わって欲しいと思います。

 

ご家族全体が回復してゆくことが望まれます。

 

 

TOKIO 山口達也メンバー 強制わいせつ~典型的なアルコール依存症~

2018年04月27日

TOKIOのメンバーの山口達也さんが女子高生に対して

キスをした、事件がずっと報道されています。

私は、批判も擁護もしませんが、事件の経緯を見て

山口さんは典型的なアルコール依存症だな、と思いました。

児童相談所で働いている時から、アルコール依存症の人は

たくさん見て来ましたが、

アルコール依存症の人は、

肝臓を悪くして一定期間お酒が飲めなくなる

→良くなるとまた飲む→そして肝臓を悪くする

これを繰り返します。

アルコール依存症者は重症になるとトイレも行けなくなります。

40代で、オムツをはいてお酒を飲み続けていたお母さんが実際いました。

 

そしてアルコール依存症の人は、一定期間お酒をやめても、

少しでも飲むと、また浴びるように飲んでしまう。

量の加減が出来ないのも特徴の一つです。

 

大学教授で、3年間お酒をやめていたのに、

一口飲んでしまったらもう止められず、

そのまま泥酔して公園で一升瓶を抱えて凍死してしまった

という人もいるのです。

 

私の経験上の感覚ですが、アルコール依存になりやすい人は、

真面目な人

弱音を吐かない人

何事にものめりこみやすい人

完璧主義

じっとしている、ぼーっとしているのが苦手な人

という感じです。

山口さんのことはよく知りませんが、

インタビューなどから、ストイックさは感じます。

 

山口さんは記者会見でアルコール依存を否定していましたが、

これもアルコール依存の人の特徴。

依存症であることを認めない。

そして家族や身近な人も認めたがらない。

 

まずは、自分がアルコール依存であることを認め、

身近な人達もそれを指摘し続けることが大事だと思いました。

 

そして一番気になるのは、この事件で、

多くの子ども達の大人への不信感を高まらせてしまった事です。

官僚のセクハラよりもよっぽど影響が大きいです。

その責任は誰もとれません。

 

子ども達が「結局大人はみんな信用出来ない」

と思わないことを願いたいです。

そして私たちは身近な子どもに信頼されるよう

努力し続けるしかないと思うのです。

 

神戸中3女子自殺~「破棄した」と報告されたメモみつかる~

2018年04月23日

神戸で、中3の女の子が自殺してしまった事件で、

「破棄した」とされていた、自殺直後の同級生への

聞き取りメモが、学校内に存在していたことが

発覚した、と報道されました。

https://mainichi.jp/articles/20180423/ddm/041/040/183000c

 

メモの存在を教員が見つけ、校長に報告し、

校長が市教委に報告したにも関わらず、

市教委はメモの現物を取り寄せず、

報告書も修正せず。

 

またか、って感じがします。

市教委は「怠慢と言われても仕方ない」

とコメントしているそうですが、

わざと隠したんだろう、と思われても仕方ないことです。

都合が悪いことが書かれていたから、隠した。

あるいは、本当に報告書の修正が面倒だから、

そのままにした。

どちらも最悪です。

 

子ども社会からいじめをなくそう、

という思いがまったくないのでしょうか。

そんな人達が子どもに関わる現場にいるのだとしたら、

子ども達の苦しみは続いてしまいます。

そして保護者達が学校を信頼出来ない気持ちも

強まっていってしまいます。

 

これだけ繰り返し、子どものいじめについて

報道されているのに、

なぜ現場は改善されないのでしょう。

根本の問題はやはり、子どもに関わる現場にいる

大人達の意識の問題な気がします。

 

隠蔽体質。学校がそう思われないよう、

現場は努力を続ける必要があります。

中3少女 友人宅から1000万円盗む~お金をあげないと友だちでいられない~

2018年04月17日

中3の女の子が、友人宅から1000万円盗んだ、

というニュースが報道されています。

http://mainichi.jp/articles/20180416/dde/007/040/018000c

女の子の年齢と、金額に衝撃を受けた方も多いと思います。

でも、金額の事は別として、女の子の言葉を聞いて、私は納得してしまいました。

「仲間外れにされているようなストレスを感じていた」

だから、同級生にお金を配っていたんですね。

 

私が児童相談所で出逢った子どもの中にも、

お金を使うことで友だちでいてもらった、

という子はたくさんいました。

 

ジュースやお菓子をおごってあげる。

お友達の欲しいものを買ってあげる。

直接お金を渡している子もいました。

もちろん、自分のお小遣いでは足りずに、

お父さんやお母さんの財布からお金を盗んでいた子も。

 

「お金で友だちを買ってた」

とはっきり言う子もいました。

 

特に、親から虐待を受けて来た子や、

親から愛されていない、と感じている子は、

常に愛情を求めているので、認めて欲しい気持ちが強く、

そして嫌われる事への不安がとても高いので、

友だちから嫌われないように、と必死なのです。

 

そして今の子ども達の友人関係は非常に不安定です。

インターネットの普及によって、子ども達は常に

自分の悪口を言われるのでは、という不安を抱えています。

友人関係も一晩で壊れ、仲が良かったはずなのに、

突然仲間外れ、LINE外しに苦しむ子もたくさんいます。

 

だから、この女の子の

「気持ちが分かる」

という子はきっとたくさんいると思うのです。

 

この女の子も、金額なんて、数えたわけではないでしょうし、

いくらあれば十分なのかもわからなかったのだと思います。

 

許される事ではありませんが、

「盗みは犯罪で、許されないこと」

と子どもに教えるだけでは、解決されない問題です。

 

子ども達の友人関係をどうやって安定したものにするか。

そして前から繰り返し書いているように、

どうやったら子どもが大人に相談してくれるようになるか。

 

大人が、考え続けなければならない問題だと思います。

 

埼玉・鶴ヶ島の小6女児自殺「いじめ」 同級生2人を児相通告

2018年04月03日

埼玉の鶴ヶ島で昨年11月に小6の女の子が自殺してしまった事件で、

埼玉県県警は、同級生2人を児童相談所に通告した、

というニュースが報道されました。

https://mainichi.jp/articles/20180403/ddm/041/040/149000c

自殺してしまった女の子は、同級生2人に

飲食代を複数回支払わさせたり、

また、女の子の意にそぐわない事を言わせ、

その様子をスマートフォンで動画撮影した、という事です。

 

女の子は、同級生からのいじめを苦に、自殺してしまった

という事が、認められたということです。

 

学校で起こったいじめに関して、

学校内だけで解決するのではなく、

きちんと警察に関わってもらう。

これは大切なことであり、私はいつも講演会で話していることです。

こうした流れが増えてゆけば良いと思います。

 

学校は、学校内で起こった事は、学校が解決しなくては、

と思いがちですが、

「悪いことをしたら警察に捕まる」

と、子どもに教えることは、大人の責任です。

それは、社会のルールだから。

 

そして、これから重要なのが児童相談所の果たすべき役割です。

警察からの通告とは、警察が児童相談所に、

児童相談所の指導が必要、と通告書を送る、

つまり指導を児童相談所に委ねる、という事です。

児童相談所は通告を受けたら、子どもと親に面接し、

事実確認をし、児童心理司という心理の専門家が

知能検査をしたり、心理テストをすることで、

子どもの行動の原因を分析し、

そして同じことを繰り返さない為に何が必要かを判断する。

それが児童相談所の役割です。

 

私も、児童相談所で働いている時には、

たくさんの警察からの通告を受け、

子どもの心理分析をしてきました。

 

ですが、児童相談所で働く職員の中には、

警察からの通告、つまり何らかの法に触れる行為を

した子ども達に対して、表面的なお説教をし、

「もう2度としない」

と約束をさせて終了にする人もいました。

 

それでは、本当の再発防止になるはずがありません。

お説教ならば、学校の先生だってしているはずです。

 

専門家にしか分からない、子どもの行動の原因を分析し、

そして2度と同じことが起こらない為に、

大人は何をすべきか。

それを、児童相談所と学校と保護者で、

きちんと話し合う所まで、児童相談所はやるべきだと思うのです。

 

里親の80%以上「養育困難を感じる」 NHK調査~里親制度の問題~

2018年03月30日

NHKの調査により、里親の80%以上が、

預かった里子を育てるのに困難を感じていることが分かりました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180328/k10011381891000.html

広く知られるべき事実だと思います。

児童相談所が保護する必要がある子どもは、

大半が愛着に問題を抱えています。

大人に懐かない。

可愛がっても反発を繰り返す。

嘘をついたり、物を盗んだりする。

何度注意しても同じことを繰り返す。

 

こうした子ども達を育てるのは、経験を重ねた施設職員でも大変な事です。

里親さんが大変な苦労をするのは当然で、

しかし、その苦労についてはまだまだ知られていません。

 

そして委託解除の経験を持つ里親さん、

つまり、子どもを育てられない、と児童相談所に

帰さざるを得なかった里親さんも25%。

私の児童相談所勤務経験からは、もっと多い印象です。

それは、子どもの愛着の問題が深刻だからであり、

里親さんのせいではありません。

けれど、子どもにとっても、里親さんにとっても、

心の傷として残ってしまいます。

 

こうした状況は、やはり里親さんを支える制度がないからです。

以前に比べれば、児童相談所の里親支援は手厚くなってはいますが、

それでも、日々の悩みや苦しみを丁寧にサポートする、

という状況には至っていません。

 

真実告知も、児童相談所が子どもに対して何もしてくれない、

という不満もよく聞きました。

どの様に真実告知をしたらよいか、と

私の所にご相談にいらっしゃる里親さんもいらっしゃいましたが、

ごく一部の方で、いずれかは児童相談所の児童福祉司が

真実告知や生い立ちの整理をしてくれるだろうと期待していたけれど、

いつまでもやってくれない、という不満を抱く方の方が多かったです。

 

私は、児童相談所に勤務している間ずっと、

子どもを帰さざるを得なくなった里親さん達の

事例集を出すべきだと言い続けていました。

それにより、まず児童相談所の職員が、

里親委託にはどんな困難があり、里親さんがどれだけ苦しむかを

理解する必要があると思ったからです。

けれど、私の主張は実現される事はなく、

里親の体験発表会では綺麗な話ばかりが発表されていました。

 

もちろん、里親の登録研修や、実際に委託をお願いする時には、

児童相談所が保護する必要がある子どもを育てる大変さは

説明しますが、実際に子どもを預かる前に聞いても、

実感が持てないのは当然です。

 

これから、里親委託率を増やす方向は続いていくと思います。

けれど、これまで、里親委託に対して、児童相談所は慎重であったにも関わらず、

今回の調査のような結果が出ています。

アンケートに答えていない里親さんの中には

もっと苦しい思いをした方もいらっしゃると思います。

 

私も、児童相談所で働いていた時、里親委託率を増やすよう、

年度内に何人子どもを委託するか、数値目標を出すよう、

管理職に言われたことがありました。

子どもの人生を、職員の数値目標で決めるなんて

出来るはずがないので、もちろん無視しました。

営業じゃないんだから。

 

里親委託率を増やす方針を出す厚労省の職員、

そして、児童相談所の職員に、委託率を増やすよう指導する管理職は

まず、自分が里親を経験すべきだと思います。

大変さを経験したら、きっと、里親委託を増やすのは難しいと気づくでしょう。

 

子育てに苦労され、相談にいらっしゃっている里親さんもいます。

私もこれからも、困っている里親さん達の力になれるよう頑張ります。

愛知 児相保護の少年自殺、手紙を公表せず

2018年03月26日

愛知で、児童相談所に保護された子どもが

保護所内で自殺してしまう、という事件が起こりました。

信じられない事です。

子どもの安全を守るための一時保護所で

子どもが自殺してしまうなんて。

心理士も会っていた、と報道にはあります。

子どもの心の状態が全く分からなかった、という事なのでしょうか。

心理の専門家なのに。

そして、子どもが家族あてに書いた手紙のことを公表せずにいた。

https://www.asahi.com/articles/ASL3T5403L3TOIPE00M.html

これも、信じられないことです。

なんで隠したのでしょうか。

隠す理由が見つかりません。

児童相談所が勝手に

「公表する必要はない」

と判断したのでしょうか。

 

それでも、会見は適切だった、と言い切ってしまう。

自分達の問題を、絶対に認めないんですね。

だから信用されなくなってしまうのに。

東京目黒 5歳長女虐待死事件、TBSのニュースキャスター情報7daysでインタビューが流れました。

2018年03月12日

先日ブログに書いた、東京都目黒区碑文谷で起きた

5歳長女虐待死事件の取材を受け、

3月10日TBSで北野武さんとアナウンサーの安住さんがやっている

ニュースキャスター情報7daysでインタビューが流れました。

やはり、皆さん、どうして虐待死がなくならないのか、

疑問を抱いているのですね。

放映はされませんでしたが、東京都は、児童相談所の職員は

専門家に限らないこと、一般の公務員、事務職の人も

児童福祉司として働いていることも驚きなんですよね。

 

群馬県高崎市でも生後2か月男児が

父親から虐待を受け、意識不明の状態。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180306/k10011353221000.html

こちらの事件も、週刊女性の取材を受けました。

母親は、出産前に、児童相談所に、

「お金がなくて育てられない」

「施設に預けたい」と相談していたそうです。

その後、「親に協力してもらって、2人で育てます」

と言って来たそうですが、

ハイリスクな家庭、と判断してもっと丁寧に

関わるべきだったと感じます。

実際に、親に協力してもらえるのか、

その確認すらしていなかったとの事。

 

母親が「育てられない」と言ったら、

本当に育てられない、という事です。

しかも出産前から相談していたのですから。

そして、内縁の夫、というリスク要因もあったのです。

もっと丁寧に関わっていれば、

絶対に子どもは助かったのに。

 

悲しい事件が続きます。

児童相談所が変わらなければいけないと思うのです。

 

東京目黒 5歳長女虐待死事件~昨晩、TBSのニュース23でコメントさせて頂きました

2018年03月06日

東京都目黒区碑文谷で、5歳長女虐待死事件が起きてしまいました。

www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201803/CK2018030402000125.html?ref=rank

昨晩、電話取材でしたが、TBSのニュース23でコメントさせて頂きました。

今までの経過を見て、驚きました。

リスクが大き過ぎるのです。

まず、香川の児相が虐待で2度一時保護し、2度目も家に帰している。

前のブログにも書いていますが、2度目の保護が必要な子どもは家に帰せない子どもです。

一度児童相談所が保護した後も、虐待をした親は

今後も繰り返す、という事だからです。

そして2度目の保護から家に帰した後も、傷、あざで病院が児童相談所に

通告しているのに、香川の児童相談所は保護していない。

これも信じられません。

この時点で、施設に入れるべきだった、と私は思います。

 

今年1月、東京に転居。

虐待で子どもを保護された両親は、引っ越しを望む場合は多いです。

同じ場所にいるとずっと虐待を疑われ、児童相談所に見張られ続けるからです。

この両親もそうだったのかもしれません。

 

引継ぎを受けた品川児童相談所は、2月9日に訪問し、

母親に関わりを拒否されて、子どもに会えず。

その後の小学校の入学説明会でも子どもに会えず。

 

2月9日の訪問以降、品川児童相談所は何をしていたのか、と思ってしまいます。

 

転居後、子どもの姿を誰も見ていない。

幼児なのにも関わらず、児童相談所に2度保護されている。

家に帰った後も、傷、あざで通報があった。つまり虐待は繰り返されていた。

父親は実の父親ではない。

子どもは「お父さんに叩かれた」「施設がいい」と言っていた。

 

ハイリスクとしか言いようがありません。

品川児童相談所は何が何でも、子どもの様子を確認する必要がありました。

母親が「会わせたくない」と言っても、連日訪問すべきだったと私は思います。

事件後に分かったことですが、栄養状態が悪く手足はガリガリだったそうです。

無理にでも子どもの姿を見ていれば、事件は防げたはずです。

 

東京都は「母親との信頼関係を築こうとした」とコメントしているそうですが、

一方で、親の許可なく、強硬に保護し、親が、帰して欲しいと言っても子どもを帰さない、

ということはやっているのです。

それなのに、本当に保護が必要な子どもを保護せず、子どもが死んでしまう。

あってはならないことです。

 

担当者はリスクに気づけなかったのでしょうか。

香川で措置解除になっていた、という報道もあり、

それが品川児童相談所の受け止めを軽くしたのでは、

という報道もありますが、児童相談所の職員なら、

香川での経過を見るだけで、ハイリスクな家庭、と気づかなくてはなりません。

担当者は、経験が浅い、あるいは児童虐待についての知識がなかったのでしょうか。

だから、児童相談所で働く人間は、専門家のみにすべきなのです。

 

これから死亡事例検証が行われます。

今までのように、児童相談所の事を絶対に悪く言わないメンバーを集めての検証は

意味がないので本当に止めて欲しいです。

 

どうして、品川児童相談所が子どもに、親に拒否されても会おうとしなかったのか。

どうして2月9日の訪問以降、放っておいたのか。

どうして「大丈夫」だと思ったのか。

それを明確にして欲しいです。

 

母親との関係を築こうとしていた、とか。

他に、緊急の案件が重なっていた、とか。

関係機関や主任児童委員に見守りを依頼していた、とか。

小学校に入学したら、様子を確認出来ると思った、とか。

 

そんな言い訳で終わらせてもらっては困ります。

子どもが一人亡くなっているのです。

同じことが繰り返されてしまいます。

そして、どうしてこの子を保護しなかったのかの理由を明確にしてもらわなければ、

強硬に子どもを児童相談所に保護され、長期間帰してもらえなかった

親御さんたちも、納得出来ません。

 

体罰容認、大人の過半数 子育て中7割の親「経験あり」

2018年02月16日

公益社団法人「セーブ・ザ・チルドレン」の調査で、

大人の6割近くが、子どもへの体罰を容認していることが分かりました。

https://www.asahi.com/articles/ASL2H55CNL2HUTFK00L.html

そうなんですよね。

1発でも叩けばそれは虐待、と児童相談所が言い続けても、

やっぱり子どもへの体罰はなくならないんです。

この調査の結果の通り、大人達がいけない事、

と思っていないからなんんです。

しょっちゅう叩く訳じゃないから、とか

虐待というほどではないから、とか、

しつけの一貫だから、とか、

そう思っているんですよね。

そして私が児童相談所で出逢ったお父さん、お母さんもそうでしたが、

今の30代以降の大人は、子ども時代に親に叩かれた、

という経験を持つ人が大半、と言っても良いのではないでしょうか。

叩かれてはいなくても、暴言を吐かれた、とか。

 

児童相談所で出逢ったお父さん、お母さんの中には、

堂々と

「俺も、殴られて育ったんだから、間違っていない」

という人もいましたし、

「叩く他に、叱る方法が分からないんです」

と悩むお母さんもいました。

 

子どもはどうしたって、親の行動を学習してしまいます。

そして大人になった時に、同じことしてしまう可能性はあるのです。

 

でも、叩かれた子どもはとても傷つきます。

心に傷が残ります。

「僕が悪い子だから叩かれたんだ」とか

「お母さんは私のこと、嫌いなんだ」

と思ってしまいます。

 

「少し痛い目に遭わせないと分からない」

と言う親御さんもいらっしゃいますが、

痛い目にあったから、子どもは悪いことをしなくなるのではないのです。

叩かれたことで学ぶのは傷みだけです。

 

厚労省は「愛の鞭ゼロ作戦」を呼び掛けていますが、

その中身がイライラしたら深呼吸をする、とかいう内容で。

深呼吸してもイライラっておさまりませんよね。

でも私も、児童相談所で、よくお母さんと一緒に考えました。

 

子どもを叩きそうになってしまったら、かっとなったら

シャワーを浴びましょう

とにかく子どもと別の部屋に行きましょう

お気に入りの服に着替えてみましょう

など、事前に決めておくのです。

そして、毎回出来なくてもいいから、

10回に1回でも出来たら、お母さんを誉めて、

もっと増やしていきましょうね、と励ましていました。

 

子どもを叩いてしまうお父さん、お母さんにとって

必要なのは、叩いてしまうその原因は何なのか、

子どもへの怒りの原因は何なのか、

どうやったら減らして行けるのかを

一緒に考えて、そしてお父さん、お母さんを

誉めたり、励ましたりしてあげることなのだと

私は思っています。

 

今ある公的相談機関には、そこまで丁寧なことは

出来ないと思います。

でも、必要な事ですよね。児童虐待をなくすためには。

銀座 泰明小学校 アルマーニを標準服に

2018年02月09日

皆さん、ご存知だと思いますが、

中央区銀座の泰明小学校が、来年度の新1年制の標準服が

アルマーニにするそうです。

https://mainichi.jp/graphs/20180208/hpj/00m/040/004000g/1

マスコミもちょっと騒ぎ過ぎかな、という感じはします。

賛否両論はあって当然だと思いますが。

 

問題なのは、標準服がアルマーニである事よりも、

学校、あるいは校長が勝手に決めた、という事ですよね。

学校のいじめについて、よくご相談や講演のご依頼がありますが、

いじめに対する学校の対応に保護者が不満を抱いています。

保護者が不満を抱くのは、

対応について、学校だけで考えて、

その結果を保護者に伝えるだけだからです。

全国的に、学校の取るいじめをなくす取り組み、

そしていじめ被害者への対応

いじめ加害者へのペナルティ、

いずれも保護者が「納得している」

という話を聞いたことがありません。

 

きちんと保護者と一緒に話し合って決めた事ではないからです。

 

この件も同じですよね。

学校側が決めたことを、保護者に伝えて説明するだけ。

校長は、ビジュアルアイデンティティとか、

服育とか、聞きなれない言葉で説明していましたが。

ちゃんと一緒に考えて決めればよかったのに。

そう思います。

75%の里親委託率の達成 都道府県に求めず 厚労省専門委が要領案

2018年02月02日

厚労省は、昨年7月31日、虐待を受けた子どもの乳幼児は

原則施設入所停止、里親委託率を75%とする方針を出しました。

https://www.mainichi.jp/articles/20170801/k00/00m/040/119000c

 

ですが、専門員会の検討によって出された要領案は、

75%という数値目標の達成は求めない、という内容となりました。

以下の記事は、現実の施設入所と里親委託率が表にされており、

とても分かりやすいです。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201802/CK2018020102000132.html

厚労省が数値目標を出した時にも、非現実的、とブログに書きました。

施設入所率が80%を超えるのが現状なのに、

それをいきなり、里親委託と逆転させるなんて。

無茶としか思えません。現場を知っている人間としては。

当然、現場からの反発があっての結果です。

前に、ブログにも書きましたが、

児童相談所が預かる、虐待を受けて育った子どもは、

色々な課題を抱えているからです。

大人への不信が強くて、暴れたりする子もいます。

発達が遅れ気味の子もいます。

里親さんに委託しても、里親さんとの関係が出来ず、

あるいは里親さんが疲弊してしまい

「やっぱり、育てられません」

と言ってくることもあるのです。

でも、それは里親さんが悪いのはでなく、

それほど、育てるのが大変な子ども達だ、という事なのです。

だから児童相談所も里親委託に慎重になります。

その状況で、75%の委託率なんて、達成出来るはずのない目標。

そしてやっぱり達成を求めず、という結論。

これで、この数値目標は完全に形骸化しました。

 

現場を知らない人が方針を出すから、

実現不可能な方針が出される。

結果、現場は何も変わらない。

いつまで、繰り返されるのでしょう。

必要なのは、大変な子どもを育てられるように

里親さんを支えるシステムを作ること。

そして里親さんを育てるシステムを作ること。

それが十分に出来ないまま、委託率を上げるなんて

出来るはずがないのに。

本当に、虐待を受けた子どもの75%を里親委託したら、

子どもと里親さんを傷つけてしまうだけです。

 

この国は、本当に子どもの幸せを考えているのでしょうか。

 

大阪市淀川区 3歳児長男虐待~児童相談所5度の保護~

2018年01月26日

 

大阪の淀川区で、3歳児の長男を虐待したとして、

33歳の父親が逮捕されました。

http://www.mbs.jp/news/kansai/20180125/00000065.shtml

衝撃だったのは、児童相談所はこのお子さんを5回も保護していた、という事です。

私の児童相談所での経験上、あり得ない、と思いました。

私は、2度一時保護になった子どもは家に帰せない、と判断していました。

一度、児童相談所に子どもを保護された親は、2度と保護されたくない、と思い、

注意を払うはずです。

児童相談所も「2度と叩かない」と約束をさせます。

だから、虐待をしていた、子どもを叩いていた親ならば、

もう叩かないようにするはずです。

2度保護になった、という事は、その親は、約束を守らない、

虐待を繰り返す親、という事であり、

子どもを家に帰せば、また子どもは虐待される、という事を

意味しています。だから、家には帰せないのです。

また、この父親は、

「子どもが転んだ」

と言い訳をしていますが、これも典型的な言い訳です。

そしてもし本当に、子どもが転んでけがをしたのであっても

幼児さんなわけですから、子どもが怪我を繰り返すのであれば、

それは親の不注意であり、育てる力が低い、という事です。

報道の中には、一時保護所に空きがなく、

受け入れが難しい為、家に帰さざるを得ない、

という事も触れていますが、

預かる場所がないから、家に帰す。

そんな事、許されて良いはずがないのです。

子どもが虐待されるリスクがあるのに

「空きがないから」なんて言い訳は

「人手が足りない」と同じです。

 

ですが、児童相談所は

「子どもの安全を第一にやって来た。

 不適切な点はなかった」

とコメントしています。

そんな事、言って良いのでしょうか。

5度も保護して、5度も家に帰して、

それでも子どもは虐待され続けていたのに。

反省すべき点は反省し、改善していかなければ、

同じことが繰り返されることになります。

児童相談所が子どもを守れない。

その繰り返しは、防がなくてはならないのです。

大阪府寝屋川市16年間娘を監禁 33歳娘凍死事件~家庭内暴力に苦しむ親

2017年12月27日
大阪府寝屋川市で、両親が16年間娘を監禁し、
33歳の娘が、監禁されていたプレハブ小屋で凍死した、
という事件が報道されています。
容疑者である母親は
「娘に、16~17歳頃から精神疾患があり、
 暴れるので監禁した」
と述べているそうです。

朝の情報番組では、
「親のする事ではない」
「虐待だ」
「精神疾患があったのなら、治療すべきだった」
とコメンテーターの方々がコメントしていました。

両親によるひどい虐待。
私には、この事件はそうとは思えないのです。

娘さんに精神疾患があったのかどうかは分かりません。
ですが、私は今までたくさんの、子どもの家庭内暴力に
苦しむ親御さんに会って来ました。
そして親御さんたちは皆、言っていました。
「治療を受けさせたい。
 相談にも乗って欲しい。
 でも、どこに行っても、
 『本人を連れて来ない限り、何も出来ない』
 と、言われてしまうんです」
と。
些細なきっかけで暴れる子どもに、
病院に行きましょうなんて、とても言えない。
「『病院に行こう』なんて言ったら、
 殺されてしまうかもしれません」
そう言った、お母さんもいました。

このご両親もそうだったのかもしれません。
16年前では、なおの事、相談場所を見つけるのは
大変だったかもしれません。

暴れて、家の中を壊す、両親に暴力を振るう、
そんな娘を、両親はどうする事も出来ず、
誰にも相談出来なかったのかもしれません。
ご近所の目を気にしていたのかもしれません。

そして、自分達でどうにかするしかない。
そう決断した。
だから、監禁した。

許される事ではありません。
でも、他にどうする事も出来なかったのではないでしょうか。

そして、両親がその家に住んでいる気配を
近所の方は感じなかったそうです。

両親は、娘を監禁したと同時に、決めたのではないでしょうか。
自分達も、娘と一緒に身を潜めて、存在を消して生きて行こう。
それしかない、と。
それは、監禁が許されないからでもあり、
娘を誰にも渡さない為だったのかもしれません。

子どもがどんなに暴れても、警察に通報したり、
強制的に入院させる事を望まない親御さんはたくさんいます。
子どもに恨まれるから。
子どもが可哀想だから。
そんな、思いで。

時間が経過してゆくうちに、両親の感覚も
麻痺していたのではないでしょうか。
娘を監禁していることが日常になり、
何も訴えない娘への食事の頻度も減り
繰り返しになりますが、両親の行為は許される事ではありません。
でも、私には、今も子どもの家庭内暴力に苦しみ、
この事件を他人事とは思えずにいる、
お父さんやお母さんがいる気がしてならないのです。
その悩みを誰にも相談出来ないまま。

この両親にも、誰か相談出来る人がいれば。
娘を治療につなげる手伝いをしてくれる人がいたら。
何かが変わっていたかもしれません。

この事件も、どうして両親がこんな事をしてしまったのか、
丁寧に追い続け、報道して欲しいと思うのです。

大阪府箕面市 4歳児虐待死事件~市と児童相談所の対応の問題点~

2017年12月26日

大阪府箕面市で、4歳の男の子が虐待によって殺された事件が報道されています。

https://mainichi.jp/articles/20171226/k00/00m/040/037000c

箕面市は、対応に不備があった事を認めていますが・・・
それでも、この家庭への対応は、問題点が多すぎると思うのです。

まず、母親がまだ若い事。
そして子どもは2人とも幼児さんである事。
子どもは小さければ小さいほど、
虐待から逃げることは出来ません。

そして、母の交際相手、さらにはその男性の友人が同居。
男性2人は無職。
信じられません。母親が養っていた、という事なのでしょうか。
母の交際相手にとって、子ども達は他人。
その友人となれば、子どもは全くの他人です。
「可愛い」とは思えないのは当然。
一部報道では、男性達が、
「しつけの為に叩いた」
と言っている、伝えられていますが、
「叩く」というのは、怒りであり、しつけではありません。
そして彼らは子どものしつけなんて、してはならないのです。

昨年夏頃から、服の汚れの目立ちや異臭、
ネグレクト(育児放棄)が疑われていました。
その時点で、児童相談所は母親の養育能力が低いのでは、
と疑ったはずです。
この時点で、母親の育児へのサポート体制が
作られるべきでした。

保育園には先月17日からほとんど登園していなかったそうです。
これはかなりのハイリスク要因です。
男性達が同居を開始したのが1か月ほど前。
つまり、男性達が同居を開始した頃から
子どもの姿が確認出来なくなった。
保育園に行かせていなかったのは、
男性達からの暴力による傷、あざを見せない為としか思えません。

そして保育園職員が今月9日に家庭訪問した時には
次男の頬に痣があった。
母親は「階段から落ちた」と説明した。

即、保護すべきでした。
久しぶりに確認出来た子どもの姿に異変があったのですから。
保護しなかったのは、母親の説明を信じたからなのでしょうか。
同居している男性2人からの虐待を疑わなかったのでしょうか。
信じられないです。

「家庭訪問を検討していたが、日程調整が出来ず」
「もっと早く対応していれば状況は変わったかもしれない」
こんな言い訳も、役所らし過ぎて、呆れてしまいます。
子ども1人が助けられたはずなのに。

こういう事件が起こるから、児童相談所に子どもを保護されてしまった
お父さんやお母さんが
「うちよりも、もっとひどい事をしている親がいる」
と言うのです。

改めて、子どもの虐待死を防ぐには、児童相談所だけでは
もう無理なのだと思います。
子どもを保護すべきかどうかの判断も、
親の言い分を信じるか同課の判断も
児童相談所ではない、専門機関による
チェック機能を作らなくてはならないと思うのです。

そして、報道の方々も、相撲界の話題も良いですが、
こうした事件も、丁寧に追い続けて報道して欲しいと思うのです。