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山脇由貴子心理オフィス

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全国初、児童虐待で検事研修~性的虐待と司法面接~

2017年10月03日

増加する児童虐待への対応強化の為、最高裁と法務省が、
初めて、検事を対象とする研修を開いた事が報道されました。
「増加する難事件「児童虐待」 密室で証拠少なく…検事の捜査能力向上狙い、法務省と最高検が検事研修」
http://www.sankei.com/affairs/news/170925/afr1709250025-n1.html

その後、産経新聞で、「司法面接」について、記事が載りました。
「無罪相次ぐ児童虐待 切り札は「司法面接」 子供の心を開く“魔法のアプローチ”とは」
http://www.sankei.com/premium/news/171001/prm1710010018-n1.html

司法面接とは、英語のフォレンジック・インタビューを訳した言葉です。
被害者である子どもの負担を減らす為、辛い体験について聞くのは
1回だけにするのが目的です。

私も、児童相談所で働いていた時は、たくさんの性的虐待を受けた
女の子達に会って来ました。
加害者は、お母さんの内縁の夫や恋人、義理の父親、
実の父親もいました。

当然、被害について聞かなくてはなりませんでした。
東京の児童相談所の中では、かなり前から、
この司法面接の研修が行われており、
主に児童心理司、つまり心理職がこの聞き取りをしていました。

私が担当していた子の中には、警察と検察での
事情聴取を受けた子もいました。
今から10年ほど前なので、当時は本当にひどかったです。

警察で何度も事情聴取され。そして現場検証。
さらに検察庁に何度も呼ばれ、事情聴取。
何度も同じことを聞かれているうちに、子どもの記憶は
当然混乱し、前回の聴取と違うことを言ってしまう事は
何度もありました。
その時の担当検事は、「前回と言っていることが違う!」
と子どもに向かって怒ってしまう人でした。

私は全ての聴取に立ち合いましたが、大人でも耐えられないな、と思いました。
この制度を本当になんとかしなければ。
ずっと思って来た事だったので、
検事さん達が、専門知識を得て、子どもの聞き取りを
1回だけで済ませられるようになったら、本当に良い事だと思います。

ですが、特に性的虐待は立件されるのは本当に氷山の一角です。
被害にあった子ども達は、被害届を出したがらないのです。

その理由は、まず、逆恨みが怖いから。
そして、悲しい事ですが、お母さんが望まないから。
娘への性的虐待が発覚しても、離婚しない、別れない。
そんなお母さんは実際にいるのです。
そして、性的虐待の被害を告白した子どもの多くは、
後悔し続けるのです。

私のせいで家族を滅茶苦茶にしてしまった。
家族を壊してしまった。
言わなければ良かった。
私さえ、我慢していれば。

そう思ってしまう事への心のケアこそ、
最も重要と言えます。

司法面接制度が整うと並行して、
子どもの心のケアの制度も整う事が必要だと思います。

夫婦のすれ違いが生まれる理由~夫婦の会話がない・夫への不満の心理学的分析~

2017年09月15日

夫婦のすれ違いが話題になっているそうですね。
話題になっている漫画もあるそうで、
先週のフジテレビの番組「ノンストップ!」でも
取り上げられていました。

私が児童相談所で働いていた頃も、
子どもの問題やお母さんが子どもを可愛がれない原因が
実は夫婦関係にあった、という事はありました。
今でも、ご主人への不満を抱えている女性は
オフィスにカウンセリングにいらしています。

夫婦のすれ違いの原因、私なりに分析すると・・・

例えば、奥さんは、今日すごく嫌な事がありました。
ママ友と喧嘩になったとか。
職場で同僚に悪口を言われているのを知ったとか。

話を聞いて欲しい!
そんな気持ちでご主人の帰りを待っています。
そして帰って来たご主人に
「ちょっと聞いて!今日、すごく嫌な事があって!」
と話をします。
すると、一通り話を聞いたご主人が言うのです。
「それは、お前も悪かったんじゃないか?」

これ、とってもよくある話です。
でも、ご主人にすれば、
「良かれと思って」
なんですね。

日本人の男性というのは、特に子どもや奥さんに対して
「正しいことを言わなくてはいけない」
「アドバイスをしなくてはいけない」
と思っている人がとても多いのです。

だから、奥さんと娘さんが楽しそうに
テレビ番組の話をしていたりすると、
急に娘さんに向かって、
「お前、ちゃんと勉強はしてるのか!」
とか言い出すののです。
だからお父さんは嫌われちゃう。

つまり、嫌なことがあった、と話している奥さんに対しても
同じような思いをしないように、という
良かれと思ってのアドバイスな訳です。

でも、奥さんにすれば、
「あなただからこそ、聞いて欲しくて
 分かって欲しくて、一緒に怒って欲しかった」
なのです。
奥さんにとって、今日あった嫌な事は、
まだ心の中で終わってないんです。
ご主人に、
「それはひどいよな」
と共感してもらえれば、終わりに出来たのに。

なのにお説教なんて、だったら、もう2度と話なんかしないから!

そういう気持ちになってしまう訳です。
だから余計に関係が悪くなってしまう。

なので私は、とにかく世の結婚している男性に
「奥さんの愚痴はきちんと聞いて、
 最後に共感してあげて下さいね」
とお話しています。
これこそ、夫婦円満の秘訣。

実践して下さった男性は、実際、夫婦仲が良くなった、
と実感して下さっています。

男性のみなさん、女性の話には共感してあげて下さいね。

児童相談所が子どもを『拉致』と言われる理由~一時保護から施設入所、そのやり方、詐欺に似てませんか?~

2017年09月07日

児童相談所に子どもを拉致された。
そんな言葉をネットで見るたびに、
どうして「拉致」と言われてしまうんだろう。
ずっと考えていることです。

もちろん、親御さんにすれば、
いきなり子どもを連れて行かれてしまうんですから、
「拉致」と思っても仕方がありません。
でも、改めて、児童相談所が子どもを保護してからの
経緯を考えてみました。

児童相談所が児童虐待の疑いで子どもを保護する。
そして、「家には帰せない」と児童相談所が判断、
あるいは子どもが「家に帰りたくない」と言う。
その場合のその後の流れです。

児童相談所は親御さんにお子さんを保護した事を伝えます。
居場所は教えられない。
子どもの様子も
「元気です。規則正しい生活をしています」
くらいしか教えてもらえません。

そして、
「家には帰せませんので、施設入所の承諾書にサインして下さい」
と言われます。
親御さんが承諾出来ない、と言うと
「承諾してもらえないなら、裁判になります。
 お子さんにも会えません。」
と言われます。

この一言、怖いですよね。
もちろん、児童相談所は権限があっての発言なのですが、
親御さんにとってみれば、脅しのような言葉です。

そして、
「承諾して頂ければ、お子さんには会えます。」
と言われます。
ここで、多くの親御さんは承諾書にサインしてしまいます。
どうしたって、子どもに会いたい。
そう思うからです。
それに、裁判なんて、嫌だからです。

すると今度は、
「承諾して頂いたので、施設入所の措置費を
 負担して頂くことになります」
と言われます。
収入に応じてですが、子どもが施設で生活することになると、
親御さんは費用を負担しなくてはならなくなります。

そして、親御さんが
「いつ帰してもらえるんですか?」
と聞くと
「それは分かりません」
と言われます。
承諾書にサインをした以上、児童相談所は
子どもを18歳まで措置し続けることが出来るのです。

つまり、すごーく簡単に言ってしまえば。

子どもを預かりました。
施設入所、つまり長期間離れて生活することに
同意しなければ、裁判になります。
子どもにも会えません。
でも同意してくれるなら、
子どもには会えます。
でもお金は払って下さい。
そしていつ帰すかは私たちが決めるのでわかりません。

という事。
これだけ見ると、詐欺に似てませんか?

もちろん、児童相談所は法的権限があってやっているので、
違法、という事にはなりません。

でも、だからこそ、何がきっかけで
子どもを児童相談所に保護されてしまうのか。
保護されたらどうなるのか。
承諾書にサインをする、とはどういう意味なのか。
何が起こるのか。

そういうことを、多くの方に知ってもらうべきですよね。
そして、何より、児童相談所は
もっともっと、丁寧に説明をすべきだと思うのです。

今も、子どもを保護されてしまって
苦しんでいる親御さんや、
承諾書にサインをしてしまって
後悔している親御さんがいるのだろう、と思います。

子どもを児童相談所に保護されてしまったお父さん、お母さんのお悩み~児童養護施設からの進学と自立~

2017年09月05日

先日からブログに書いています、
高校生の娘さんを児童相談所に保護されてしまい、
審判中のお父さん、お母さんのお話の続きです。

今、お父さん、お母さんがとても心配されているのは、
娘さんの高校卒業後の進路の事です。
娘さんは、私立の大学への進学を希望しています。
将来の夢があり、学部も決めているのです。

「児童養護施設から、私立の大学には行かれるんですか?」
お母さんは言いました。
「行かれない訳ではありません。」
私は答えました。

実際、児童養護施設から私立の大学に、行かれない訳ではありません。
今は、児童虐待防止法も改正されたので、
最長22歳まで、施設での生活を認められる場合もあります。
その必要性があるごく一部のお子さんですが。

でも、養護施設から大学に進学するというのは、
本当に大変なことです。
以前、私が児童相談所で働いていた頃に、
進学を目指していたお子さんは、塾の費用は
施設から出してもらえませんでした。

そして、当然、学費は子どもが自分で負担します。
返さなくて良い奨学金もありますが、
もらえる子はやはり一部のお子さん。
大半の子どもは、奨学金という形で借金をして
進学します。
そして大学に合格出来たとしても、
やはり大半の子はアパートで一人暮らし。
家賃も生活費も稼がなくてはなりません。
加えて、奨学金で集められるのは大体、学費の初年度分のみ。
だから、家賃と生活費を稼ぎながら、
さらに2年目以降の学費も稼がなくてはならないのです。

大変なことです。

私が担当していたお子さんは、高校卒業後、
私立大学に入学し、アパートでの生活を始めましたが、
1年で辞めてしまいました。
理由は、
「働いてばっかりで、勉強する時間もないし、
 遊ぶことなんて出来ないし、友だちも出来ないし、
 仕事で疲れるばっかりで、大学がちっとも楽しくない」

仕方がないことだな、と思います。
18歳で、働きながら勉強する。
なかなか出来ることではありません。
進学しないで自立する子たちだって大変です。
中には、就職できず、バイトで稼いだ
月12万で一人暮らしをしている子もいます。

娘さんを児童相談所に保護されてしまったお母さんは
娘さんをどうしても希望の大学に入れてあげたいのです。
出来ることなら、苦労なんてせずに。

しかも、児童相談所の担当者は、最初は、
「大学は、施設のお金をかき集めて、行かせます」
と宣言していたそうです。費用はすべて出す、と。
なのに、後になって、お母さんに対して
「娘さんは、大学費用をご両親が出してくれないのでは、
 と不安になっています」
と言い出したんだそうです。

お母さんは「あれ?」と思ったのです。
全部出してくれるんじゃなかったの?
それじゃあ、娘は不安になって当然、と。
余計に心配になってしまいました。
絶対に帰って来て欲しい、と。
塾も行かせたいし、大学も行かせたいから、と。

きっと、児童相談所の担当者は、施設から、
「大学費用全額なんて出せない」
と言われたんでしょうね。
子どもの人生に関わる重大事なのに、
無責任な発言はして欲しくないものです。

ちなみに、児童養護施設からの進学や就職に、
児童相談所の担当者は関わりません。
施設に職員が子どもと一緒に考えるのです。
そもそも、児童相談所の担当者なんて、
コロコロ変わるので、娘さんが高校卒業時に
今の担当者がいるとも限りませんし。

娘さんの人生、どうなってしまうのでしょう。
審判はこれからです。

児童虐待 施設内で144件 16県市、公表義務守らず 14・15年度、69自治体調査(毎日新聞)

2017年08月22日

このニュース。
もっと大きく扱われるべきだと思います。

https://mainichi.jp/articles/20170819/dde/041/040/011000c

児童相談所によって、児童養護施設や里親、知的障害児施設などに
入所となった子どもが、施設職員や里親から虐待を受けた件数です。

そもそも、虐待を受けた子どもが、安全を守る為に行った
施設や里親宅で虐待を受けるなんて、あってはならないことです。
そして、報告義務がある自治体の四分の一が実行していない、
なんて、とんでもない話です。
記事にもあるように、問題意識が希薄過ぎる。
そして厚労省が、2013年度以降、公表していなかった事を
「事務作業が滞っている為」
と言い訳した事も呆れます。
役所の典型の言い訳。

そしてやはり記事にもありますし、
以前私もブログに書きましたが、
厚労省は未就学児の原則施設措置を停止し、
75%を里親に委託することを目標にしましたが、
里親宅でも虐待された子がいる現実があります。

でも、私が一番思ったのは、この公表されている数字は
氷山の一角だろうな、という事です。
施設や里親宅で叩かれたり、怒鳴られたりしても、
誰にも言えずに我慢している子はたくさんいるはずです。
だって、誰かに言ってしまえば、
自分は居場所を失ってしまうから。
そしてまだ十分に自分の気持ちを語れない、
幼児さんもたくさんいます。

そして一番の問題は、この「施設」に一時保護所が含まれていない事です。
児童養護施設や里親さんに措置となった子どもには、
子どもの権利ノートが渡され、
その中には、施設や里親宅で虐待された時に、
外部の窓口に相談出来るハガキも入っていたり、
施設に弁護士さんがオンブズマンとして
入っていたり、自分の権利を主張出来る
方法が与えられています。

でも、一時保護所の子には、何の手段もありません。
保護所にいる間、会えるのは児童相談所の職員だけ。
一時保護所の職員に怒鳴られたり、叩かれたりしても
その事を相談出来る人はいないのです。
子どもの権利ノートも渡されません。
もし、子どもが自分の担当の児童福祉司に相談したとしても、
結局身内同士ですから、それが数字として外部に数字として
出されることはありません。

はっきり言ってしまえば、もみ消されてしまうんですね。

私が児童相談所で働いている時にもありました。
担当している子どもが一時保護所で怒鳴られたり。
高校受験を目前にしている子どもが
一時保護所の職員から
「お前んなんて、高校なんか行けない」
と言われたり。

虐待を受けた子どもが児童相談所が関わった事で
再度傷つけられる。
その現実こそ、報道されるべきです。

厚労省が、全国の一時保護所を調査する事は決まっています。
ぜひ、子どもたちの声を、聴いて欲しいで

児童虐待最悪12万件、「心理的虐待」が半数~その理由~

2017年08月17日

2016年度の全国の児童虐待が過去最悪の12万件、
その半数が「心理的虐待」と報じられました。

http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e5%85%90%e7%ab%a5%e8%99%90%e5%be%85%e3%80%81%e6%9c%80%e6%82%aa%ef%bc%91%ef%bc%92%e4%b8%87%e4%bb%b6%e2%80%a6%e3%80%8c%e5%bf%83%e7%90%86%e7%9a%84%e8%99%90%e5%be%85%e3%80%8d%e3%81%8c%e5%8d%8a%e6%95%b0/ar-AAqeacG?ocid=spartandhp

「児童虐待って実際に増えているんですか?」
と、取材でもよく聞かれます。
数字だけ見れば、激増し続けているように見えます。
でも、私は19年間、児童相談所で働き、
単純に激増し続けている、とは言えないと思っています。

児童相談所への虐待の相談・通報が増え続けているのは確かです。
でも、それは世間の皆さんの認識の高まりが一つ大きな要因です。
虐待が疑われたら、児童相談所に通報しなくてはならない。
子どもに関わる職業の人間は、当然知っています。
そして、東京は、住宅が密集している事も関係していると思いますが、
近隣の方達からの通報がとても多いのです。
私も、児童相談所で働いている時は、
毎日のように、ご近所の方からの通報が入っていました。

子どもの尋常ではない泣き声がする。
大人の怒鳴り声が続いている。
などです。

こうした、世間の意識の高まりによって、
実際、児童虐待を早期に発見出来るようになったのはとても良いことです。
そして、これが児童虐待の通報件数を増やしているとも言え、
つまり、今まで放置されていた、あるいは
発見されなかった虐待も発見されるようになった、という事です。

そして心理的虐待の増加。
これは私も現場で実感していました。
これはいじめにも共通しているのですが、
子どもに対する身体的虐待が減ってきているのです。
つまり、虐待者である親も、学んでいるのです。
傷、あざを残せば、児童相談所がやって来て、
子どもを保護されてしまう事。
そして自分は逮捕されるかもしれないこと。
だから傷、あざは残さない。
児童相談所は必要があれば、子どもの身体の洋服で隠れた部分も確認しますから。
悪質な親は、傷、あざが子どもに出来てしまったら、
保育園や学校を休ませたりもしますが、
しばらく子どもの姿を確認出来なければ、
児童相談所は家庭訪問をして、確認しますから。

だから必然的に、言葉での虐待、
つまりは心理的虐待が増える訳です。
そして、きょうだい間で一人だけ差別する、
なども心理的虐待。
ドメスティック・バイオレンス、
夫婦間暴力を目撃するのも心理的虐待です。

「児童虐待」とみなされる親の行動の幅の広がりも
数字を増やしている要因の一つです。

さらには、児童相談所の統計データの取り方にもからくりがあります。
近隣からの怒鳴り声や泣き声の通報も
児童虐待の疑いがある通報は、児童相談所は
全て「虐待」として受けなければならない、というルールがあります。

ですが、実際調査してみると、虐待ではなかった、
というケースも当然ある訳です。
その場合、「虐待ではなかった」として終了するのですが、
通報を受けた、その入り口が「虐待」であった以上、
この、「虐待ではなかった」ケースも、児童虐待の通報として
カウントされる訳です。
そして、同じご家庭が2度、3度、近隣から通報されれば、
2度目、3度目も新たな虐待としてカウントされます。

なので、虐待通報のうちのどれだけが実際の虐待であったか、
という数字が出されないと、児童虐待が現実にどれだけ増えているのか、
分からないのです。

最近は、近隣トラブルで、虐待通報する人もいますから。

今後は現実に児童虐待があり、児童相談所が継続的に
関わった、という数字が出されるといいな、と思います。

児童相談所に子どもを保護されてしまったお父さん、お母さんのお悩み~児童相談所との裁判~

2017年08月09日

今回は、以前から書いている、高校生の娘さんを
児童相談所に保護されてしまったお父さん、お母さんのお話の続きです。

児童相談所に子どもを保護され、
児童相談所と話合いを繰り返しても
子どもを帰してもらえる見込みはなく、
以前書いた通り、私立高校の保証人も
児童相談所に勝手に変更されてしまった
お父さん、お母さんは、児童相談所に判断を任せるのではなく、
家庭裁判所の審判を希望しました。
そしていよいよ、家庭裁判所からの通知が来ました。

送られて来たのは、
・審判期日の通知と呼び出し状
・児童相談所の「施設入所が必要」という申立書
・その他、事務手続きに関する書類
ざっとこんな内容です。

児童相談所に訴えられた訳ではないのですが、
呼び出された日に行けばよい、という訳ではなく、
お父さん、お母さんも、自分達の主張をしなくてはなりません。
お父さん、お母さんは書記官から、
「答弁書」
を作るように言われました。
そして、お母さんがずっとカウンセリングに通っていた
私の話も聞いて欲しい、と
家庭裁判所に強く希望された為、私も
「陳述書」
を書くことになりました。

私は、児童相談所が作る書類については
経験上よくわかっているので、陳述書を書くのは
さほど大変なことではありません。
ですが、お父さん、お母さんにとって、
「答弁書」を書くのはとても大変なことです。

まず、当たり前に、裁判所に提出する書類とは
どんなものであるべきなのか、一般の人には分かりません。
何をどんな風に書けばよいのも分かりません。
多くの親御さんが弁護士を依頼する気持ちが
分かりました。

ですので、答弁書作りもお手伝いしました。
お手伝いしながら、大変さをさらに実感。
児童相談所の申立書に沿って、
事実に反する事は、反論し、事実を説明する。
このご家庭の場合、児童相談所の書類が、
住民票を見ればわかることから間違っていたので、
そこから間違いを指摘。

そして以前書いた通り、お母さんが子どもの
携帯を見ることを「虐待」とされていたので、
そもそも携帯はお母さんのものであって、
娘のものではない事を説明。

その他、児童相談所が「虐待」と判断している内容について、
間違いの指摘と事実の説明。
さらに、今までの子育ての振り返り、
保護に至ってしまった事についての反省。

今後、どの様な子育てを考えているか、
子どもとの関係修復にどんな方法を考えているか。
協力者には誰がいるか。

出来るだけ詳しく書きました。
そして、気をつけなくてはならないのは、
児童相談所に対する不満があっても
児童相談所への不満や悪口は書かないこと。
そして、感情的にならない事。

お父さん、お母さんは私のアドバイスに従って、
頑張って答弁書を作りました。
ご両親の答弁書と私の陳述書で合計A4 21枚。
力作です。

おかげで、審判当日、裁判官に
「申し分のない答弁書」
と誉めて頂いたそうです。
良かった、よかった。

ただし、審判当日は、
児童相談所とご両親の意向は
やはり一致しない事の確認で終わりました。

なので審判は継続しています。
続きはまた進展があり次第。

厚労省 虐待児ら施設入所停止 里親委託75%目標

2017年08月03日

厚労省が、虐待を受けた子どもの施設入所を原則停止、
里親委託75%を目標とする方針を出しました。

http://mainichi.jp/articles/20170801/k00/00m/040/119000c

非現実的だな、と思います。

里親委託数が少ないのは、里親が少ないことだけが
理由ではないですから。

赤ちゃんであれば、まず発達が順調かどうかを
確認しなくてはなりません。
発達に遅れがある事が委託後に分かると、
里親さんが
「やはり育てられない」
と子どもを児童相談所に帰す可能性があるからです。

そして、自分の子どもがいない里親さんは
児童相談所としては
「育てられるのか?」
と不安になります。
里親委託後の里親さんへのケアや指導は
昔よりは整って来たとは言え、
それでも毎週家庭訪問するなんてことは出来ません。

そして虐待を受けて来た子どもはとにかく
色々な面で手がかかります。
以前にドラマにもなっていましたが、
様々な問題行動を次々にするのです。
お手上げになってしまう里親さんは
少なくありません。
私も、児童相談所で働いていた時に、
里親さんに
「せめて普通の子だったら・・・」
と子どもを帰されてしまった事がありました。
児童相談所が預からなくてはならない子どもを
育てるのはとっても大変ですよ、
と研修の時から何度もお伝えするのですが。

そして里親さんだって、出来る事なら
長期間育てたいと思います。
里親さんの中には、児童相談所の勝手な都合で
育てていた里子ちゃんを連れて行かれてしまった人や、
突然、実親が「引き取りたい」と言い出したから、
と子どもを連れて行かれてしまった方がたくさんいます。
長い期間、育てられる保証がないなら、
あとで寂しい思いをするのなら、
と委託を受けない方だっているのです。

そして、まだ小さい子どもだと、どうしたって
お母さん、つまり里母さんに出来るだけ
長い時間一緒にいて欲しい、と児童相談所は考えます。
なので、働いている里母さんは出来れば避けたい。
里親さんにすると、仕事は続けたいけれど、
実の子じゃないから、育児休暇が取れない、
なので、委託してもらえない、
という方もいます。

厚労省はDVの目撃など、専門的ケアが必要な子は
施設入所を認める、としていますが、
児童相談所があずかる子どものほぼ全員が専門的ケア
が必要な子です。
だから結局、里親委託ではなく施設入所となる子が
多い状況は変わらないのだろうな、と思います。

そして一番の問題は。
委託後に、うまく行かなかった場合を考えていない事です。
子どもを里親さんに委託し、しばらく育てたけれど、
やっぱり育てられない、となってしまった場合。
子どもは心に傷を負うことになります。
そして里親さんの心の傷にもなります。
だから、原則里親委託、なんて方針は乱暴すぎる、
と私は思うのです。

NHKクローズアップ現代「知られざる”虐待入院”」塩崎厚生労働大臣がコメント

2017年07月28日

7月20日と、少し前の事になりますが、
NHKのクローズアップ現代で、「虐待入院」が取り扱われました。
「虐待入院」とはつまり、虐待を受けて入院した子どもで、
もう退院出来るのに、家に帰せない等、退院先が決まらずに
入院を継続している状態の事です。
つまりは、社会的入院です。
通常、虐待を受けた子どもで、入院が必要な子どもは、
児童相談所が病院に「一時保護」をお願いする事になります。
ですので、退院先は、児童相談所が決める事になる訳です。
つまり、退院先が決まらないのは児童相談所の問題。

実は、この番組のディレクターと記者の方は
私の所にも取材にいらっしゃり、色々お話しました。

この問題については、厚生労働省が全国調査を
始めるとの事。
そして、この番組の翌日、塩崎厚生労働大臣が
「なぜ児童相談所がほうっておくのか分からない」
とコメントしたと報じられていました。
児童相談所は、虐待対応で忙しいと言われているが、
子どもの成長に関わる問題なのに、と。

このような全国調査は初めての事なので
数字が公表されたことはすごく良いことだと思います。

ですが、NHKの方にもお話したのですが、
確かに、病院に迷惑をかけている事は問題です。
とはいえ、児童相談所で、この「虐待入院」に問題意識を
持っているとは言えないのです。

その理由の第一は、児童相談所が関わる虐待のお子さんの中で、
入院している子どもというのは圧倒的少数である事。

そして、児童相談所としては、まず危険が迫っている子どもの
保護が最優先されます。
病院に迷惑をかけているとは言え、入院している子は
安全が保障されています。だから最優先とはならない訳です。

そして、家に帰せない子どもの退院先としては
まず一時保護所となります。
ですが、一時保護所は恒常的に満員で、
空きを待つ待機リストに名前を載せることしか
担当者には出来ません。
すると、担当者としては待つしかなく、
担当者本人としても
「仕方がないよ。保護所が空かないんだもん」
と思う訳です。
自分が悪い訳じゃない、と。

じゃ、とにかく一時保護所を増やせばいいのでは?
これは、散々繰り返されて来た議論。
でも、増えないんです。ずっと増えてないのだから。
国が予算を出してくれないんです。

でも、私が塩崎厚生労働大臣の
コメントを見て、一番思った事は、
一時保護所にいる子どもは?ってことです。
もちろん、退院出来る健康な子どもが
学校に行かれず、生活を制限されるのは
成長にとって良くない事です。

でも、全国の一時保護所には、
もう一時保護の必要はなく、
家に帰れる子どもや、
施設に行くべき子どもがたくさんいるはずです。
その子達だって、学校に通えず、行動を制限されています。
成長にとって良くないのは間違いありません。

一時保護が長期化するのは、児童相談所の都合でしかなく、
施設に空きがないとか、児童福祉司の調査が終わっていないとか、
関係者会議が出来ていないとか、そんな理由です。
それで子どもが犠牲になるって、おかしな話です。

でも、こちらの問題は、時々報道されても、
大臣がコメントするには至っていません。

児童福祉法改正で、一時保護を2か月超えた子どもについて
家庭裁判所の判断が入る事になりました。
これで、一時保護の長期化が改善される事には
期待は持てます。

ですがそもそも、一時保護が必要でないのに、
一時保護を継続している子どもが一体何人いるのか、
その理由は何なのか。
その調査が成されて、数字と理由が公表されることが
必要なのだと思うのです。

児童相談所は絶対そんなデータ、出しませんけど。

厚労省、虐待の子ども「一時保護所」を全国調査 劣悪施設を点検

2017年07月25日

厚労省が、全国の児童相談所の一時保護所の調査を行う事を決めたと
報じられています。

http://news.livedoor.com/article/detail/13373708/

やっと、か、という感じと
「今更」という感じです。

前から書いている通り、
全国すべてがそうではないですが、
一時保護所は、子どもにとって
とても辛い場所であり、
一時保護所での生活が
トラウマになってしまう子もいます。

以前、ブログに載せた、ロイター通信の記事の中では
厚労省の役人が
「一時保護所が今のままでいいなんて、
 誰も思っていない」
とはっきりコメントしています。
参考までに、ロイター通信の記事も
もう一度載せます。
http://jp.reuters.com/article/japan-child-shelters-idJPKBN19E0KD
「ケアより規律、被虐待児童が直面する一時保護所問題」
このままでいいなんて誰も思っていないのに。
ではなぜ、ずっと放置されて来たのでしょうか。

一時保護所が作られたのは、戦後
戦争孤児や放浪児を保護する目的でした。
そして、その時からずっと変わっていない。
これって、恐ろしい事ですよね。

これを機に、一時保護所が子どもにとって
安心出来る快適な場所になる事を望みます。
まずは、ちゃんと調査して欲しい。
第三者委員が誰になるかも重要です。
ちらっと見るだけの視察では
何もわかりませんし。

そして、一時保護所が虐待を受けた子どもたちの
心のケアが出来る場所になることを。
非行の子ども達に対しても、
厳しくするだけではなく、
非行の原因となった心の傷が
癒やされるような場所になることを
望みます。

産経新聞の小林麻央さん追悼記事にコメントが載りました。「今も増え続けるブログ読者、壮絶がん死、小林麻央さんが私たちに残してくれたもの」

2017年07月25日

小林麻央さんが亡くなってから1か月。

産経新聞の追悼記事にコメントが載りました。

http://www.sankei.com/premium/news/170722/prm1707220013-n2.html

取材を受けて、改めて思った事。
闘病の姿を通して、人を励まし、元気に出来るって
本当にすごい事です。
闘病している姿を見せるだけでも勇気がいる事なのに・・・

記事の中にもありますが、
何か、小林麻央さんの、最後まで社会に貢献したい、
という使命感のようなものを感じずにいられません。

本当に強い女性です。
そしてその背景には家族の強い愛があった。

小林麻央さんの姿を見て、女性達は、
自分自身の生き方を振り返り、思ったのではないでしょうか。

毎日、嘆いてばかりじゃダメだ、
不満を言ってばかりじゃダメだ、
もっと強くならなきゃ。

麻央さんのブログは、きっとこれからも
多くの女性を励ましてゆくんだろうな、と思います。

児童相談所に子どもが保護されてしまったお父さん、お母さんのお悩み~親子分離が必要と判断されて・・・でも、東京都は私立高校の費用も負担してくれる~

2017年07月21日

さて、前回の続きです。

高校生の娘の携帯を見る、娘の部屋に入る、
という事が虐待だ、と児童相談所に判断され、
親子分離が必要、とされてしまったご家族のお話です。

お父さん、お母さんは児童相談所にずっと、
「養護施設入所の承諾書にサインをして欲しい」
と言われ続けて来ましたが、
サインはしませんでした。
つまり、娘さんを養護施設に入れる事、
親から離れての生活には承諾出来ない、
という意志を示し続けました。

もちろん、いくら思春期、反抗期と言えども、
娘さん自身が、親から離れたい、
という気持ちを持ってしまった事にはショックを受け、
そして自分達の子育てに、間違っていた所があるのだろう、
と反省はしています。

けれど、
子どもの携帯電話を見る、
子どもの部屋に勝手に入る。
それが虐待であり、強制的な親子分離が必要。
その児童相談所の判断に、ご両親は納得が行かなかったのです。

以前のブログにも書きましたが、
仮に児童相談所が
「施設入所に承諾しないのなら、裁判になりますよ」
と言ったとしても、不安になる必要はないのです。

裁判ではなくて、家庭裁判所の審判。
つまりは、児童相談所が家庭裁判所に判断を委ねる、
という事なのですから、児童相談所に親が訴えられる、
という訳ではないのです。

という事で、ご両親は家庭裁判所の判断に委ねる事に決めたのです。

で、ここからは、さらに驚きの事実です。

前回書いた通り、娘さんは私立高校に通っています。
保証人の変更を、勝手にされてしまった事は
前回書いた通りですが・・・

今、私立高校に通うお子さんを
児童相談所が施設に入れた場合、
その私立高校の費用は親は負担する必要がないのです。
つまり、東京都が学費の全てを払ってくれるのです。

これって、すごい事じゃないですか?
例えばですが、子どもが思春期、反抗期に入り、
親のことがうざい、と思い、家を出たいと思う。
どんな家庭にもありがちな事ですよね。

その時に、子どもがどうしても家を出たい、
親と一緒にいたくない、と児童相談所に駆け込むと、
親から離れられて、そして私立高校に通い続けることも出来る、
という事になるのです。

私が児童相談所で働いている頃は、私立高校の費用を
東京都が負担する、というのは、まれなことでした。
だから、子どもは家を離れる決断をすると、
都立高校に編入しなくてはならない、という
子どもにとって、大きなハードルがありました。

でも、今は違うのです。
これって、逆に考えてもすごい事です。
例えば、親が、
「子どもは嫌いじゃないけど、反抗ばかりするし、
 私立高校の学費を払うのも大変だし、
 高校卒業まで、誰か預かってくれないかしら?」
と思ったとして。
子どもも、家から離れたいと思っていたとして。

児童相談所に相談すれば、子どもが高校卒業まで、
児童相談所が子どもを施設に入れてくれ、
私立高校の学費まで負担してくれる、という事になるかも、なのです。
子どもを寮に入れた、と考えれば、離れての生活も
苦痛ではないはずです。
だって、休みの日には子どもは家に帰って来れるのですから。

これって、東京都が都民の税金を使ってまで、
助けてあげるべき子どもでしょうか?
「忙しい」はずの児童相談所の仕事でしょうか。

疑問です。

児童相談所に子どもを保護されてしまったお父さん、お母さんの悲しみ~子どもの携帯を見るって虐待ですか?続編~

2017年07月14日

今日は、前回書いた、高校生の娘さんの
携帯を見た、部屋に入ったことを児童相談所に
虐待、と言われたお父さん、お母さんのお話の続きです。

娘さんも家から離れることを望んでいる、と
児童相談所から聞いているので
お母さんとしては一時保護は仕方ないと思っています。
ですが、驚きなのはこの後です。

娘さんは私立高校に通っています。
通常、児童相談所がお子さんを保護した場合、
外に出られない一時保護所、という所で
お子さんは生活するので、学校には通えません。
ですが、高校生でしかも私立となると、
長期欠席は進級に関わることになるので、
通わせる方法を児童相談所は考えます。

当然、親御さんと相談し、親御さんの了解を得て、協力してもらって
お子さんを学校に通わせるのが本来のやり方です。

ですが、このご家族、児童相談所に勝手に、
学校の保証人変更手続きをされてしまったのです。
詳しい説明もないまま。

担任の先生から、「保証人変更の手続きが終わりました」
と電話をもらったお母さんは説明を聞いて驚きました。
保証人が変更されてしまうと、以後、
親は学校に連絡を入れても、子どもに関する情報は
一切もらえなくなるのだそうです。
そして担任の先生とも話が出来なくなるのだそうです。

驚きですよね。
親なのに、しかもまだ施設にも入っておらず、
一時保護中なのに、仮に、子どもが学校で
怪我をしたり、病気になったりしても
一切、知らされない、という事なのです。
こんなこと、勝手にやって良いものなのでしょうか。

そして、この保証人変更手続きが終わった後、
お母さんは、児童相談所から
「通告書」
という文書を渡されました。

内容は、
学校に近づくな
学校に連絡するな
子どもに関する情報を得ようとするな
というような内容でした。
そして従わないなら法的手段をとる、と。
繰り返しになりますが、まだ一時保護中で、
親子がこれから離れて暮らすのかどうか
決まっていません。

お母さんは驚いて、怖くなりました。
法的手段、なんて書いてあれば怖くなりますよね。

ですが、厚生労働省に確認をした所、
この「通告書」には法的根拠はなく、
あくまで児童相談所からの
「お願い」なんだそうです。
それならば、お願いすればいいのに。

でも保証人変更手続きをされてしまっているので、
お父さん、お母さんは学校に連絡入れても
話してもらえないし、子どもの状況も知らせてもらえないままです。

こんなやり方、おかしいと私は思うのです。
お母さんが娘さんの携帯を見た、部屋に入った、
それだけで、こんな強硬なやり方、
する必要があるのでしょうか。
ちなみに学校は、完全に児童相談所の
言いなりになってしまっているそうです。

みなさん、どう思いますか?

児童相談所に子どもを保護されてしまったお父さん、お母さんのお悩み~子どもの部屋に入るのは虐待ですか?~

2017年07月05日

今までも書いて来ていますが、
今回も、子どもを突然、児童相談所に保護されてしまった
お父さん、お母さんのお悩みです。

お子さんは高校生の女の子。
年齢的にも難しい年齢で、お母さんともめる事は多く、
お母さんは、保護となってしまった事は、
私と話をする中で、仕方がなかった、と
納得されました。

ですが、問題はその後です。
児童相談所からお母さんは「ひどい虐待をした」と
ずっと言われ続けて来ました。

その、児童相談所が、「虐待」と言っている内容は・・・
お母さんが子どもの部屋に入る事。
携帯電話を見る事。
子どもの通っている学校に連絡を入れる事。

これって、虐待?
内容を聞いて、児童相談所で働いていた私が驚きました。

確かに、思春期で反抗期のお子さんの部屋に、
親が勝手に入るのは、子どもがとても嫌がります。
私も、あまりやらない方がいいですよ、とは
児童相談所で働いていた時も言っていました。
でも、子どもの部屋に入るだけで、虐待?
事情を聞くと、娘さんは掃除をしないだけでなく、
食べ物を隠したり、見えない所に捨てたりするお子さんで、
以前に、娘さんが食事の残りを、エアコンの後ろに隠し、
虫がわいてしまった事があるそうで・・・
それは、掃除したくなりますよね。母親としては。

そして携帯を見る。
これも虐待?
もちろん、私はやはり思春期のお子さんの携帯は
勝手に見ないようにして下さいね、と
講演会などでも言っています。
ただし、子どもがいじめにあっているようだ、とか
危ないサイトにアクセスしているようだ、
などの子どもが危険にさらされている兆候があった時には、
携帯を見る必要はあるでしょう、とも言っています。
そして、このお母さんと娘さんは
1台の携帯を2人で一緒に使っているそうなのです。
それは、うっかり、見てしまう事もありますよね。
それが虐待なんでしょうか?

そして親が子どもの通う学校に連絡を入れることが
虐待でしょうか?
普通、連絡入れますよね。必要があれば。
このお母さんは娘さんの帰宅が遅い時に、
学校に連絡を入れていたそうで・・・
普通ですよね。

児童相談所は、本当に虐待、と判断しているのでしょうか。
信じられません。
ですが、お母さんは、子どもの人格を否定している、
とまで言われ、親子は離れる必要がある、
とまで言われているのです。

子どもの部屋に入る
子ども携帯を見る
子どもの学校に連絡する

これが虐待であって、親子が離れる必要がある、
と児童相談所が判断するのならば。
世間のかなり多くのお母さんは、虐待をしている事になり、
子どもを奪われてしまうことになります。

虐待の基準がこんな曖昧であっていいのでしょうか。
児童相談所が勝手に決めて良いのでしょうか。

世のお母さん、お父さん、どう思われますか?

ロイター通信配信記事、翻訳版出ました。「ケアより規律、被虐待児童が直面する一時保護所問題」

2017年06月27日

先日お知らせした、ロイター通信から配信された
児童相談所の一時保護所に関する記事の翻訳版が出ました。

「ケアより規律、被虐待児童が直面する一時保護所問題」

http://jp.reuters.com/article/japan-child-shelters-idJPKBN19E0KD

日本の児童相談所の一時保護所についての記事です。
一時保護所の生活が、虐待を受けて来た子どもを
ケアする場所ではなく、子どもにストレスを与える場所、
という事が書かれています。
私のコメントも載っています。

記事を読み、改めて、考えさせられました。
一時保護所は、第2次世界大戦後、戦争孤児や放浪児に
食事や寝る場所を与えるために設置された。
しかしその後、70年間、ほとんど変わっていない。
保護すべき、対象となる子どもが変わってきているのに。

厚労省の役人も
「一時保護所が今のままでいいなんて、誰も思っていない。」
と明言。それなら、なんで変わらなかったのでしょうか。
変えようとしなかったのでしょうか。
これだけ、児童虐待の問題が深刻化し続けているのに。

そして精神科医が一時保護所の生活は、
子どもにトラウマに近いストレスを与える、とコメントしています。

親からの虐待によるトラウマを抱えた子どもが
保護された先で、再度トラウマを抱えることになる。
そんな事、あってはならないはずなのに。

「日本は子どもに優しいイメージが強い」
という記事の中の言葉が心に響きました。
日本は子どもに優しいのでしょうか。
児童相談所の問題だけではなく。
待機児童問題は解決されないまま。
子どもの貧困問題も深刻化され続けているのに、
改善されないまま、子ども食堂が美談にされる。
それは、国が何も出来ず、子ども食堂に
頼らざるを得ない、という事なのに。

恥ずかしいから、子ども食堂には行かれない、
あるいは親が、行くなというから行かれない。
そんな子どももたくさんいます。
その子達は、児童相談所に保護された子ども同様、
世間には知られていません。

日本は子どもにお金をかけない国。
私にはずっとそう見えています。
一時保護所の問題も、解決されるのにはきっと時間がかかるでしょう。
ですが何より、海外メディアから指摘される事は
恥ずべきことだ、という事に気づかなくてはならないと思うのです。