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山脇由貴子心理オフィス

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東京目黒 5歳長女虐待死事件~昨晩、TBSのニュース23でコメントさせて頂きました

2018年03月06日

東京都目黒区碑文谷で、5歳長女虐待死事件が起きてしまいました。

www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201803/CK2018030402000125.html?ref=rank

昨晩、電話取材でしたが、TBSのニュース23でコメントさせて頂きました。

今までの経過を見て、驚きました。

リスクが大き過ぎるのです。

まず、香川の児相が虐待で2度一時保護し、2度目も家に帰している。

前のブログにも書いていますが、2度目の保護が必要な子どもは家に帰せない子どもです。

一度児童相談所が保護した後も、虐待をした親は

今後も繰り返す、という事だからです。

そして2度目の保護から家に帰した後も、傷、あざで病院が児童相談所に

通告しているのに、香川の児童相談所は保護していない。

これも信じられません。

この時点で、施設に入れるべきだった、と私は思います。

 

今年1月、東京に転居。

虐待で子どもを保護された両親は、引っ越しを望む場合は多いです。

同じ場所にいるとずっと虐待を疑われ、児童相談所に見張られ続けるからです。

この両親もそうだったのかもしれません。

 

引継ぎを受けた品川児童相談所は、2月9日に訪問し、

母親に関わりを拒否されて、子どもに会えず。

その後の小学校の入学説明会でも子どもに会えず。

 

2月9日の訪問以降、品川児童相談所は何をしていたのか、と思ってしまいます。

 

転居後、子どもの姿を誰も見ていない。

幼児なのにも関わらず、児童相談所に2度保護されている。

家に帰った後も、傷、あざで通報があった。つまり虐待は繰り返されていた。

父親は実の父親ではない。

子どもは「お父さんに叩かれた」「施設がいい」と言っていた。

 

ハイリスクとしか言いようがありません。

品川児童相談所は何が何でも、子どもの様子を確認する必要がありました。

母親が「会わせたくない」と言っても、連日訪問すべきだったと私は思います。

事件後に分かったことですが、栄養状態が悪く手足はガリガリだったそうです。

無理にでも子どもの姿を見ていれば、事件は防げたはずです。

 

東京都は「母親との信頼関係を築こうとした」とコメントしているそうですが、

一方で、親の許可なく、強硬に保護し、親が、帰して欲しいと言っても子どもを帰さない、

ということはやっているのです。

それなのに、本当に保護が必要な子どもを保護せず、子どもが死んでしまう。

あってはならないことです。

 

担当者はリスクに気づけなかったのでしょうか。

香川で措置解除になっていた、という報道もあり、

それが品川児童相談所の受け止めを軽くしたのでは、

という報道もありますが、児童相談所の職員なら、

香川での経過を見るだけで、ハイリスクな家庭、と気づかなくてはなりません。

担当者は、経験が浅い、あるいは児童虐待についての知識がなかったのでしょうか。

だから、児童相談所で働く人間は、専門家のみにすべきなのです。

 

これから死亡事例検証が行われます。

今までのように、児童相談所の事を絶対に悪く言わないメンバーを集めての検証は

意味がないので本当に止めて欲しいです。

 

どうして、品川児童相談所が子どもに、親に拒否されても会おうとしなかったのか。

どうして2月9日の訪問以降、放っておいたのか。

どうして「大丈夫」だと思ったのか。

それを明確にして欲しいです。

 

母親との関係を築こうとしていた、とか。

他に、緊急の案件が重なっていた、とか。

関係機関や主任児童委員に見守りを依頼していた、とか。

小学校に入学したら、様子を確認出来ると思った、とか。

 

そんな言い訳で終わらせてもらっては困ります。

子どもが一人亡くなっているのです。

同じことが繰り返されてしまいます。

そして、どうしてこの子を保護しなかったのかの理由を明確にしてもらわなければ、

強硬に子どもを児童相談所に保護され、長期間帰してもらえなかった

親御さんたちも、納得出来ません。

 

体罰容認、大人の過半数 子育て中7割の親「経験あり」

2018年02月16日

公益社団法人「セーブ・ザ・チルドレン」の調査で、

大人の6割近くが、子どもへの体罰を容認していることが分かりました。

https://www.asahi.com/articles/ASL2H55CNL2HUTFK00L.html

そうなんですよね。

1発でも叩けばそれは虐待、と児童相談所が言い続けても、

やっぱり子どもへの体罰はなくならないんです。

この調査の結果の通り、大人達がいけない事、

と思っていないからなんんです。

しょっちゅう叩く訳じゃないから、とか

虐待というほどではないから、とか、

しつけの一貫だから、とか、

そう思っているんですよね。

そして私が児童相談所で出逢ったお父さん、お母さんもそうでしたが、

今の30代以降の大人は、子ども時代に親に叩かれた、

という経験を持つ人が大半、と言っても良いのではないでしょうか。

叩かれてはいなくても、暴言を吐かれた、とか。

 

児童相談所で出逢ったお父さん、お母さんの中には、

堂々と

「俺も、殴られて育ったんだから、間違っていない」

という人もいましたし、

「叩く他に、叱る方法が分からないんです」

と悩むお母さんもいました。

 

子どもはどうしたって、親の行動を学習してしまいます。

そして大人になった時に、同じことしてしまう可能性はあるのです。

 

でも、叩かれた子どもはとても傷つきます。

心に傷が残ります。

「僕が悪い子だから叩かれたんだ」とか

「お母さんは私のこと、嫌いなんだ」

と思ってしまいます。

 

「少し痛い目に遭わせないと分からない」

と言う親御さんもいらっしゃいますが、

痛い目にあったから、子どもは悪いことをしなくなるのではないのです。

叩かれたことで学ぶのは傷みだけです。

 

厚労省は「愛の鞭ゼロ作戦」を呼び掛けていますが、

その中身がイライラしたら深呼吸をする、とかいう内容で。

深呼吸してもイライラっておさまりませんよね。

でも私も、児童相談所で、よくお母さんと一緒に考えました。

 

子どもを叩きそうになってしまったら、かっとなったら

シャワーを浴びましょう

とにかく子どもと別の部屋に行きましょう

お気に入りの服に着替えてみましょう

など、事前に決めておくのです。

そして、毎回出来なくてもいいから、

10回に1回でも出来たら、お母さんを誉めて、

もっと増やしていきましょうね、と励ましていました。

 

子どもを叩いてしまうお父さん、お母さんにとって

必要なのは、叩いてしまうその原因は何なのか、

子どもへの怒りの原因は何なのか、

どうやったら減らして行けるのかを

一緒に考えて、そしてお父さん、お母さんを

誉めたり、励ましたりしてあげることなのだと

私は思っています。

 

今ある公的相談機関には、そこまで丁寧なことは

出来ないと思います。

でも、必要な事ですよね。児童虐待をなくすためには。

銀座 泰明小学校 アルマーニを標準服に

2018年02月09日

皆さん、ご存知だと思いますが、

中央区銀座の泰明小学校が、来年度の新1年制の標準服が

アルマーニにするそうです。

https://mainichi.jp/graphs/20180208/hpj/00m/040/004000g/1

マスコミもちょっと騒ぎ過ぎかな、という感じはします。

賛否両論はあって当然だと思いますが。

 

問題なのは、標準服がアルマーニである事よりも、

学校、あるいは校長が勝手に決めた、という事ですよね。

学校のいじめについて、よくご相談や講演のご依頼がありますが、

いじめに対する学校の対応に保護者が不満を抱いています。

保護者が不満を抱くのは、

対応について、学校だけで考えて、

その結果を保護者に伝えるだけだからです。

全国的に、学校の取るいじめをなくす取り組み、

そしていじめ被害者への対応

いじめ加害者へのペナルティ、

いずれも保護者が「納得している」

という話を聞いたことがありません。

 

きちんと保護者と一緒に話し合って決めた事ではないからです。

 

この件も同じですよね。

学校側が決めたことを、保護者に伝えて説明するだけ。

校長は、ビジュアルアイデンティティとか、

服育とか、聞きなれない言葉で説明していましたが。

ちゃんと一緒に考えて決めればよかったのに。

そう思います。

75%の里親委託率の達成 都道府県に求めず 厚労省専門委が要領案

2018年02月02日

厚労省は、昨年7月31日、虐待を受けた子どもの乳幼児は

原則施設入所停止、里親委託率を75%とする方針を出しました。

https://www.mainichi.jp/articles/20170801/k00/00m/040/119000c

 

ですが、専門員会の検討によって出された要領案は、

75%という数値目標の達成は求めない、という内容となりました。

以下の記事は、現実の施設入所と里親委託率が表にされており、

とても分かりやすいです。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201802/CK2018020102000132.html

厚労省が数値目標を出した時にも、非現実的、とブログに書きました。

施設入所率が80%を超えるのが現状なのに、

それをいきなり、里親委託と逆転させるなんて。

無茶としか思えません。現場を知っている人間としては。

当然、現場からの反発があっての結果です。

前に、ブログにも書きましたが、

児童相談所が預かる、虐待を受けて育った子どもは、

色々な課題を抱えているからです。

大人への不信が強くて、暴れたりする子もいます。

発達が遅れ気味の子もいます。

里親さんに委託しても、里親さんとの関係が出来ず、

あるいは里親さんが疲弊してしまい

「やっぱり、育てられません」

と言ってくることもあるのです。

でも、それは里親さんが悪いのはでなく、

それほど、育てるのが大変な子ども達だ、という事なのです。

だから児童相談所も里親委託に慎重になります。

その状況で、75%の委託率なんて、達成出来るはずのない目標。

そしてやっぱり達成を求めず、という結論。

これで、この数値目標は完全に形骸化しました。

 

現場を知らない人が方針を出すから、

実現不可能な方針が出される。

結果、現場は何も変わらない。

いつまで、繰り返されるのでしょう。

必要なのは、大変な子どもを育てられるように

里親さんを支えるシステムを作ること。

そして里親さんを育てるシステムを作ること。

それが十分に出来ないまま、委託率を上げるなんて

出来るはずがないのに。

本当に、虐待を受けた子どもの75%を里親委託したら、

子どもと里親さんを傷つけてしまうだけです。

 

この国は、本当に子どもの幸せを考えているのでしょうか。

 

大阪市淀川区 3歳児長男虐待~児童相談所5度の保護~

2018年01月26日

 

大阪の淀川区で、3歳児の長男を虐待したとして、

33歳の父親が逮捕されました。

http://www.mbs.jp/news/kansai/20180125/00000065.shtml

衝撃だったのは、児童相談所はこのお子さんを5回も保護していた、という事です。

私の児童相談所での経験上、あり得ない、と思いました。

私は、2度一時保護になった子どもは家に帰せない、と判断していました。

一度、児童相談所に子どもを保護された親は、2度と保護されたくない、と思い、

注意を払うはずです。

児童相談所も「2度と叩かない」と約束をさせます。

だから、虐待をしていた、子どもを叩いていた親ならば、

もう叩かないようにするはずです。

2度保護になった、という事は、その親は、約束を守らない、

虐待を繰り返す親、という事であり、

子どもを家に帰せば、また子どもは虐待される、という事を

意味しています。だから、家には帰せないのです。

また、この父親は、

「子どもが転んだ」

と言い訳をしていますが、これも典型的な言い訳です。

そしてもし本当に、子どもが転んでけがをしたのであっても

幼児さんなわけですから、子どもが怪我を繰り返すのであれば、

それは親の不注意であり、育てる力が低い、という事です。

報道の中には、一時保護所に空きがなく、

受け入れが難しい為、家に帰さざるを得ない、

という事も触れていますが、

預かる場所がないから、家に帰す。

そんな事、許されて良いはずがないのです。

子どもが虐待されるリスクがあるのに

「空きがないから」なんて言い訳は

「人手が足りない」と同じです。

 

ですが、児童相談所は

「子どもの安全を第一にやって来た。

 不適切な点はなかった」

とコメントしています。

そんな事、言って良いのでしょうか。

5度も保護して、5度も家に帰して、

それでも子どもは虐待され続けていたのに。

反省すべき点は反省し、改善していかなければ、

同じことが繰り返されることになります。

児童相談所が子どもを守れない。

その繰り返しは、防がなくてはならないのです。

大阪府寝屋川市16年間娘を監禁 33歳娘凍死事件~家庭内暴力に苦しむ親

2017年12月27日
大阪府寝屋川市で、両親が16年間娘を監禁し、
33歳の娘が、監禁されていたプレハブ小屋で凍死した、
という事件が報道されています。
容疑者である母親は
「娘に、16~17歳頃から精神疾患があり、
 暴れるので監禁した」
と述べているそうです。

朝の情報番組では、
「親のする事ではない」
「虐待だ」
「精神疾患があったのなら、治療すべきだった」
とコメンテーターの方々がコメントしていました。

両親によるひどい虐待。
私には、この事件はそうとは思えないのです。

娘さんに精神疾患があったのかどうかは分かりません。
ですが、私は今までたくさんの、子どもの家庭内暴力に
苦しむ親御さんに会って来ました。
そして親御さんたちは皆、言っていました。
「治療を受けさせたい。
 相談にも乗って欲しい。
 でも、どこに行っても、
 『本人を連れて来ない限り、何も出来ない』
 と、言われてしまうんです」
と。
些細なきっかけで暴れる子どもに、
病院に行きましょうなんて、とても言えない。
「『病院に行こう』なんて言ったら、
 殺されてしまうかもしれません」
そう言った、お母さんもいました。

このご両親もそうだったのかもしれません。
16年前では、なおの事、相談場所を見つけるのは
大変だったかもしれません。

暴れて、家の中を壊す、両親に暴力を振るう、
そんな娘を、両親はどうする事も出来ず、
誰にも相談出来なかったのかもしれません。
ご近所の目を気にしていたのかもしれません。

そして、自分達でどうにかするしかない。
そう決断した。
だから、監禁した。

許される事ではありません。
でも、他にどうする事も出来なかったのではないでしょうか。

そして、両親がその家に住んでいる気配を
近所の方は感じなかったそうです。

両親は、娘を監禁したと同時に、決めたのではないでしょうか。
自分達も、娘と一緒に身を潜めて、存在を消して生きて行こう。
それしかない、と。
それは、監禁が許されないからでもあり、
娘を誰にも渡さない為だったのかもしれません。

子どもがどんなに暴れても、警察に通報したり、
強制的に入院させる事を望まない親御さんはたくさんいます。
子どもに恨まれるから。
子どもが可哀想だから。
そんな、思いで。

時間が経過してゆくうちに、両親の感覚も
麻痺していたのではないでしょうか。
娘を監禁していることが日常になり、
何も訴えない娘への食事の頻度も減り
繰り返しになりますが、両親の行為は許される事ではありません。
でも、私には、今も子どもの家庭内暴力に苦しみ、
この事件を他人事とは思えずにいる、
お父さんやお母さんがいる気がしてならないのです。
その悩みを誰にも相談出来ないまま。

この両親にも、誰か相談出来る人がいれば。
娘を治療につなげる手伝いをしてくれる人がいたら。
何かが変わっていたかもしれません。

この事件も、どうして両親がこんな事をしてしまったのか、
丁寧に追い続け、報道して欲しいと思うのです。

大阪府箕面市 4歳児虐待死事件~市と児童相談所の対応の問題点~

2017年12月26日

大阪府箕面市で、4歳の男の子が虐待によって殺された事件が報道されています。

https://mainichi.jp/articles/20171226/k00/00m/040/037000c

箕面市は、対応に不備があった事を認めていますが・・・
それでも、この家庭への対応は、問題点が多すぎると思うのです。

まず、母親がまだ若い事。
そして子どもは2人とも幼児さんである事。
子どもは小さければ小さいほど、
虐待から逃げることは出来ません。

そして、母の交際相手、さらにはその男性の友人が同居。
男性2人は無職。
信じられません。母親が養っていた、という事なのでしょうか。
母の交際相手にとって、子ども達は他人。
その友人となれば、子どもは全くの他人です。
「可愛い」とは思えないのは当然。
一部報道では、男性達が、
「しつけの為に叩いた」
と言っている、伝えられていますが、
「叩く」というのは、怒りであり、しつけではありません。
そして彼らは子どものしつけなんて、してはならないのです。

昨年夏頃から、服の汚れの目立ちや異臭、
ネグレクト(育児放棄)が疑われていました。
その時点で、児童相談所は母親の養育能力が低いのでは、
と疑ったはずです。
この時点で、母親の育児へのサポート体制が
作られるべきでした。

保育園には先月17日からほとんど登園していなかったそうです。
これはかなりのハイリスク要因です。
男性達が同居を開始したのが1か月ほど前。
つまり、男性達が同居を開始した頃から
子どもの姿が確認出来なくなった。
保育園に行かせていなかったのは、
男性達からの暴力による傷、あざを見せない為としか思えません。

そして保育園職員が今月9日に家庭訪問した時には
次男の頬に痣があった。
母親は「階段から落ちた」と説明した。

即、保護すべきでした。
久しぶりに確認出来た子どもの姿に異変があったのですから。
保護しなかったのは、母親の説明を信じたからなのでしょうか。
同居している男性2人からの虐待を疑わなかったのでしょうか。
信じられないです。

「家庭訪問を検討していたが、日程調整が出来ず」
「もっと早く対応していれば状況は変わったかもしれない」
こんな言い訳も、役所らし過ぎて、呆れてしまいます。
子ども1人が助けられたはずなのに。

こういう事件が起こるから、児童相談所に子どもを保護されてしまった
お父さんやお母さんが
「うちよりも、もっとひどい事をしている親がいる」
と言うのです。

改めて、子どもの虐待死を防ぐには、児童相談所だけでは
もう無理なのだと思います。
子どもを保護すべきかどうかの判断も、
親の言い分を信じるか同課の判断も
児童相談所ではない、専門機関による
チェック機能を作らなくてはならないと思うのです。

そして、報道の方々も、相撲界の話題も良いですが、
こうした事件も、丁寧に追い続けて報道して欲しいと思うのです。

奈良 同級生の息子を刺した母親と、愛知 2歳の息子に睡眠導入剤を飲ませたお母さん

2017年12月08日

奈良県で、息子の同級生の女の子を自宅で刺した
母親
が逮捕された事件が報道されています。

http://mainichi.jp/articles/20171208/k00/00m/040/143000c

朝の情報番組によれば、母親は、息子がいじめられていた
と思っていた、という情報もあった、と伝えられていました。

このお母さんがどうして息子の同級生の女の子を刺したのか。
その原因はもちろん分かりません。これから解明されてゆくのだと思います。

私がこのニュースを見て、最初に考えたのはお母さんの孤独でした。
この女性を擁護する訳ではありません。
でも、どうしてこんな事をしたのか。
その行動のベースには、誰かに頼るのではなく、
自分でどうにかしなくては、という追い詰められた精神状態が
あったのではないか、という気がするのです。

いじめがあったのかどうかは分かりませんが、
お母さんには、女の子をどうしても刺さなくては、
と思う何かがあったのだとしたら。

相談出来る人がいない。
頼れる人がいない。
相談しても誰も相手にしてくれない。

そんな思いがあったのかもしれない、と思うのです。

そして、愛知での2歳の息子に睡眠導入剤を飲ませ、
殺そうとした母親。

http://www.asahi.com/articles/ASKD66GR3KD6OIPE01Q.html

ひどい母親。

私には、そうは思えなかったのです。
育児に、悩んでいたのだと思います。
そして、やっぱり相談出来る人、
救ってくれる人に出逢えなくて。
相談出来る場所、児童相談所がある事も知らなかったのかもしれません。

だから自分でどうにかするしかない、そう思ってしまった。

児童相談所で色々なお母さんの悩みを聞いている時、
多くのお母さんが言いました。
「子どもを可愛がれないなんて、
 相談したら、怒られると思って、
 なかなか相談に来られませんでした」

お母さん達にとって、「相談する」って意外にハードルが
高いものです。
相談して良かった、と思える場所も少ないのです。

子どもに危害を加える母親を減らす為に。
孤独なお母さんをどうやって救えるのか。
孤独なお母さん達が相談出来る場所をどう作るか。
それが重要な気がします。
つまり、子どもに対してと同じことなんだな、と。
どちらも、子どもを守ることにつながるんだ、と思うのです。

札幌女性殺傷、12歳少年を児相通告~少年の今後と児童相談所の関わり~

2017年11月28日

札幌市で、12歳の少年が女性を殺傷した事件が報道されています。

https://mainichi.jp/articles/20171128/k00/00m/040/196000c

報道にあるように、
「人を殺すことを想像した」
「人を傷つけたい気持ちがあった」
という少年の供述は、信じられない方も多いと思います。

でも私は、児童相談所で働いていた頃、
同じような気持ちを持った子どもに会った事がありました。
少年は、確かに「普通の子」とは違いますが、
他にも、同じような子どもはいるかもしれない。
その事は、大人は知っておかなくてはならないと思います。

少年は、警察からの通告で児童相談所に一時保護されています。
まず、警察からの通告とは、14歳未満の少年は刑罰の対象にならないので、
警察が児童相談所に少年の今後の方針や、指導を委ねるのが
「通告」です。そこから児童相談所に一時保護となる場合と
在宅のまま調査や指導が行われる場合があります。
当然ですが、少年が家で生活を続けることが危険な場合は
即、一時保護となる訳です。

警察はこれから、殺人未遂で、少年を児童相談所に送致する、
と報道の中にありますが、「送致」とは、「通告」よりも
重たい措置です。
重大犯罪の場合に、児童相談所に「送致」される訳です。
児童相談所側の受け止めも、重たくなります。

そして今、少年は児童相談所の一時保護所にいると思われますが、
今後は、児童相談所から家庭裁判所送致、となるでしょう。
警察から「送致」された子どもの全てが、
家庭裁判所に送致される訳ではありません。
児童相談所が児童相談所の判断で施設に入れる場合もあります。

ですが、「殺人未遂」であり、「人を殺す事を想像した」
少年を児童相談所は扱いきれないと思います。
だから、家庭裁判所に、少年の処遇の判断を委ねると思います。

少年の今後の選択肢は3つ。
1.児童自立支援施設
  ここは、児童福祉法の範囲内の施設であり、児童相談所が少年を施設に入れる事が出来ます。
  家庭裁判所の審判で「児童自立支援施設入所」と決定される場合もあります。
2・少年院
  以前に、知り合いの検事さんに聞いた話ですが、裁判所というのは、
  一度も裁判所を裏切った事がない少年をいきなり少年院に入れる、という事は
  まずないのだそうです。
  つまり、家裁の審判で、「もう2度と悪いことはしません」と約束したのに、
  また同じような犯罪を犯した。これが裁判所を裏切った事になるという事らしいです。
  この少年の場合は、過去に家裁の審判を受けた事はないように思いますので、
  少年院はあり得ないのかな、とも思いますが、犯罪の重大性から可能性はあると思います。
3.医療少年院
  この選択肢が濃厚かなと私は勝手に思っています。
  自立支援施設で指導してゆくには重たすぎる。
  そして少年の言動から、医療的ケアを要する可能性はある子かな、
  と思ってもいます。

いずれにせよ、少年の生育歴、犯罪に至った経緯を詳細に調べ、
同じような事を繰り返さない為に、何が必要かの分析が大切ですね。

座間市9遺体事件について、毎日新聞にコメントが載りました。

2017年11月20日

毎日新聞11月18日

先日ブログに書いた、座間市9遺体事件の被害者について、
毎日新聞の取材を受けました。

前にも書いた通りなのですが、
この事件から、大人が知らなくてはいけないのは、
被害者の女の子達は、特別な子達ではなく、
どこにでもいる子たちだ、という事なのだと思うのです。

容疑者は、過去に水商売の女の子のスカウトをしていて
とても口がうまく、
だから容疑者と以前、一緒に住んでいた、
という女性はたくさんいるそうです。

ツイッターでも容疑者とコンタクトをとり、
「もしかしたら私が10人目だったかも」
「あと一歩で私が殺されていたかも」
という女性はたくさんいるそうです。

ふと「死にたい」と思う。
それは、ごく普通の生活を送っている人でもある事です。
そして、子ども達は、失うものがないから、
「死」は大人よりも身近です。
私も、児童相談所で働いている時から、
死にたい気持ちを抑えられない子、
大人になった今でも苦しんでいる子に
たくさん会って来ましたし、
今も会い続けています。

自分の子どもが、自分の教え子が、
自分の身近な子ども達が、そんな気持ちになった事はないか。
意外に、大人達は知らないものです。

子どもはなかなか話してくれないから。

被害者の予備軍はたくさんいるはずです。
今もSNSに書き込みをしていたり、
自殺サイトを覗いていたり。

子どもは話してくれないから。
だから大人が察してあげなきゃいけないのだと思うのです。
そして子どもが「相談したい」という大人にならなくては。
何より、「死にたい」なんて思わない、
幸せな毎日を、与えてあげなくては。

私も目指し続けたいと思っています。

座間市9遺体発見事件~なぜ、被害者の女性達は犯人に会いに行ったのか~

2017年11月07日

座間市のアパートで9人の遺体が発見された事件は、衝撃的でした。
報道も、続いています。

報道を見ていて思いました。
犯人が9人殺した動機や方法を調べる事は
もちろん大事だけれど、
なぜ被害女性達が、犯人に会いに行ったのか。
それを考える事も重要だと思うのです。

でも、児童相談所で働いている時から、
私もたくさん出会って来ました。
ネットで知り合った男性に会いに行ってしまう女の子。
北海道まで行ってしまう中学生の女の子もいました。

犯人は自殺サイトで被害女性達と知り合った、と報道されています。
そして、犯人は、「本当に死にたい人は1人もいなかった」と
言っている、とも。

犯人の言葉が真実かは分かりませんが、
私が出逢って来た、自殺サイトに書き込みをする女の子達が
本当に訴えたいのは、
「死にたい」という事ではありませんでした。

彼女達が苦しんでいるのは、どうしようもない「孤独」でした。
家族がいても、友だちがいても、誰も自分の苦しみを理解してくれない。
本当の悩みを打ち明けられない。
だから、ネットの中で、理解してくれる人を探すのです。
そして抱えている孤独があまりに強い為、
ネットの中で優しくしてくれて、
自分の気持ちを理解してくれるような事を
言ってくれる人に出逢ってしまうと、
実際にその人に、会いに行ってしまうのです。
そして、犯罪被害にあってしまう。

今回のような、殺人にまでは至らずとも、
性犯罪被害にあってしまった女の子はたくさんいます。
風俗で働かされた子もいました。
報道されないので、知られていないのです。

こうした事件が繰り返されない為に。
その為に必要な事は、どうしようもない孤独を抱えている
子どもや大人をどう救うか。
それがとても重要だと思うのです。

自殺サイトを管理する事も必要だし、
電話相談を充実させる事も大事かもしれませんが。
でも、現実に苦しんでいる子どもや人達は救われていないのです。

どうしたら苦しんでいる子どもや大人が、
誰か、相談出来る人を見つけられるか。
それは逆に言えば、家族や身近な人に
相談出来る人がいない、という事でもあります。

以前から書いていますが、やっぱり大人が、
自分の身近な子どもにとって「相談したい」
と思える大人になるしかないと思うのです。

帰宅恐怖症候群と「離婚約」~夫婦のすれ違い~

2017年10月27日

先日、今、話題になっている夫婦のすれ違いについて書きました。
そして今、男性の「帰宅恐怖症候群」が増えている事が
NHKで取り上げられていました。
さらに、お笑いのインスタントジョンソンのじゃいさんが
奥さんと4年後に離婚する約束をし、
「離婚約」という本を書き、こちらも話題になっているそうです。

どちらも、究極の夫婦のすれ違い、という感じですね。

帰宅恐怖症候群とは、奥さんが怖くて、
家に帰りたくなくて、仕事が終わった後、
街をブラブラしたり、公園で時間を潰す、
という男性達です。
家に帰ると、些細な事で、奥さんに怒られてばかりなんだそうです。
例えば、旦那さんがソファに座った後、ソファカバーがずれたままにしておくとか。
中には精神科に通う人もいるようです。

児童相談所で働いている時には、
とてもよく出会いました。
家に帰りたくない、というお父さん。
やはり、家に帰ると、奥さんが怒鳴ってばかりいる、
責められてばかりだから、家に帰りたくない、と。
中には、絶対に奥さんには見せられない、
と言いながら、離婚届をお守りとして
鞄の中にずっと入れて持ち歩いているお父さんもいました。

奥さんと離婚する約束をした
じゃいさんは、突然奥さんから
4年後に離婚して欲しい、と言われたそうです。
じゃいさんの方は、奥さんが大好きなんだそうです。
ショックだったでしょうね。
そして今も辛いでしょうね。

どうして世の旦那さんは奥さんに嫌われてしまうのでしょう。
怒られてばかりなのでしょう。

多くのメディアや専門家は
男性が育児の大変さを理解していない、とか。
家事を分担すべきだ、とか。
夫婦のコミュニケーションを増やさなくては、とか、
アドバイスをしています。

でも私は、児童相談所でたくさんの家族を見て来て、
確信していることがあります。

それは、家族の幸せは、お母さんの幸せにかかっている、という事です。
お母さんが幸せならば、子どもも幸せ。お父さんも幸せ。
だから家族全体が幸せ。

なので夫婦間の問題を解決するためには、
義務として、家事を分担するとか、
義務として子育てを手伝う事では解決されないんです。

旦那さんが奥さんの事を精一杯幸せにするために頑張る事。
もちろん、家は居心地が良い場所であるべきなので、
必死に努力して下さい、という事ではありません。

でも、奥さんが毎日楽しく、機嫌よく過ごしていれば、
自然に家庭の中は明るくなるし、
旦那さんにも優しくしてくれるはずなんです。
ごく当たり前の理想論、って言われそうですが。

そして、家に帰るのが怖い、というお父さん達には、
絶対に気づいて欲しい事があります。
お父さんは、外で時間を潰して、家に帰らずにいれば、
奥さんに怒られずに済むかもしれません。
でも、お父さんが家に帰らないその間、
子どもはお父さんと同じように怒られているはずです。

お母さんの怒りの原因は、お父さんだけにある訳じゃないんです。
本当は。
自分の毎日が、幸せじゃない。満たされない。
その事に怒っているんです。
だからその怒りは、お父さんがいなければ、子どもに向いてしまうんです。

だからこそ、子どもの為にも、自分の為にも、
そして家族の為に、お父さんには頑張って欲しいですね。

全国初、児童虐待で検事研修~性的虐待と司法面接~

2017年10月03日

増加する児童虐待への対応強化の為、最高裁と法務省が、
初めて、検事を対象とする研修を開いた事が報道されました。
「増加する難事件「児童虐待」 密室で証拠少なく…検事の捜査能力向上狙い、法務省と最高検が検事研修」
http://www.sankei.com/affairs/news/170925/afr1709250025-n1.html

その後、産経新聞で、「司法面接」について、記事が載りました。
「無罪相次ぐ児童虐待 切り札は「司法面接」 子供の心を開く“魔法のアプローチ”とは」
http://www.sankei.com/premium/news/171001/prm1710010018-n1.html

司法面接とは、英語のフォレンジック・インタビューを訳した言葉です。
被害者である子どもの負担を減らす為、辛い体験について聞くのは
1回だけにするのが目的です。

私も、児童相談所で働いていた時は、たくさんの性的虐待を受けた
女の子達に会って来ました。
加害者は、お母さんの内縁の夫や恋人、義理の父親、
実の父親もいました。

当然、被害について聞かなくてはなりませんでした。
東京の児童相談所の中では、かなり前から、
この司法面接の研修が行われており、
主に児童心理司、つまり心理職がこの聞き取りをしていました。

私が担当していた子の中には、警察と検察での
事情聴取を受けた子もいました。
今から10年ほど前なので、当時は本当にひどかったです。

警察で何度も事情聴取され。そして現場検証。
さらに検察庁に何度も呼ばれ、事情聴取。
何度も同じことを聞かれているうちに、子どもの記憶は
当然混乱し、前回の聴取と違うことを言ってしまう事は
何度もありました。
その時の担当検事は、「前回と言っていることが違う!」
と子どもに向かって怒ってしまう人でした。

私は全ての聴取に立ち合いましたが、大人でも耐えられないな、と思いました。
この制度を本当になんとかしなければ。
ずっと思って来た事だったので、
検事さん達が、専門知識を得て、子どもの聞き取りを
1回だけで済ませられるようになったら、本当に良い事だと思います。

ですが、特に性的虐待は立件されるのは本当に氷山の一角です。
被害にあった子ども達は、被害届を出したがらないのです。

その理由は、まず、逆恨みが怖いから。
そして、悲しい事ですが、お母さんが望まないから。
娘への性的虐待が発覚しても、離婚しない、別れない。
そんなお母さんは実際にいるのです。
そして、性的虐待の被害を告白した子どもの多くは、
後悔し続けるのです。

私のせいで家族を滅茶苦茶にしてしまった。
家族を壊してしまった。
言わなければ良かった。
私さえ、我慢していれば。

そう思ってしまう事への心のケアこそ、
最も重要と言えます。

司法面接制度が整うと並行して、
子どもの心のケアの制度も整う事が必要だと思います。

夫婦のすれ違いが生まれる理由~夫婦の会話がない・夫への不満の心理学的分析~

2017年09月15日

夫婦のすれ違いが話題になっているそうですね。
話題になっている漫画もあるそうで、
先週のフジテレビの番組「ノンストップ!」でも
取り上げられていました。

私が児童相談所で働いていた頃も、
子どもの問題やお母さんが子どもを可愛がれない原因が
実は夫婦関係にあった、という事はありました。
今でも、ご主人への不満を抱えている女性は
オフィスにカウンセリングにいらしています。

夫婦のすれ違いの原因、私なりに分析すると・・・

例えば、奥さんは、今日すごく嫌な事がありました。
ママ友と喧嘩になったとか。
職場で同僚に悪口を言われているのを知ったとか。

話を聞いて欲しい!
そんな気持ちでご主人の帰りを待っています。
そして帰って来たご主人に
「ちょっと聞いて!今日、すごく嫌な事があって!」
と話をします。
すると、一通り話を聞いたご主人が言うのです。
「それは、お前も悪かったんじゃないか?」

これ、とってもよくある話です。
でも、ご主人にすれば、
「良かれと思って」
なんですね。

日本人の男性というのは、特に子どもや奥さんに対して
「正しいことを言わなくてはいけない」
「アドバイスをしなくてはいけない」
と思っている人がとても多いのです。

だから、奥さんと娘さんが楽しそうに
テレビ番組の話をしていたりすると、
急に娘さんに向かって、
「お前、ちゃんと勉強はしてるのか!」
とか言い出すののです。
だからお父さんは嫌われちゃう。

つまり、嫌なことがあった、と話している奥さんに対しても
同じような思いをしないように、という
良かれと思ってのアドバイスな訳です。

でも、奥さんにすれば、
「あなただからこそ、聞いて欲しくて
 分かって欲しくて、一緒に怒って欲しかった」
なのです。
奥さんにとって、今日あった嫌な事は、
まだ心の中で終わってないんです。
ご主人に、
「それはひどいよな」
と共感してもらえれば、終わりに出来たのに。

なのにお説教なんて、だったら、もう2度と話なんかしないから!

そういう気持ちになってしまう訳です。
だから余計に関係が悪くなってしまう。

なので私は、とにかく世の結婚している男性に
「奥さんの愚痴はきちんと聞いて、
 最後に共感してあげて下さいね」
とお話しています。
これこそ、夫婦円満の秘訣。

実践して下さった男性は、実際、夫婦仲が良くなった、
と実感して下さっています。

男性のみなさん、女性の話には共感してあげて下さいね。

児童相談所が子どもを『拉致』と言われる理由~一時保護から施設入所、そのやり方、詐欺に似てませんか?~

2017年09月07日

児童相談所に子どもを拉致された。
そんな言葉をネットで見るたびに、
どうして「拉致」と言われてしまうんだろう。
ずっと考えていることです。

もちろん、親御さんにすれば、
いきなり子どもを連れて行かれてしまうんですから、
「拉致」と思っても仕方がありません。
でも、改めて、児童相談所が子どもを保護してからの
経緯を考えてみました。

児童相談所が児童虐待の疑いで子どもを保護する。
そして、「家には帰せない」と児童相談所が判断、
あるいは子どもが「家に帰りたくない」と言う。
その場合のその後の流れです。

児童相談所は親御さんにお子さんを保護した事を伝えます。
居場所は教えられない。
子どもの様子も
「元気です。規則正しい生活をしています」
くらいしか教えてもらえません。

そして、
「家には帰せませんので、施設入所の承諾書にサインして下さい」
と言われます。
親御さんが承諾出来ない、と言うと
「承諾してもらえないなら、裁判になります。
 お子さんにも会えません。」
と言われます。

この一言、怖いですよね。
もちろん、児童相談所は権限があっての発言なのですが、
親御さんにとってみれば、脅しのような言葉です。

そして、
「承諾して頂ければ、お子さんには会えます。」
と言われます。
ここで、多くの親御さんは承諾書にサインしてしまいます。
どうしたって、子どもに会いたい。
そう思うからです。
それに、裁判なんて、嫌だからです。

すると今度は、
「承諾して頂いたので、施設入所の措置費を
 負担して頂くことになります」
と言われます。
収入に応じてですが、子どもが施設で生活することになると、
親御さんは費用を負担しなくてはならなくなります。

そして、親御さんが
「いつ帰してもらえるんですか?」
と聞くと
「それは分かりません」
と言われます。
承諾書にサインをした以上、児童相談所は
子どもを18歳まで措置し続けることが出来るのです。

つまり、すごーく簡単に言ってしまえば。

子どもを預かりました。
施設入所、つまり長期間離れて生活することに
同意しなければ、裁判になります。
子どもにも会えません。
でも同意してくれるなら、
子どもには会えます。
でもお金は払って下さい。
そしていつ帰すかは私たちが決めるのでわかりません。

という事。
これだけ見ると、詐欺に似てませんか?

もちろん、児童相談所は法的権限があってやっているので、
違法、という事にはなりません。

でも、だからこそ、何がきっかけで
子どもを児童相談所に保護されてしまうのか。
保護されたらどうなるのか。
承諾書にサインをする、とはどういう意味なのか。
何が起こるのか。

そういうことを、多くの方に知ってもらうべきですよね。
そして、何より、児童相談所は
もっともっと、丁寧に説明をすべきだと思うのです。

今も、子どもを保護されてしまって
苦しんでいる親御さんや、
承諾書にサインをしてしまって
後悔している親御さんがいるのだろう、と思います。